人間万事塞翁が馬。禍福はあざなえる縄の如し。人生は何が起きるかは分かりません。
「勝ち組」・「負け組」なんて言葉はありますが、なぜ今の時点で言えるのでしょうか。人生が終わってみないと評価なんてできないのです。
途中までしかみていない映画や小説がつまらないか断定できないのと同じ。現時点で自分の人生を判定なんてできないんです。

学生時代の人気者が今も人気者とは限らない。昔パッとしなかった人が一角の人物になってたりもする。
ガンディーは若い頃は素行が悪く、仕事もできなかった。カーネル・サンダースは転職しまくって、何度も破産した。
僕らの人生は終わってみないと、優劣はつけれない。だから今の状況に一喜一憂するだけムダ。

・自分は「負け組」だと思っている・・・
という人にむけて書きました。
人生のピークはいつか、誰にも分からない
人生は切り取る瞬間で、評価が変わってしまう
僕らの人生のピークはいつでしょうか。分かりませんよね、これからピークがくるかもしれないし。
人生は長い、ピークを若い頃に持ってきすぎるのもそれはそれで不幸かもしれません。
中学校の時に学年の人気者だった人が、今も人気があると限らない。地元で久々に見かけた彼は、パッとしないサラリーマンになってた。
若くして売れた一発屋芸人、数年後には全く見ない。流行語大賞をとったのを皮切りに、しばらくしたら話題に上がらなくなってる。
人生における瞬間最大風速が、たまたまその瞬間に吹いていただけかもしれない。
とある人気ホストクラブを経営しているホストの人が、その店が経営難に陥り閉店。その後新たな店を開店するために、儲けていた時に買った高級車や船を売ったそうな。
「買った値段の半分以下でしか売れませんでした・・・」って言ってた。うーん、世知辛い。
人生はどの時点を切り取るかで、かなり評価は変わってくるもの。当時は成功していたように見えても、状況は移り変わる。
ここから先に輝く可能性もある


ちなみに芸人コンビの麒麟。ツッコミの田村は最近あまり見かけませんが、ボケの川島はめちゃくちゃ売れっ子。数多くの番組に出演しています。
ところが昔は全くの逆でした。「ホームレス中学生」という自伝がヒットしたことで、田村は一躍時の人に。
そんな当時は、川島は添え物として扱われていたようです。ひどい時には田村だけピンマイクをつけられて、川島はマイクはつけられずに出演したこともあったのだそう。
ホームレス中学生が発売されたのが、今から15年前。15年前に今のように川島が人気者になる未来を誰が想像できたでしょうか。


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偉人は遅咲きの人も多い
歴史を見れば、一喜一憂する気がなくなる
最近読んだ中で、一番面白かった本「歴史思考」。
株式会社COTEN代表取締役CEOである深井龍之介さんの著書。「メタ認知を高めるきっかけを提供する」をミッションとして掲げ、なんと3500年分の世界史情報を体系的に整理。
そんな歴史オタクな深井さんが、歴史を通じてどう人生を捉えるかを教えてくれます。マジでこの人の授業を学校で受けたかった。
僕は正直今まで歴史にほとんど興味がありませんでした。典型的な理系、数学とか物理が得意で、大学も理系の学部に進学。
センター試験で必要だったので、仕方なく、いやいや、日本史を勉強してたくらい。当然センター試験終わってからは、歴史の勉強は皆無。

これまで歴史については一般的な事しか知らず、面白さや歴史の深みたいなものを全く理解をしてませんでした。僕みたいな人は案外多いんじゃないかな。
ところがこの「歴史思考」という本は、めちゃくちゃ惹きつけられる。
歴史がなぜ必要なのか、なぜ勉強しないといけないのか、改めて感じました。人類の歴史は非常に長い。
今感じている「当たり前」なものは、つい最近できた概念に過ぎないんですよね。
「恋愛対象は異性」、これも最近生まれた概念。近い江戸時代だけ見ても、将軍・武士・庶民などどの階層でも、男性同士で性交渉はしてる。
「お金を稼げる方が偉い」、これも生まれたての概念。昔は金持ちの商人よりも、金持ってない公家や武士の方が遥かに地位が上でした。
悩んだり苦しんだりしている時に、歴史を学ぶことで達観した視野を手に入れることができるんですね。


ガンジーもパッとしない青年だった
「歴史上でザ・偉人といえば?」こう聞かれて、かなり上位に出てくるのは、ガンジーでしょう。「非暴力・不服従」のスローガンはあまりにも有名。
ノーベル賞の候補にあがったことも何度もあります。世界が認める偉人 OF 偉人なわけですが、実は全くパッとしない青年期を送っていたそうなのです。
というかパッとしないどころか、少年時代はかなり非行に走っていました。
使用人からタバコ代を盗む。肉食を禁止しているヒンドゥー教を信仰している家庭にも関わらず、肉をガンガン食べる。なかなかエキセントリック。尾崎豊っぽい。
またある程度の年齢になっても、全く仕事で成果を上げることができなかったそうな。
今ほど難しくない合格率9割の司法試験を経て、なんとか弁護士に。しかし仕事の依頼があったのは一件だけ。しかも裁判で反対尋問で全く話せずに、裁判を途中で降りたりしてました。
インド本国で仕事がなく、低報酬な仕事に飛びつき、たまたま訪れたのが南アフリカ。ここで歯車がうまいこと噛み合って、後に聖人として生まれ変わっていきます。

