高校時代は現代文や英語よりも、数学と物理が得意で迷うことなく理系に進んだ。大学も理系に進み、プログラミングを習得した。
学校名は出せないけど、僕の履歴書を見ると、完全にガチガチの理系人間だって分かる。

そう、僕は「理系だけど文系就職しちゃった人間」なんです。

理系の学部に進学するも、院進学はせず学部で卒業。そして文系就職を果たして、もうすぐ5年が経とうとしています。
もしあなたが理系で、文系就職をするか迷っているなら、結論から先に言います。僕は後悔はしていません。
ましてや理系が文系就職することで、有利になる面も多々ありました。

・理系だけど院に行く気にならない・・・
という人にむけて書きました。
私の履歴書、のようなもの
適当に理系を選んだ高校生時代

なんて質問も聞こえてきました。最初に僕の情報から書いておきます。社会人になってもうすぐ6年目のアラサーです。
高校生の時に、数学と物理が得意だったんです。逆に古文とか現代文はからっきし。人の感情は読めないけど、実験データは読める、そんな人間。
高校生の頃に、文系か理系か進路を選ぶ際には、迷わず理系を選択。
しかしここでポイントは、何かしたい仕事があって理系を選んではいなかったってこと。
ただ得意科目が理系だったってだけ。将来のことは全然考えていなかったんです。「したい」ことよりも、「できる」ことで選んでいたんですね。


10代の頃は、自分が働くなんて遥か未来だと思っていました。理系科目の方が好きだからって、安易な理由から進路を選ぶ。
プログラミング言語を4言語マスターしたけれど
大学の学部ももちろん理系。僕の大学は、理系の方が強い国公立大学。高校も地元ではちょっとした進学校。
地元の進学校で理系のコースに進み、理系がウリの国公立大学に進む。つまり僕は理系としては、王道ルートを走っていたんです。
大学ではプログラミングを勉強していました。結局4言語書けるようになった。
同じ学部の先輩たちを見ると、9割5分は院進学。
推薦をもらい大手メーカーなどでシステムエンジニアとして勤務している人も非常に多かった。
なんとなく僕も、

と思っていたんです。別にそれが望みってわけではなかった。理系就職したいわけではなかった。
ただ同じ立場の人たちが載っているレールに、何も考えずに乗っていた。
「みんな院進学するんでしょ、じゃあオレも」、「みんな推薦で理系就職するんでしょ、じゃあオレも」、本当にこんなノリ。


留年して人生が180度変わる
そんな何も考えずに生きてきた僕の人生。しかし在学中に風向きが変わり出す。なぜなら留年したから。
当時は院進学を考えていた僕。その他大勢も院に行くし、なによりまだ働きたくなかった。2年間学生を続けられるなら、それに越したことはない。
ところが意図せずして、1年間大学生の期間が伸びてしまったんですね。かなり遅れましたが、ここで初めて自分の人生を真剣に考えた。
自分の人生をこれからどうするべきか、どの選択が自分にとっては最善なのか。考えた末に、

という結論に至る。そこから就活を開始。
留年のハンデを払拭すべく、TOEIC受験したり、インターン行ったり、入念に準備し結局内定が出たのは5社。
一番規模が大きく、一番平均年収が高い会社に入社。我ながらちゃっかりしている。ちなみに最近転職したけど。
こちらもCHECK
-
留年しても就職は余裕!就活で留年の対処法を徹底解説!具体的な成果とプロセスがあれば大丈夫です!
続きを見る
その時に僕が希望していたのは、基本的に理系就職がない業界でした。営業がメインの業界だったんです。
僕はここでそれまで歩いてきた王道理系コースから降りることになりました。
院進学して、推薦をもらって理系就職。この選択肢を意図的に捨てた。学部で卒業し、普通の就活をして、文系就職。これが僕の選んだ道。
こちらもCHECK
-
理系で学部卒で就職したが、後悔なし。院に行かないという選択肢を考える。
続きを見る
文系就職したけど、一片の悔いなし
理系は受験がとにかく面倒くさい
理系の進学ってめんどうくさい。特に国公立大学ならなおさら。
理系の学部に進むのに、受験時にセンター試験(今でいう大学共通第1次学力試験)で、文系科目を受けないといけないんですね。
ここがめんどうくさい。でも大学が、受ける教科を指定してきてるんだから、もう受けるしかない。
僕も日本史、現代文・古文・漢文、英語を理系科目の他に受けました。英語以外は二次試験には全く関係ないのに。
ただその代わりというべきか、理系は恩恵を受けることができます。それは就活が楽になるということ。推薦を貰えば、格段に楽に内定が取れる。
文系は理系に比べると、受験科目が少ない分、就活が大変。マイナビなんかに登録して、多くの希望に応募して汗水かかないといけない。
理系進学&文系就職、苦労はMAX
お気付きでしょうか。そうです、理系進学&文系就職した僕は、全く美味しい思いをしていないのです。
多くの科目を勉強して大学進学したのに、めちゃくちゃ苦労して就活をしていたんです。留年も相まって、就活はより熾烈なものへ。まぁこれは自分の責任なんやけど。

