早いもので、一人暮らし歴はもう1年になります。一人暮らしを始めた時は、27歳でした。 おそらく男としては、遅咲きの部類でしょう。大学一回生の17・18歳で一人暮らしをしている人も多いと思うので、10年遅れですね。
それまでは奈良県の片田舎で実家暮らしでした、 1年前に東京に異動となり、始めての一人暮らしへ。スーパーで買い物もしたことのなかった僕。もやしが安いというのも、一人暮らしをして始めて知りました。
そんな僕ですが、「一人暮らしか実家暮らしのどちらが良いか?」と聞かれると、
と答えたい。とは言え、あくまでもどちらか一方選んだらということでです。実家暮らしも素晴らしいし、たぶん転勤がなければ、今も実家で家族で鍋をつついていたことでしょう。
・もういい年齢になってきて、実家暮らしということに肩身の狭さを感じる
という人にむけて書きました。
最初に結論から!
- 実家暮らしはお金が増える、一人暮らしは時間が増える
- 実家から出るには、思い切りやきっかけが必要
- 生活の中で「空白の時間」 を増やそう
子供部屋おじさんになるところだった
成人しても実家を離れずに、実家の子供部屋で暮らすおじさん。これを子供部屋おじさんと呼ぶのだそうです。誰にも迷惑かけていないし、大きなお世話だって感じは否めませんが。
転勤が決まり一人暮らしをすることになるわけですが、そこまでは実家。実家の子供部屋が本拠地、小学校の時の学習机を愛用していました。年齢は27歳。誰しも少しはあると思うのですが、僕も
と思っていました。
ちなみに心理学の本によく書かれている内容なのですが、7割の人は「自分は平均以上だ」と思っているのだとか。無意識にうぬぼれているわけです。
車の事故、不注意からくるトラブルなどに対しても「他の人はどうかは知らないが、自分は大丈夫だ」と思っているのだそう。う〜ん、人間って愚かなんです。意図しなくても、自分を高く見積もってしまうんですね。
そう、かくいう僕も人間。愚かな人間なのです。自分はまだ若い、子供部屋おじさんなんて縁のない話だ、こう思っていたのです。
しかし同級生の結婚や出産などの報告などを受けたりする中で、ちょっとずつ冷静になっていったわけです。待てよ、同級生達は実家をとっくに出ている、一人暮らしさえもう済んでいるのだと、はたと気付きました。
そうです、実家を出て、一人暮らしをして同棲をして、結婚をして、子供が生まれる。僕はまだ実家で止まっている、周回遅れの人生ゲームやないか。
というか僕は実家で、友人も結婚して子供も生まれたんだったら、その子供にとってはそこが実家やないか。友人は実家を出ることに飽き足らず、実家を遂に作り出しやないか。
とここらへんでようやく気付くわけです。遅いですね、我ながら。僕個人の観点からすると、気持ちはまだまだ親の扶養家族だったんですが。「俺のおかげで、親は税金の控除受けれてるんやで、てやんでい」くらいの心持ちでしたが、甘かったか。
しかし、実家はやはり最強なのです。お金の面でも見ても、生活のしやすさから見ても、コスパは抜群なのです。貯金したいなら、実家という環境は恩恵しかないのです。
それに僕の家は家族仲が比較的良いんですね。多少のケンカはあっても、そこまでひきずりません。お互いがお互いに対してリスペクトもあります。両親と僕と弟の4人家族なのですが、全員働いているのも大きい。仲間意識みたいなものもあるんです。
こういう状況なので、僕は特に家を出る必要を感じていませんでした。居心地は良いし、人間関係も穏やかだし。欠点をあげるとすれば、職場までちょっと遠いくらい。と言っても1時間かかるかかからないか。
一人暮らしをしようとすると、家具を買わないといけないし、何かとお金がかかります。
おそらく僕と同じような悩みを抱えている人も多いはず。実家から職場に通える、家族仲も悪くない、貯金もしたい。こんな人が実家を出るには、なにか劇的な変化だったり、きっかけが必要なんですよね。
それは彼女との同居だったり、結婚だったり、転勤だったり、転職だったり、そういうもの。僕の場合は転勤でした。ただ断言できます、もし一年前に転勤がなければ、僕は今も実家でした。実家最高!
