吾輩はブロガーである。名前はまだない、なんてことはない。なんたって5年も続けたのである。
・ブログって稼げないんじゃないの?
という人にむけて書きました。
うん、稼げない。ブログって別に稼げない。たぶんオワコン。これが結論。
正直なところ2年前くらいが一番稼げてた。そこから文庫本5冊分くらい書いているけど、稼ぎは落ちてる。
ブログはよっぽど上手くやらないと稼げない。もしくはよっぽど利益特化しないと、大きく儲けることはできない。
でも、しかし、however、ブログで人生は変えられる。これは間違いない。5年前の自分と、今の自分、全くの別人。
ブログの歩みを振り返る
会社同期がうつ病で休職したのがきっかけ
全ての物事には始まりがある。僕のブログだって例外じゃない。
ドラゴンボールで悟空がブルマと出会ってストーリーが始まる。ゴンがハンター試験を受けに行って物語が動き出す。
これと同じ。ただ僕のブログの起点は、同期の休職。産休育休とかじゃない。メンタル。メンタルをやられて、仲の良い同期が休職。
僕が新卒で入った会社は、ゴリゴリの体育会系。ハラスメントは横行してたし、普通にブラックだった。
こうしてブログを開設。完全に逃げの一手で始めたのがこのブログ。前向きな理由なんてなにもない。
もし同期が休職してなかったら。というか休職した同期が仲の良い同期じゃなかったら。新卒の会社がホワイトだったら。
きっと僕はブロガーになってない。ならずに済んでしまってた。そう思うと、なかなか怖い。
平和だっただろう、不満もなかっただろう。しかし今の自分にはなれなかった。だからこれで良かったのかもしれない。
ちなみにその同期は結局休職したまま、会社を辞めてしまった。なむあみだぶつ。
文章を書くというのは、かくも楽しいとは
ブログを書き始めて、しばらくして「文章を書くのって楽しい」という気持ちが徐々に出てきた。
この時の僕は25歳とか26歳とか。思えば人生はインプットばかりだった。映画鑑賞は好き、年間100〜150本は観てた。
本もとにかく手当たり次第に読んでた。マンガも色々なジャンルを読んでた。しかしアウトプットを全くしてこなかった。
吸収するだけ。なにも生み出しゃしない。今振り返ると、めちゃくちゃアンバランス。
そんな自分だったので、何かをアウトプットできるということに喜びを感じてた。インプットの充実感は、アウトプットの充実感を、越えることはない。
逃げるために始めたブログだったけど、人生の楽しみになりだした。これが開設半年くらいの話。
全く成果が出ない暗黒時代
僕のブログの歴史は、「稼げない」という葛藤の歴史でもある。
会社以外の収入を期待したものの、初めて利益が出たのは入って半年〜1年経った頃。アマゾンのアフィリエイトで、本が一冊売れて、数十円の利益が出た。これだけ。
会社の給料は、残業代込みで、額面30万円弱。かたや半年以上続けて、数十円。全然やん。会社以外の収入とか、へそで茶沸かせるやん。そんなテンション。
書いても書いても稼げない。売れっ子ブログを覗くも、ヒントは得られるけど、なかなか活きてこない。
「月間100万PV達成」って書いているブログは、たいてい「ブログをいかに運営するか」しか書いてくれてない。この時に気付いた。
「どんなコンテンツで月間100万PV」になったかは、全く見えてこない。めっちゃ金持ってるっぽい、でも何してる人か分からない。あの感じに似てる。
書いても書いても、PV数は伸びない。1年経っても、毎日のPV数は30〜40とかだった気がする。世知辛い。
一年以上かけて「50PV/日」を達成した
後から始めたブロガーが、爆速で追い抜いていく。なぜか僕だけ伸びない。
おかしい。頭は悪くないはずだ。小学校の時は、クラスで一番九九を覚えるのが早かった。みんなが進研ゼミをやっている中で、僕だけZ会をしてた。
しかし現実は冷たい。全く伸びない。ブログを開設した初期に、「1日に50PVあれば、ブログの中で上位3割」という情報を聞いてた。
ブロガーの染谷さんの「ブログ飯」って本に書いてた。笑い飯ならぬ、ブログ飯。
これだけ。もうとにかくこの数字だけをベンチマークに書き続ける。
今読み返すと、かなり稚拙な記事ばかり。赤ペン入れるとこしかない。しかしその時は、とにかく必死だった。
そうこうして目標だった「1日に50PV」をようやく達成した。ブログに1記事目を投稿してから、1年近く経ってた。
遅い。あまりに遅い。ただ勝った。自分が打ち立てた目標には負けなかった。
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とにかく書く、自分をコンテンツにする
