職場で一生懸命説明したのに、全然伝わっていなかった。これは誰しも一度は経験したことがあるでしょう。
人に時間をかけて説明しても、ちっとも覚えてくれていなかった。こんなのもあるある。
・話をしても、相手に伝わっていない
という人にむけて書きました。
この記事を読んでくだされば、
することは簡単。伝える内容を絞る。そしてそのメインの部分の瞬間にこそエネルギーを入れる。
話している内容の全てを覚えてもらうなんて絶対に無理。なにかワンメッセージだけを決める。そのメッセージを整えて、相手に伝える。
説明全体のクオリティを上げなくても構いません。相手に核となる部分が伝わればそれで良い。
「あるワンシーン」が映画を、「ひとつの独自機能」がデバイスを、「ちょっとした印象」がその人を決定づけます。
神は細部に宿る。核となるメッセージを伝えるその瞬間こそ工夫をしましょう。
この記事のまとめ
- 伝えるべきメッセージをまずは1つに絞る、多くても3つまで
- 数字を入れたり、否定表現を使って、メッセージを印象に残る表現に変える
- 情報が多すぎると、ひとつも記憶に残らない、情報を選定すべし
記事の前に自己紹介!
・一浪・一留を経て難関国公立大学理系を卒業→大手ブラック企業→超大手企業
・AbemaTVのオファーを受け、ひろゆきと討論しました
・20代で貯金1,300万円達成
考えや話を相手に伝えるために
相手に説明をする際に、僕らがまずすべきこと。
相手に伝えるべきメッセージをまずは選定する。大事なのは、選択と集中。
あれもこれも伝えたい。これは浅はかな願望。断念しましょう。
僕らがついついしてしまうミスが、メッセージの詰め込み過ぎ。自分が詳しい分野だと、特にこれが顕著です。
僕は映画がめちゃくちゃ好きなのですが、おすすめを聞かれると延々と話をする。一気に10本くらい薦めてしまう。我ながら良くない、絶対相手は覚えていない。反省。
- 数分程度での説明:1つ
- 15分以上のプレゼンや説明:3つ
たぶんこれくらいが目安。
って思う人もいるはず。
ビジネス書や実用書を読む際のアドバイスで、「本を読んだら3つ実行してみましょう」というものがあります。
一冊の本は内容が濃い。全部覚えておけないし、頭からお尻まで実践するのは難しい。だからせめて3つ選んでやってみましょうという教え。
その道のプロが、編集者と時間をかけて作った書籍。その本でさえ、3つもメッセージが伝わればラッキー。
となると僕らの説明で、「3つ以上も覚えてもらえる」と甘い期待を抱かない方が良いのは明らか。
パワーポイントでも定番のアドバイスは「ワンスライド、ワンメッセージ」。
悪気はないんですよね。サービス精神なんです。ついつい、いっぱい詰めてしまうんです。
おばあちゃんの家に行ったら、食べきれないくらいにお菓子を出してくれるあの感じ。
まずは伝えるべき内容を絞る。全てはここから。
ここで僕が好きなAppleのスティーブ・ジョブスと、クリエーティブディレクターを務めたリー・クロウの逸話を。
iMacの30秒CMを制作した時の話。4つか5つのメッセージを盛り込みたい、スティーブ・ジョブズはそう考えた。
この要望を聞き、リー・クロウはメモ帳から5枚の紙をちぎり、1枚ずつ丸め始めます。
全てを丸め終わると、「キャッチしてくれ」と言って、丸めた紙の玉を1つテーブル越しに投げる。ジョブスはキャッチ。
とリー・クロウ。
「もう一回キャッチしてくれ」と言って、ジョブスに紙の玉の5つ全てを投げる。
一気に5つも投げられたので、スティーブ・ジョブスは1つもキャッチできず、紙の玉はテーブルや床に落ちてしまった。
メッセージはとにかくシンプルに。一気に全てを伝えようとしない。結局聞き手は、ひとつも理解できずに終わってしまう。
こちらもCHECK
伝え方が下手な人は、メッセージを絞れ。内容をシンプルにするのがベスト。
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瞬間エネルギーを高める!
