音楽にハマったのは高校生の頃、「音楽鑑賞」という趣味を続けて10年以上。この10年で音楽の持つ素晴らしさは変っていませんが、取り巻く状況には大きな変化が起こっています。
iPodやウォークマンは過去の遺物になり、今やスマホのストリーミングが主流。定額で聴き放題、そりゃCDを買う人も激減しているはず。
それでも、僕は今でもCDを買い続けるマイノリティの一人。ほとんど無料みたいな値段で音楽は聴けるのに、なぜ買うのでしょうか。
人によってはCDを買う行為は無駄としか思っていないはず、でもそうじゃない。
僕はCDを買っている、音楽に身銭を切っているからこそ、自分が音楽好きだと自負できているんです。

・今の時代にCDを買う意味ってあるの?
という人にむけて書きました。
最初に結論から!
この記事のまとめ
- ストリーミングなどで、音楽を手軽に安価に聴ける時代になって、本当の音楽好きが減った
- 身銭を切って、CDを買うことには意味がある。CDを吟味して買うことにはロマンがある
- 音楽は僕にとって、今も昔も贅沢品
記事の前に自己紹介!

・一浪・一留を経て難関国公立大学理系を卒業→大手ブラック企業→超大手企業
・AbemaTVのオファーを受け、ひろゆきと討論しました ・20代で貯金1,300万円達成
本当の意味での音楽好きは減っている
趣味が「音楽鑑賞」という人は多いと思います、しかし濃淡はあります。のめり込んでいるくらい好きな人も入れば、好きか嫌いかで言えば好きくらいの人も多い。
ただ個人的な所感ですが、本当の意味での音楽好きは減ってきたんじゃないかなと思います。逆に言えば、音楽に対してドライな人が増えたと言えるかも。

・この音楽が好きでたまらない!
と熱くなっている人は、なんとなく10年前の方が多かった。「好きか嫌いか」で言えば、みんな好き。
でも、熱狂的に好きとか、偏愛しているとかそういう熱気をあまり感じない。
色々理由はあると思います。単純に他に娯楽も増えているというのもありますし。
ただ、原因として大きいのは音楽に対するありがたみの様なものが薄れたからだと思うんです。
おそらく人類史上で一番簡単に、一番安いお金で音楽を聴ける時代が今。
YouTubeで聴ける、ストリーミングサービスで聴ける。有名曲、ヒット曲ならほとんどYouTubeで無料で聴けちゃう。
本当に素晴らしい時代になりました。還暦を迎えた父も、懐メロをYouTubeで聴きながら、