2〜3年目はひたすら書いた。特に3年目はめちゃくちゃ記事を書いた気がする。
コロナが起こった頃が、3年目で在宅勤務がメインになった。通勤時間がなくなった、だったら書くしかない。
ここらへんから世間的には、YouTubeがメインストリームになってきていた。文字文化から、動画文化へ。
完全にムーブメントと逆行しながら、日々記事を書いた。「ラストサムライ」の渡辺謙みたいな感じ。最後までキーボードは離さない、そんな心意気。
漠然と感じだしたのがこの時期。
ここら辺から「稼ぎたい」という欲は少しづつ消えていった。本業の会社員がブラックで、やる気も出ない。
収入だけを考えると、残業のひとつでもしていた方がよっぽど効率が良い。でも文章を書いてる。なぜ?楽しいから。
仕事でやりがいを感じない。だったら副業で感じれば良い。パンがないなら、お菓子を食べれば良いんじゃない、こんなテンション。
この時期にめちゃくちゃ読み込んだのが、「沈黙のWebライティング」。今でも読み返す。サイト運営をしてる人なら、必携の一冊。
ブログが少しづつ伸びてきた4年目
石の上にも三年、いや4年。なんだかんだ書いていると伸びだす。
4年も続けて、1万円。これを少ないと見る人も間違いなくいるはず。しかし自分が好きなことで、稼ぐお金は価値がある。
そう考えると、今までの自分はなんて、嫌々お金を稼いできたのかってことが分かる。好きなことで稼いだ1円と、会社にもらった一円は全然違う。
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そうしてもうひとつの大きな成果が、アベマプライムへの出演。
僕の記事を見てくれたAbemaTVの局の人から連絡が来て出ることが決まる。ちなみに見てくれた記事は「仕事はほどほどで良いよね」ってもの。
世の中には、数多くのビジネス系YouTuberの方がいる。意識が高いブログやnoteを書いている人もいる。
こんなことを臆面もなく発信していたのは、おそらく僕だけだったのかもしれない。謎の需要が生まれて、テレビ出演することに。
ずっと憧れだった2ちゃんねる創始者のひろゆきとも対談することができた。感無量。思いもよらぬ形で、ブロガーズドリームを叶えた、そんな一年。
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ブログはオワコン、でも続ける
ブログへの向かい風はハンパない
ブログを5年続けてきたけど、オワコン化が進んでいるのは如実に感じる。完全に茹でガエルになってる自信がある。
今はピーク時のPV数の1/10くらいにまで下がってる。昔よりもはるかに記事数もあるし、労力も投下しているけどこの有様。
文字需要そのものも減ってきているのかも。今の若い層は分からないことがあると、TikTokで調べるらしい。「ググれ!」って表現がすでに廃れてきている。
動画の方がインプットはしやすい。実際に周りを見ていても、本を読む人の数も減ってきている。
文字媒体で情報を収集する人って完全にマイノリティーになってきている。バキバキの向かい風。
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文章を書くこと以上の娯楽はない
これが僕の揺るがぬ思い。アントニオ猪木は「迷わず行けよ、いけば分かるさ」と言った。
迷わず書けよ、書けば分かるから。マジでこれ。書いてみな、飛ぶぞ。文章を書く以上の娯楽なんてないんだから。この世に。
現代人の多くは消費活動しかしていない。膨大なコンテンツを、ただこなしてるだけ。
最高級のクオリティのコンテンツを楽しむより、拙いコンテンツでも自分で生み出す方が楽しい。これはこの5年で発見した真理。
どれだけ可愛い子役の子よりも、うちの子の方が可愛い。この脳内の錯覚と似てる。
アウトプット。生産活動。呼び方はなんでも良い。とにかく日々の生活に自分で何かを生み出す習慣があると、俄然人生は楽しくなる。
その中で最も手軽で、最も馴染みがある行為が、文章を書くというもの。日本初の長編小説である「源氏物語」。紫式部が書いたのは約1,000年前。
1,000年。1,000年もの間、僕らは文章を書き続けてきたんです。この重厚感。ヒット曲やブームを見れば分かるでしょう。10年生き残るだけでも、青息吐息。
しかし10世紀です。新世紀エヴァンゲリオンなんて話じゃない。10世紀スタレテオリマセン。DNAに刻み込まれてる。書く。もう書くしかない。
文章を書くこととは、人生を綴ることである
ブログを通じて、得たものとは?