人生はメリハリが大事
人生で最も脂が乗ると言われる40代。ここでの生き方を教えてくれる一冊、いれぶんさんの「40代から手に入れる「最高の生き方」。
この本の中に、こんな教えがあります。
天気や台風の話ではもちろんありません。いわゆる「メリハリ」のこと。
ダラダラせずに、やるときは全力で集中する。全力全開を100%だとしたら、120%くらいまで一気に出し切る。
全体を80%でこなしながら、要所要所でしっかりやるべき時はゴリゴリに取り組む。
最大瞬間風速を高めることで、得られるメリットは多い。
- タイムマネジメントが上手くいく
- 今までより多くのことができるようになる
- 成果を出すスピードが格段に速くなる
とにかく何事もメリハリが大事。やる時はやる。休む部分は休む。
勝敗は「一瞬」の中に宿る
先ほどのメリハリは生活においてでしたが、同じことが人に説明する際にも言えます。
全部に力を入れずに、核となるメッセージを伝える際にだけエネルギーを投入する。
大ヒットを連発した音楽プロデューサーの経歴を持ち、世界を旅するミニマリストの四角 大輔さんの著書「超ミニマル主義」。
最重要の瞬間はどこか。物事を細かくブレイクダウンして、その中で全力を傾けるべきポイントを見極めることが大事。
最も重要となる瞬間に、全てを投入します。究極なまでに「選択と集中」がカギだと書かれています。
例えばハンマーで釘を打つ瞬間。釘を打つために、ハンマーを振り上げてから下ろす。この動作の間ずっと力を入れるわけではない。
この数秒間で力を入れるのは、最後の0.1秒にも満たない一瞬だけ。ハンマーが釘にぶつかる瞬間にだけ力を込める。
これと同じ。説明する時にも力を入れるべき瞬間が存在するんです。
説明全部に聞くべきポイントがあるわけではない。伝えるメッセージを決める。そしてそれ以外の部分は、そのメッセージを伝えるためのお膳立てにする。
この四角さんの手がけた仕事で、ミリオンを達成したとある女性シンガーのアルバムの話が書かれていました。
収録時間が74分、16曲収録のアルバム。CDが不況で、この年にミリオンを達成したアルバムはわずか5作品。その中のひとつ。選ばれしアルバム。
このアルバムが売れたきっかけ。それは収録された、約5分の1曲のヒットソングがあったから。
そしてその曲が売れた理由は、その年にテレビで何度も流れた大手化粧品会社のCMで使われた15秒のサビのメロディーがあったから。
さらにその中でも、最もメインである5秒の切ないワンフレーズがあったから。
僕らの説明が長くても、相手の心に響くのとある一瞬。その一瞬で、僕らの説明のクオリティが決まる。
人に伝えるために僕らがすべきこととは?
昔見たドラマやアニメ。内容はあやふやだけど、なぜか記憶に残っているワンシーンってあるはず。
相手に全部覚えてもらわなくてもいい。ポイントとなる部分だけを覚えておいてもらう。
という人もいるかと思います。
人に伝わるためにすべきこと
- 伝えるべきメッセージをひとつに絞る
長尺の説明や会話の場合は複数可、上限は3つまで - そのメッセージを整える
パンチラインを作る、相手の印象に残る言葉を使う - 他の内容はそのメッセージをお膳立てするものにする
裏付けとなる事例や、分かりやすい例えを出す
僕らの話の中に、意図的に見せ場を作るイメージです。見せ場のために伏線を張ったり、準備をするために他の話の時間を使う。
例えば伝えるべきメッセージを、「成功するには、諦めないことが大事」だとします。
別に耳新しい意見でもないので、このまま伝えても伝わりません。この趣旨を表現を変えて伝えてみます。
メッセージの整え方
- 極端な状況を入れる
成功者は、飢えて倒れそうな時でも、夢を諦めない - 具体的な数字を入れる
上手くいかない方法を100通り見つけたんだ、成功するために諦めるな - 否定を使う
成功に必要なのは、才能ではなく、諦めないことだ
ただ伝えるよりも、少しは相手の心に響きやすくなるはずです。
人生は選択と集中である
マーケティングでジャムの実験という有名な実験があります。
ジャムの試食コーナーで、2パターンに分けて、ジャムを用意します。
- 24種類のジャム
- 6種類のジャム
このどちらが売れるかを検証するという実験です。
24種類のジャムを用意した方が、店頭では多くの人が集まってきました。分かりますよね、味比べできそうだし。
しかし最終的な実験結果は、以下のようになりました。
- 24種類を用意した場合は、試食に来た3%の人が購入
- 6種類を用意した場合は、試食に来た30%の人が購入
驚くなかれ、6種類のジャムを用意した場合の方が10倍も購入する割合が多かったのです。
ここから分かるのは、人間は選択肢が多すぎると、逆に選択しなくなるということ。
人はとにかく選択肢や情報が多いと混乱します。相手に肝心なことが刺さらない。
生花をする剣山に手を置いてもちくちくするけど、針は刺さりません。しかし針が一本だと、ぶっ刺さる。
ということで、一つに絞ったメッセージを伝える一瞬に全力を尽くす。この記事ではこれだけ覚えておいてください。
まとめ
では、最後にもう一度この記事をまとめます。
この記事のまとめ
- 伝えるべきメッセージをまずは1つに絞る、多くても3つまで
- 数字を入れたり、否定表現を使って、メッセージを印象に残る表現に変える
- 情報が多すぎると、ひとつも記憶に残らない、情報を選定すべし
サラリーマン生活をより豊かにするための情報に特化し、ブログの記事を投稿しています。会社員をしながら、毎日少しづつ書き溜めております。
この記事が面白ければ、是非他の記事も読んでいって下さい。貴重な時間を頂きありがとうございました。ではでは!