ICE BAHN(アイスバーン)が踏んでいない韻など存在しない!
過言だと言う方もいるかと思うかもしれませんが、あながちウソではないのです。
「ライム至上主義」、「押韻主義」を15年以上第一線で続けている恐ろしいグループです。
(転用元:https://m.youtube.com/watch?v=1cUKtp1k5yg)
キングギドラが日本語ラップ黎明期に、韻を固く踏み始めました。(長い韻を踏むということ)
ここから日本語ラップの韻の歴史がスタートする訳です。
しかし、その後の日本語ラップシーンの韻の歴史はアイスバーンと共にあると言えます。
フリースタイルダンジョンのモンスターであるFORK。
彼のことをバトルだけのMCと思ったら、大間違いです。
「FORKって声渋いし、バトル強いけど、音源聴いたことないんだよね・・・」って方!
勿体ないです、すぐに聴きましょう!
ICE BAHNの紹介
まず、ICE BAHNの簡単な紹介から。
FORK、KIT、玉露、BEAT奉行の4人からなる神奈川出身の4人組グループです。
脱退したメンバーもいますが、現在はこの4名で活動中。
キャリアは長く2001年から。
もうすぐ20年選手ですね。
ですが、出したアルバムは実は5枚とそこまで多くありません。
今から聴き始めても全然間に合う!!
出すスパンがやや長めなのですが、どちらかと言うと寡作です。
しかし、これはハンター×ハンターと同じです。
1枚当たりの密度・クオリティが異常に高い!!
どんだけ頭捻れば、この歌詞出てくるんだっていうね笑
特別難しい言葉をそこまで用いていないので、完全に発想・閃きの妙。
コロンブスの卵とはまさにこのこと!
自分の語彙の範囲で、こんなフレーズ生まれるんだって鳥肌が立つ「アハ体験」!!
MCはこの3人だ!
FORK
(転用元:http://www.vision-tokyo.com/artist/forkice-bahn)
フロウやビートアプローチに主だった特徴は無し(十分うまいんだけど)。
しかし、とにかく韻が固い、そしてFORKの低音ボイスとも相まって耳触りが良い。
ド素人がFORKの歌詞を音読するだけでそれっぽく聴こえてしまう、そんなリリック(歌詞)を書いてしまう。
あまり言及されていませんが、韻というジャンルに置いては日本最高のリリシスト(作詞家)と言えます。
見た目も硬派、男が惚れる出で立ち。
黒のキャップもしくはニットキャップ。
黒のスキニ―パンツに、ノースフェイスのトップスがトレードマーク。
トップスはダウンジャケット、コーチジャケット、グレーのパーカーが多いかな。
スニーカーはティンバーランド、Airmax95のオールブラックのハイカットが多いイメージ。
完全に偏見ではありますが、FORKは日本で一番ノースフェイスが似合う男です!笑
玉露
(転用元:https://sukikatte.jp/icebahn-interview-01/)
シンプルにラップが上手い、そして韻にとんちが効いている。
関東のラッパーでもかなり上位に食い込むスキルの持ち主。
声に独特の粘り気があり、それを活かしたスタイル。
自分に似合うフロー(歌いまわし、ビートへの乗り方)を巧みに使いこなす。
ここで平凡なラッパーに大きな差をつけているのです。
過去に、ライブで見た際に驚いたのがCDで聴くのとまったく同じクオリティ!
何も加工しなくてもすでに完成している、そんなラッパー。
KIT
(転用元:https://sukikatte.jp/icebahn-interview-01/)
アイスバーンで一番枠にハマらないフリーキーなスタイルを持つ。
曲により、かなりアプローチを変え、引き出しの多さを見せてくる。
畳み掛ける重量級のライム連打をかますこともあれば、歌うように軽やかにラップもする。
FORK、玉露ともにかなりの使い手だが、KITがいなければおそらくここまでこれなかったはず。
KITがいることで、全ての曲に調和が産まれている!
チームプレイを発揮する最も上手いラッパー。
集団スポーツなどで、1人はいてほしいタイプのプレイヤー。
能力申し分なし、そしてチームメイトの良さを引き立てることもできる、そんなMC!
アルバム入門編
LEGACY
個人的に、入門編としておすすめなのが、昨年出た最新作「LEGACY」!
捨て曲なし、おまけにかなり聴きやすい!
王道をいっている、丁寧に作られた傑作です!
特に一曲目アルバムタイトルでもある「LEGACY」、これがかっこいい!
youtu.beここで、リリシストとしてのFORKの腕が光るフレーズ。
5年ぶりのアルバムを作成し、まさにカムバックを伝える最初の曲です。
ここで、音源を作るとはどういうことかをライムしています。
発想の根本は興奮がコア
梱包し発送してオープンザドア
お、おもしれぇ・・・
意味も通ってるし、自分で言っていて口が気持ちいい・・・
ちなみに、我が家の「LEGACY」はメンバーのサイン入り!
どやぁぁぁ!!!笑
スタートレック
他のアルバムでおススメは一作目「スタートレック」!

- アーティスト: ICE BAHN,ICE BAHN feat.出口入道,ICE BAHN feat.CUT-B PROJECT
- 出版社/メーカー: Pヴァインレコード
- 発売日: 2003/12/25
- メディア: CD
- 購入: 1人 クリック: 13回
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初期衝動が爆発しています。
というか、記念すべき1枚目からこのクオリティですからね、恐ろしい・・・笑
代表曲「越冬」もさることながら、是非聴いていただきたいのが「クラウチングロケット」という曲。
韻が固すぎて、恐怖すら感じる。
以下記事でかなり詳細にアイスバーンの韻を解明しているので、ご賞味あれ!
最近見たインタビューで、
結成した当初、ヒップホップを背景にしたラップは韻を絶対に踏んでいるべきであると思っていた。
今色々なスタイルがあるけど、デビューした時に教えてほしかった!笑おかげで韻を踏み続けている。
という様な内容のことを言っていました。
うーん、なるべくしてなってしまった韻界の巨人!笑
「売れるか売れないか」よりも、「ブれるかブれないか」!
アイスバーン是非聞いてみて下さい!!
まとめ
韻を踏むのを得意としているMCは数多くいますが、正直彼らが頂点です。
なんたって年季が違う、踏んできた韻の数がそもそも比べものにならないのです。
聴けば、あなたも「ライム至上主義」の前にひれ伏すはずだ!!
バトルMCとしてのFORKに関しては、以下記事で紹介しています!
前回記事はこちら!