と思う方も多いでしょう。確かにもったいないはもったいないと思います。
ただ言ってしまえば、楽できる選択肢があるけど、それを選ばないくらいのロス感。したいことがあるなら、別に理系就職にこだわる必要はありません。
理系進学は選択肢が増えると思え

もうこれが、この記事の結論めいたもの。業務内容は変わるけど、それ意外にあまり変わりはない。
収入もほとんど一緒。年収は理系就職か文系就職ではあまり変わりません。どの業界に入るか、どの会社に入るか、ここの違いの方が格段に大きい。
理系就職して研究開発になるよりも、例えば文系就職で総合商社に勤めた方が確実に給料は勝っている。

つまるところ仕事なんか何をしても大変。理系就職したからって、楽な仕事とは限りません。だったらちょっとでもやってみたいことをした方が良い。

って方もおられるでしょうが、難しく考えなくても良いんです。
「文系→理系」って就職は、ほぼ不可能。しかし理系は「理系→理系」もできれば、「理系→文系」の就職もできる。単純に選択肢が多いんです。
つまり自分の選択肢を増やすために、理系進学したと思えば良い。
自分の努力で掴んだ複数の選択肢の中から、自分がやってみたい進路を選べる。こうやってマインドチェンジすると気が楽になります。
ちなみに僕は新卒で入った会社から、つい最近転職しました。年収も上がり、キャリアアップの転職となりました。
理系だけど文系就職し、そこで経験を積む。そうすることで、大学に勉強したのと関係ない分野で、自分に市場価値がついたんです。
こちらもCHECK
-
新卒でブラック企業に入り、5年で退職。勤めるメリットを考える。
続きを見る
理系が文系就職した時のメリット
文系就職したら、自分の存在をアピールしやすい

僕の持論。きっと理系の人の脳内は、物事がロジカルに整理されているに違いない。そんな期待を込めて。
理系が文系就職をすると、もったいないんじゃないか問題。これはずっと付き纏ってくる。しかし理系が文系就職することにメリットは多くあります。
色々あるかと思いますが、僕が特に感じた大きなメリットは3つ。
理系が文系就職した時のメリットは?
- ロジカルシンキングができる
- ツールを使う能力・素養に長けている
- 数字に耐性がある


ロジカルシンキングができる
理系は論理的。ロジカルシンキングができるのは非常に強い。
もちろん理系でも論理的でない人もいるでしょう。また文系でも論理的な人もいます。身も蓋もないことをいえば、結局はその人次第。
とはいえ割合で見ると、やはり違う。僕の肌感覚にはなってしまうのですが、論理的に話せる人の割合は遥かに理系の方が多いんです。
人間は最後は感情で動く生き物。最終はハートに訴えかけないといけません。
しかし感情で全てを運んでしまう人間は、ただの幼児もしくは老害。論理を用いたコミュニケーションで相手を諭さなければいけないのです。
こちらもCHECK
-
論理的思考ができない人になってはいけない。論理的に話せない人は人生損するので、論理的思考を鍛えようという話。
続きを見る
僕は就活の面接中に何度か、「典型的な理系の方の話し方ですね、話が論理的です」と面接官の方にコメントされたことがあります。一応褒め言葉の文脈で。