カーネル・サンダースは人生で破産しまくってる
65歳の時点でも、成功できてない
遅咲きの代名詞として、よく名前が出てくるカーネル・サンダース。この人の人生もまた波瀾万丈。人生ゲームが霞んで見えてくる。
カーネル・サンダースは10代の頃に陸軍に入るも、一瞬で辞める。2ヶ月で除隊。中学校・高校と途中で部活を辞めた自分と重なる。親近感。
そして機関車の灰さらい、機関士、路面電車の車掌、ペンキ塗り、弁護士、保険外交員、フェリー会社の経営、商工会議所の秘書、ガスランプの製造販売、タイヤのセールスマン、ガソリンスタンド経営。これら全てを転々とする。

ちなみにこの当時の弁護士は、アメリカでは資格もいらないような職業。決してエリートではないものでした。
ガスランプの製造販売に大金をつぎ込むも、時代はちょうどガスから電気へ。事業を失敗して全財産を失ってしまいます。
そして40歳手前で、世界恐慌が起こり再び全財産を失う。そして65歳の頃に、カフェを経営しフライドチキンを販売するも、経営難に陥りまたもや全財産を失う。
ここだけ見れば、破産しまくりの完全なる負け組。65歳の時点でこの状況、完全に人生ミスってる感が出てる。
人生のクライマックスが老後にやってきた
しかしここからカーネル・サンダースはフランチャイズを開始。KFCの全米の店舗数が600を超え大ヒットした時に、サンダースは74歳。
人生のクライマックスが65歳に破産した以降に始まったんですね。終わってみないと、こんなの分かりません。
サンダースに限らず、歴史上の偉人は多くが遅咲きなんだそう。ガンディもサンダースも遅咲き。
劉邦も、桓武天皇も、伊能忠敬も、ヘンリー・フォードも、ネルソン・マンデラも、シルヴェスター・スタローンも遅咲き。

と深井さんは考察していました。
まだ若いうちから、絶望したり有頂天になるのはあまりにも愚かしい。今の時点で調子が良くても悪くても、所詮は途中経過だってことです。
一番良いのはまだ来ていない
人間万事塞翁が馬、はやはり正しい
人生は終わってみないと評価はできない。今の瞬間は途中経過でしかない。
だから一喜一憂してもムダ。人生のピークがくるのはいつかは分かりません、20年後とかかも。
今日のこの瞬間だけを切り取って、「勝った」とか「負けた」とか言い切るのはナンセンス。
人間万事塞翁が馬。今起きている出来事は、人生の終わりになってみるまで、意味付けなんてできやしません。
最悪に思えることでも、その出来事が結果的にプラスに働いてたなんてことは大いにある。
クヨクヨせずに、今の状況に囚われずに、できることをやっていきましょう。
今できることを考える

って人もおられるかもしれません。僕の考えですが、今しておくべきことは3つ。
今できることとは?
- 内面を豊かにする
- 経験値を積む
- 熱中できるものを持っておく
人生の黄金期はいつ来るかは分かりませんが、この3つは確実に良い未来につながる行為だと思います。
どれだけ実力がある人でも、社会の情勢には左右されてしまう。天才起業家でも、世界的な大不況なら倒産してしまうかもしれません。
いつチャンスが訪れるかは誰にも分かりません。人生の転機が来るのは明日かもしれないし、定年後かもしれない。
だからいつチャンスが来ても動けるように、知見をためておく。夢中になれるものを持っておき、ワクワクして生きておく。
人生で何が起こるかは分かりませんが、何か起こった時に物事が好転する確率が高いのは、やはり実力がある方が良い。
それに熱中して生きている方が良い。チャンスを活用できる確率はきっと高くなる。

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人生の価値は経験の総量で決まる。毎日を充実させるために、経験を優先する。
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昨日の敗者は、10年後の勝者かもしれない
バカにされていた人も、数年後には大化けしているかもしれない。
逆に今輝いている人も、数年後には落ち目になっているかもしれない。
その人の評価や経済状況など、とにかく刻一刻と変わるのが人生。先のことなんか誰にも分かりません。
K-1で人気の選手である武尊。一番最初に始めた格闘技は小学校の時の空手でしたが、中学生になるまでは女の子にも勝てなかったそう。それが今やK-1の三階級世界王者。
芸人コンビマヂカルラブリーは2017年にM1に出場し、ダントツの最下位。しかし2020年に再び出場し、見事優勝。
「最下位取っても優勝することがあるんで皆さん諦めないで下さい 」とボケの野田クリスタルもコメントしてた。
人生は何が起こるか分からない、だから謙虚にする。でもこれだけじゃない。

そう何が起こるかは分からないから、今がうまくいってないからといって、卑屈になる必要もない。
人生で今が波に乗ってる人はイキらない。何をやっても成果が出ない人も、卑屈にならない。人生は長期戦、まだまだ途中。
まとめ
では、最後にもう一度この記事をまとめます。
この記事のまとめ
- 人生のピークはいつ来るのかは、誰にも分からない
- 偉人は遅咲きの人が多く、パッとしない青春時代を送っていた人も少なくない
- 今はまだ人生の途中だから、上手くいってなくても卑屈になる必要はない
このブログは、僕の実体験、考え、趣向をもとに記事にしている雑記ブログです。会社員をしながら、毎日少しづつ書き溜めています。
この記事が面白ければ、是非他の記事も読んでいって下さい。貴重な時間を頂きありがとうございました。ではでは!