なんて感動していました。
ただ、どんな物事にもデメリットはあるもの。それが、音楽はインスタントなものになってしまったということ。
試しに聴いてみる、ちょっとでも気に食わなかったらもう聴かないみたいなこともできる。まさに早い・安い・上手いの三拍子。
これは非常に良いこと。でも、どこか世の中で音楽に対する熱が冷めている感じがしちゃうんだな。
僕はCDでしか音楽を聴かない!
こんなストリーミング全盛の時代に完全に乗り切れていないのが僕。いまだにCDを購入、多い月は3万円くらい買っているかも。 CD買うお金は生活費の一部だと思っている。笑
さすがに外出時はiPhoneで音楽を聴いていますが、これもiTunesにCDで取り込んだもの。広義の意味で、CDで聴いている扱いとして下さい。笑
家にいる時は、CDコンポで聴いています。基本的に家にいる間はずっと流しているかな。BOSEのコンポがお気に入り。
Bose Wave music system IV プラチナムシルバー
- 発売日: 2015/09/10
- メディア: エレクトロニクス
正直なところ、自分自身の行動に疑問が全くないわけじゃない。我ながら損をしているなとはつくづく思う。
CDを買うのもそこそこの値段がする。頑張ってお金を捻出して買う、それでも聴きたいのを全て聴けるわけじゃない月も多い。
周りの人から、CDで音楽を聴くことに対して驚かれる機会も多い。僕よりも音楽に対する愛情はなく、僕よりも音楽に対してお金を払っていない人。
そんな人が、僕よりも多くの音楽にアクセスできる権利を持っている。
でも、これで良いんだとも思う。理由は一つだからで、「心底自分は音楽が好きなんだ」と思えるから。
昔も今も変わらず、タワレコに通っている。東京の渋谷に行った日、大阪の難波に行った日、タワレコに寄らない日はない。
売られているCDで視聴をできるのはごく一部。ジャケットに惹かれて、手に取る。帯に書かれている言葉を読む。頭の中で、その文章から音を想像する。
悲しいことに、帯自体がないCDも結構ある。もう何の情報もない、ジャケットのみ。Amazonで評価を見たり、そのアーティストについて調べてみる。
そのCDに対するイメージが自分の中で徐々に出来上がっていく。でも、分からない。どこまでいっても推測に過ぎない。
ドーナツの真ん中みたいな感じ、回りの情報を固めても肝心の真ん中は聴こえてこない。
それでも、出会いを得る方法はある。このCDを自分のお金で買って、家に帰ってBOSEのコンポに入れれば良い。でも、予算に限りはある、何でもかんでも買えるわけじゃない。
吟味に吟味を重ねてCDを買う。気持ちが大きくなった日は2・3枚買う、この時ほど贅沢できてるなぁって感じることはないかも。
そうして帰宅する、でもすぐに聴かない。というかなんとなく勿体ない気がして聴けない。笑
夜眠る前とか、コーヒーを入れた後とか、気になっていた小説の続きを読むとか、そんな時に初めて封を切ってCDを出す。
CDを聴いてみて、当たることももちろん外れることもある。でも、ずっと生活を送るパートナーになる、コンポに入る頻度がちょっと違うだけ。
僕は限られた音楽しか聴けない、買ったCDの中にしか選択肢はない。だから一回買ったら、何度も何度も聴く。何回も聴いてやっと良さが分かることもある。
買ったばっかりのCDを入れて、再生まで待っている瞬間は今でもワクワクする。このCDと出会ったことで人生変わるかなとか、もっと毎日が楽しくなるかなって本気で考える。
こうやって、自分の生活に音楽はやっぱり不可欠だよなって思う。たぶんこの気持ちを忘れないために、僕はお金を払っているんだと思う。
CDとの歩みは、音楽との歩み
たまにアーティストの人へのインタビューで、「初めて買ったCDは?」なんて質問ありますよね。
僕は何かと思って考えたら、B'zのファーストアルバム。中古で買ったはず。
でも、「買った中で、一番印象に残っているCDは?」という質問は見たことない。今度からあわせてアーティストに聴いてほしい、ドラマのある回答が帰ってきそうな気がするんです。
ちなみに、僕はゴリラズの3rdアルバム「プラスティック・ビーチ」。DVD付きのやつ。今聴いてもめっちゃかっこいい、それにオシャレ。
というかまさに今、CDをかけながらこの記事を書いている。
このCDを買ったときは、こんな大人になるなんて思っていただろうか。というか10年経っても聴いていると予想していたんだろうか。
プラスティック・ビーチ (エクスペリエンス・エディション)(限定生産盤)(DVD付)
- アーティスト:ゴリラズ,モス・デフ,ミック・ジョーンズ,リトル・ドラゴン,ボビー・ウーマック,スヌープ・ドッグ,カノ,グリフ・リース,マーク・イー・スミス,ルー・リード,ポール・シムノン
- 発売日: 2010/03/03
- メディア: CD
そう、買ったのは約10年前の高校3年生。時期は冬でした。なんで覚えているかと言うと、ちょうど予備校の冬期講習の時期だったから。
毎日昼食代として、500円をもらっていたんですね。パンを3個食べたかったのを2個にしたり、安いけどボリュームあるものを買ったり。
そんなこんなで毎日ちょっとずつお金を浮かしていました。
そして、1・2週間あった冬期講習の終わりの日。予備校の近くのTSUTAYAでこのゴリラズのCDを買ったんです。
あの時は本当に嬉しかった。ただのけちくさい高校生ってだけなんですが、なんか未だに思い出すですね。笑
その後の人生でもっと高い買い物をいっぱいするんですが、なぜかこの買い物がすっごい頭に残っている。
一つ言えるのは、この高校生の頃も会社員になった今も、音楽は自分に取っては贅沢品であるということ。
音楽にハマり始めた頃は、お金もないからTSUTAYAでめちゃくちゃレンタルしまくっていました。そして、コピー用のCDに焼いてコンポでずっと聴いているという生活。