1年間、1人暮らし、1番のメリットはやはり自由
突発的に訪れて、唐突にスタートした、僕の一人暮らしは今年の4月で早くも一年になります。早いもんですね。
というか会社も次で5年目です、丸4年経ったのです。大学を卒業できるくらいの時間が経っていました。これが人生ったやつか。まぁ僕はしっかり留年したので、「大学卒業=5年」なのですが、ドンマイ。
一人暮らしをした中で、色々感じたものはあります。一番のメリットは自由であること、もっと正確に書くと「自由時間が増えた」ということ。
という疑問を持たれた方もいるでしょう。そうなのです、洗濯や掃除や家事などの時間も増えましたが、自由時間は増えたのです。理由は簡単、全て自分のペースで進めることができる様になったからです。
食事の時間、起床時間、就寝時間、掃除の時間、ありとあらゆる時間を自分の都合で組み替えることができたのです。自分の一日の時間の使い方を、自分でコーディネートしやすくなったとも言えるかもしれません。
これは意外でした、てっきり一人暮らしをくることになれば、家事も全部自分なので時間は減るかと思っていたので。ただ生活する中で分かりましたが、一人暮らしでは家事の時間はそこまでかかりません。
もともと実家が一軒家だったということもあるのかもしれません。とにかく掃除が楽、なんたって狭いから。掃除機動かして10分くらいで終ってしまいます。
洗濯も楽。一人なのでそもそもそこまで洗濯物もたまりません、冬場とか週2回くらいしか洗濯しませんし。洗濯機からベランダまで近いので、そこまで干すのにも時間がかかりません。
もちろん一人暮らしをする際に、職場とのアクセスが良い場所を選ぶことになると思います。これも大きい。僕は一人暮らしをして、1時間かかった通勤時間が半分になりました。
一人暮らしをすると、基本的に実家と比較して小さい家に住むことになるかと思います。奈良から富山の大学に進学、富山に住んでいた祖父母が召されたことに伴い、その空いた一軒家を1人で使っていた友人はいました。
マンションの実家暮らしから、一軒家での一人暮らしという世にも奇妙な案件です。ただこんなのはレアケース。持て余しすぎて、一部屋は持っている服を全て干す為だけに使っていたと言っていました。おかげで大学4年間はシワが全くないTシャツしか着なかった様です。
大きい家から小さい家に移るのはメリットが実は大きいのです。家事の手間が減ります。掃除の時間も激減です。探し物の時間も減ります、探す場所の候補自体も少ないですし。
そして気付いたのが、マンションは一軒家に比べて暖かいということ。もうね、違います。全然違います。外に触れている面が少ないからなのでしょうか、とにかく寒くない。エアコンの使用頻度が減りました。
みたいなのは全くなくなりました。これに関しては自由時間というよりも、活動的な時間が増えたという感じですね。一人暮らしをしたら、自由時間が実家の時よりも増えた、これはパラダイムシフトでした。びっくり。
実家も、一人暮らしも、素晴らしい!
一人暮らしもメリットが多いのですが、実家暮らしも素晴らしい。正直僕はどちらもオススメではあります。
自由にできる時間を増やしたいなら一人暮らし、自由にできるお金を増やしたいなら実家暮らしという分け方ですね。
僕は社会人の最初の3年間は全て実家でした。何がいいかって貯金ができる。一人暮らしってとにかくお金がかかりますよね。全ての食費、家賃、光熱費、家具のお金など払わないといけないものが多い。
とほとほと実感。最初のうちは実家に住み、コツコツ貯金できたのは良かったと本当に思います。
実家→一人暮らしはいつでもできますが、一人暮らし→実家のハードルはちょっと高め。家で使っていたものを処分などあったりしますしね。
社会人になって、ある程度の金額を貯金できるまでは実家で良いんじゃないかなと思っています。僕自身も、「くそぅ、もっと早く一人暮らしをしておけば・・・」なんてのは特に思わないですし。
それに実家に住むというのは、特権階級なのです。職場だったり、学校だったりが、実家の生活圏内にあるというが前提になってきます。いついかなる時でも実家に住めるわけではない。だったら住める状況なら、実家にいておくのも賢い選択肢です。
実家暮らしをしている人にとってのあるあるだと思うのですが、
というような、不用意な一言をかけられることが多い。「余計なお世話だなぁ」と毎回辟易してしまう。
別にあなたに迷惑をかけていないじゃないですかって。僕の個人の感覚ですが、30歳までなら全然実家でOKだと思います。ここらへんまでは、まだ世間様も許容範囲でしょう。
では30歳を超えた、この時はどうするか。
くらいに言っておけば良いでしょう。自分が30歳を超えたら、両親も定年している年齢になっていてもおかしくない。晩婚であなたが40歳の子供だとしたら、両親は70歳。両親の介護や面倒を見るために実家にあえてステイ、これで違和感はかなり薄まったでしょう!
こうなるとあれだな。もう何歳でも実家にいていいですね。もう無敵やん、いけるとこまでいっちまおうぜ。人生に「もしも」はないけど、もしも転勤なかったら、僕はいまでも親のスネに、しゃかりきに歯形を付けていたはず。
一人暮らしをしたら、「余白」を増やそう!