スキルの向上や、知識の定着率UPなど
ブログの収益で生活は変わっていない。しかしブログを書くことで、間違いなく人生は変わった。良い方向に。
ある。めっちゃある。あるのかい?ないのかい?どっちなんだい?うん、ある。あるねん。
5年のブログ活動で得たもの
- 知識の習得
インプットしたものを整理して文章に起こす、定着率がハンパない - 転職できた
ブログを続けてレベルアップ、年収100万円UPの転職に成功 - ライティングスキルの向上
文章力はもちろん、企画力も向上、視野も広がった - 心を若く保てる
常にネタを探し続ける日々、好奇心は衰えない - マネーリテラシー向上
発信するためにお金の勉強を継続、資産はこの5年で1,000万円増加
他にも色々ある。一例を抜粋しただけでもこんな感じ。
特に転職は大きかった。新卒で入った会社に不満があり、開設したブログ。転職の本も読む。自分でも「働く」というテーマについて考え続ける。
僕のブログは「感謝の正拳突き」
内省を繰り返す。文章を書くことで、ロジカルシンキングの訓練をひたすら行う。ノートに下書きをして、そこからブログに起こしていく。
誰にも強制されてない。ひたすら一人。仕事では一切なかった自発性を発揮。指示を待たない人間がここに。
ネテロ会長の感謝の正拳突きと同じ。5年間通じて、書いた文字は150万文字近く。そのうち僕の文章は加速して、音を置き去りにすると思う。
その結果、転職することに成功。キャリアアップの転職でした。年収もドンとUP。これをブログ収益とするなら、コスパは悪くないはず。
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書いた文字が、人生の道となる
「スラムダンク」や「バガボンド」の作者である井上雄彦は、「キャラクターが自然に動きだす」と語ってた。
自分で話を作るのではない。キャラクターが動いて、それをマンガにしているのだと。
ブログもちょっとこれに似ています。苦肉の策で生み出した記事が、気づけば人生の方向性を決めてたりするんです。
まるであらかじめ定められていたみたいに、とある時期に、とある記事を書く。数年後にその記事に引っ張られるように行動をする。
僕らがアウトプットしてる。そりゃそう。しかし長く続けていると、僕らのアウトプットが命を持つ。
そしてそのアウトプットのアウトプットとして、僕らが動き始める。こんなこともある。
文章を書き続けるとは、畢竟、人生を綴ること。だから楽しい。ブログには意味がある。なのでこれからも書く。
ちなみに井上雄彦は、キャラクターを作る際に、とあるルールを設けているそうな。それは「登場人物すべてに、必ずひとつ欠点を作ること」。完全無欠なキャラクターはいない。
僕は欠点は多い。ズボラだし、自己中だし、ワガママだし。しかしこれで良い。僕は僕のブログに描かれているキャラクターでもあるのだから。
ブログ好きです。稼ぎたくて始めたけど、今度は嘘じゃないです。
まとめ
では、最後にこの記事をまとめます。
この記事のまとめ
- ブログは完全にオワコンだけど、これからも書き続ける
- 最高級のクオリティのコンテンツを楽しむより、拙いコンテンツでも自分で生み出す方が楽しい
- 文章を書き続けるとは、畢竟、人生を綴ること
サラリーマン生活をより豊かにするための情報に特化し、ブログの記事を投稿しています。会社員をしながら、毎日少しづつ書き溜めております。
この記事が面白ければ、是非他の記事も読んでいって下さい。貴重な時間を頂きありがとうございました。ではでは!