よくよく考えてみると、研究室のゼミでも実験レポートでもテストでも、とにかく論理が大事でした。論理的であることは価値でなくて、もはやマナーだったのです。
論理的なのは当たり前、その上でどんな内容を書くのか。ここが卒論などでは難しかった。
しかしどうでしょうか。社会に出ると論理的であるだけで褒められるのです。こんなに楽なことはない。
論理的に物事を考えるのは一朝一夕ではできません。ましてや論理的に物事を説明するのは、より難易度が高いのです。
理系は受験勉強の頃から、大学卒業に至るまで、無意識のうちに論理的思考を会得している。これは文系では習熟する機会の少ない大きな武器なのです。
ツールを使う能力・素養に長けている
パソコンの処理能力、Excel、Word、PowerPoint、ネット検索、ここらへんは仕事に欠かせない現代の必須ツール。
このツールを使う能力は、文系よりも圧倒的に理系の方が優れています。
もちろん個人差はあります。しかし後輩を見ていても、ツールへの理解が早いのは圧倒的に理系。


これが僕の持論。僕もExcelは社会人になるまで使ったことはなかったですが、触っているとすぐに使えるようになりました。
そもそも理系の研究を貫くマインドはトライ&エラー。やってみて、失敗したら修正して、またやってみる。
仮説と実証と修正、このサイクルを高速でぐるぐる回す。99回ミスって、100回目に正解を叩き出す。
ツールを大学の研究で使っていたのならそのまま仕事に応用できる。もし使っていなくても、触りながら失敗しながら覚えていく素養を理系は持っているんですね。
研究した内容は直接仕事で使うことは、残念ながらありません。僕も絶対にない。人生に絶対はないけど、これは絶対。
しかし研究した時の脳の使い方や、正解へのアプローチは今後も活きてくる。問題解決へのノウハウは、ずっと使える。
数字に耐性がある
「数字に強い」という表現はありますが、あえて「数字に耐性がある」としました。
仕事でとにかく出てくるのが数字。決算や売り上げや人件費など、とにかく数字は多く出てきます。
「数字にできない目標は、目標とは呼ばない」なんて言葉もあるほど。
実務面でも数字を扱う場面は非常に多い。経理部、人事部、法務部、システム部などとにかく数字との戦い。
理系は日常的にデータを扱っているので、数字は友達。めちゃくちゃな数字が襲ってきても、やっていける。数字に耐性がある。






やってきたことよりも、やりたいことを
理系のキャリアを、必要以上にありがたがるな
僕らは失うのが怖い。人間は損を最小限しないように、生きているんです。
コインを投げて、表が出ると100万円をもらえる。裏が出ると50万円を失う。ゲームに参加しない場合、20万円を手に入れることができる。

実はこの問に対し多くの人は「ゲームに参加せず、無条件に20万円を手に入れる」ことを選ぶんです。
50万円失うリスクを背負うよりも、小さくても確実な20万円の利益を選ぶ。期待値は25万円なので、参加した方が得なのに。
持っているものを失いたくない。損をしたくない。これが僕らの脳のクセ。
お金に限った話ではありません。今まで積み重ねてきた経験や、資格なんかもまさにそうです。

ってなってしまうのは分かる。しかしそれは選択肢を狭めているんです。
やってきたことの延長でなければいけない、これは僕らの思い込み。自分で自分の可能性を狭めているだけ。
やってきたことの延長線上じゃないくてもOK
理系で勉強してきて、理系ではない進路に進んだとする。そうしてもなにかが0になるわけじゃない。
ノウハウや経験が僕らには残っています。新しいフィールドで、それを活かすのみ。
ポジティブに捉えると、理系が文系就職をするだけで、オリジナリティのある存在になれる。
順当にその道を進んできた人とは一線を画している。全く異なる発想が出てくる可能性しかない。

今までやってきたことも大事。だけどこれから何するのかはもっと大事。
自分の選択肢を増やすために努力してきたはず。それなのに自分で自分の選択肢を減らすなんてもったいない。本当に希望する進路に進みましょう。
まとめ
では、最後にこの記事をまとめます。
この記事のまとめ
- 進学校から国公立の理系に進学したバリバリ理系の僕は、留年を期に学部で文系就職をした
- 理系が文系就職をすると、論理的思考や数字耐性で有利に戦える
- 何を勉強してきたかよりも、何をしていきたいかで進路を選ぼう
このブログは、僕の実体験、考え、趣向をもとに記事にしている雑記ブログです。会社員をしながら、毎日少しづつ書き溜めています。
この記事が面白ければ、是非他の記事も読んでいって下さい。貴重な時間を頂きありがとうございました。ではでは!