今は東京の社員寮に住んでいるのですが、4月に大阪に転勤します。これを機に、大阪では一人暮らしを継続します。一人暮らしを一度してみて、「自分だけでも生活できるな」って実感できたのが大きいかも。
奈良に生まれて、転勤までは関西圏内での生活でした。東京に土地勘はまるでなく、正直どこに住んでも良かったので、入寮したんです。ただ大阪に転勤で戻るとなると、知っている地域なので自分の住みたいところに住もうと思い、賃貸にしました。
東京から関西に帰る。選択肢はこの3つ。
- 実家に戻る
- 大阪の寮に入る
- 賃貸を借りる
自分の時間が増えたし、実家にもすぐ戻れる距離にもなったし、一人暮らしを実行したい。会社の寮は家賃が安いけど、エレベーターで会社の人に会うのもストレス、規則も多く、このタイミングで脱出だと決意。
よって3番目、賃貸を借りることとなりました。そして生まれて始めて、自分で物件を探し、契約をしたのです。しかし驚きました。入居費用ってめっちゃ高いですね。目ん玉飛び出るかおもたわ。30万円近くしました。
もし何もない状態で、いきなり賃貸で一人暮らしをして、家具とかも全て買い揃えてとかしたら、お金がいくらあっても足りないですね。貯金が大事です。こうなると実家に住んで貯金に励むのは、来る日の一人暮らしの準備だとも言えるかもしれません。
「やりたいこと」が見つかる時間編集術 「4つの資産」と「2つの時間」を使って人生を変える
- 作者:長倉顕太
- 発売日: 2021/02/15
- メディア: Kindle版
最近読んで良かった本「「やりたいこと」が見つかる時間編集術」。作家、プロデューサー、編集者の長倉顕太さんが著者です。今までに編集者として企画・編集した本の累計は驚異の1100万部超え。
人生をデザインするということを徹底的に分かりやすく解説してくれています。是非読んでみて下さい。今回は、特に気に入った箇所だけざっくり抜粋します。
時間は2つに分けられます。「プロダクティブタイム」(生産的な時間)と「アンプロダクティブタイム」(非生産的な時間)です。
「プロダクティブタイム」には、生産性を上げて、時間を徹底的に短くします。こちらはビジネス本なんかでは頻繁に取り上げられています。
ただ実は大事なのはもう一方。「アンプロダクティブタイム」を多く持つことが、豊かな人生に繋がるのです。「何もしない時間」、「余白の時間」を増やすのです。
生産性をあげても、人生は変わりません。昨日と同じことが加速しながら続くだけ。過去の延長が続いていくだけ。
人生で違う方向に向かうのであれば、何もしない余裕の時間が必要なのです。「アンプロダクティブタイム」を持つと、多くのメリットがあります。
- メンタルに良い
- 過度なプレッシャーから逃れて、結果が出る
- 視野が広がる、興味が出たことにトライできる可能性が高まる
- クリエイティブになれる
知識の引き出しがないとクリエイティブにはなれない、インプットや趣味の時間が知識を付けてくれる - やりたいことが見つかる
自分の世界が狭いとやりたいことは見つからない、選択肢の多さを知るためにも余白の時間が必要 - 出会いが増える
この考え方は目から鱗でした。目の前にある課題をいかに早く、効率的にこなすか。こういうことばかりが取り上げられていますし。僕は僕の人生を豊かにしたい。
生活に「空白の時間」をたくさん作りたい。お金はある程度は貯金できたし、時間に余裕ができる一人暮らしを継続したい。もっと時短の工夫をして、「アンプロダクティブタイム」をもっと多く作りたい。これが今の一人暮らしでのモチベーションですね。
もちろん実家暮らしで「アンプロダクティブタイム」を増やすことも余裕です。ムダなことはしない、どうせするなら時短を目指す、色々取り組んでみて下さい。
【関連記事】会社の寮のメリット・デメリットとは!?
会社の寮のメリット・デメリットについて考えてみました。 家賃が安いくて通勤時間が比較的短い、でも生活に気を使うなどなど。
入社した会社に社員寮がある人は、是非読んでみて下さい。
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奈良の片田舎で生活をして後に、大都会東京でも生活をしました。僕が感じた違いをまとめてみました。どっちも良いとこも、悪いとこもある!
【関連記事】一人暮らしをした子供を持つ両親に捧ぐ
一人暮らしをしたお子さんを持つご両親の方々に向けて書きました。日本の息子を勝手に代表して書いております。
お子さんから便りが少なく悲しんでいるそこのお父さん・お母さん、是非読んでみて下さい。
まとめ
では、最後にもう一度この記事をまとめます。
- 実家暮らしはお金が増える、一人暮らしは時間が増える
- 実家から出るには、思い切りやきっかけが必要
- 生活の中で「空白の時間」 を増やそう
実家暮らし→一人暮らし、ここの移行は終えました。完全に意図せずでしたが。次は一人暮らし→同居、ですかね。ここはここで時間かかりそうやなぁ。。。
ではでは!