高校生の頃、先輩とそりが合わず部活を2年になったタイミングで辞めてしまった。もう少し待てば、先輩もいなくなったのに。笑
同級生はたいがい部活をしている。帰り道1人でTSUTAYAに寄る、長い時には数時間かけて吟味してCDを借りる。今思うと、音楽の探求が僕にとっての部活動だったのかも。
そして、社会人になり比較的余裕もできて欲しいCDはレンタルではなく買える様になった。
この一点だけ考えてみると、大人になって本当に良かったなって。 そう思うと、僕は未だに退部せずに、日夜部活動にいそしんでいると言えるかもしれない。
これからもCDを買い続けるのか?
これからの音楽人生、どうするのかと言われるとなかなか難しい。たぶんCDで聴き続けると思う。でも絶対かは分かんない。
保管にもスペースが必要。もしかしたら、素敵な女性と出会って同棲する際に、かさばるからストリーミングに移行しちゃうかも。
でも、今のところCDで聴き続けたいと思う。今もまさに、Amazonで頼んだCDが届くのを、首を長くして待っているし。
昔は

と思っていたんです。でもこの前、ストリーミングで再生してもアーティストにお金は入るって知ってしまった。
そう思えば、確かにダウンロード専用でCDでのリリースをしないアーティストもいたりする。アーティストにも見放され、先細り感ハンパない。
でも、このことを知って僕は「これでいいや」って思った。アーティストのためとか全部関係なしに、「自己満足のためにCDを買い続けよう」って思った。
自分のお金を払い続けるくらい好きなものがある人生を自分は歩めていると思う。
僕は音楽が大好き、病める時も健やかな時も、旅行先でも、失恋した時でも音楽は側にあった。そして、音楽が好きなのと同じくらいCDで音楽を聴くのが好きなのだ。
そう言えば、10年くらい前に女の子に電話でフラれた時、ちょうど部屋でモトリークルーのベスト盤をかけていたんだっけ。今思うとあの女の子は人間的になかなか問題あったな、あれで良かった、うん。
そして今思っても、モトリークルーはカッコいい。全ての曲が超キャッチー。あの女の子が悪い、モトリークルーは偉い。
- アーティスト:モトリー・クルー
- 発売日: 2005/02/16
- メディア: CD
ケースから出して、CDを再生するという行為がすでに僕の中で一つの儀式になっている感覚。たぶん、僕の音楽への愛情は、きっと結構なレベルなはず。まぁ、そう思わないとやってられない。笑
引っ越したら真っ先に、CDの棚を買った話
一人暮らしになった瞬間に、2mくらいの棚をすぐに買いました。自分のCDを並べて、一望できるってだけで生きていて楽しい。
CDを聴くことは最高の贅沢という話
ブログを開設した直後くらいの記事 、2年以上も前。でも、考えは今とほとんど同じ。笑
ブレていないのか、進化していないのか。笑 音楽をどう味わうか、テイスティングの差に過ぎないという話。
まとめ
では、最後にもう一度この記事をまとめます。
この記事のまとめ
- ストリーミングなどで、音楽を手軽に安価に聴ける時代になって、本当の音楽好きが減った
- 身銭を切って、CDを買うことには意味がある。CDを吟味して買うことにはロマンがある
- 音楽は僕にとって、今も昔も贅沢品
恋愛関係でも、お金をかけた方が愛情が深まるそうです。というか、お金を払うことで思い入れが深まるんでしょうね。コミットメント(一貫性)みたいな話かな。
きっと僕は音楽にお金を払い続けることで、ずっと音楽に対して熱狂できているのかなと。
この記事を読んで頂いた方に、一緒にCD派になりましょうという気は毛頭ないです。ただ、こういう趣味趣向の人間もいるのだと暖かく見守って頂ければ嬉しいんだな。
ではでは!