Jinmenusagi(ジンメンウサギ、通称:ジメサギ)知っていますか?
現代の日本語ラップシーンにおいて、異彩を放つ存在です。
トラップという音楽ジャンルを使いこなし、独自の世界観を作り出す。
日本語ラップを聴いていて、「何か新しいジャンルを聴きたいんだけど・・・」 という方にこそまさに聴いてほしい!
代替がきかない存在ジメサギ、彼の音楽を聴きたかったら彼を聴くしかない。
同じ様なMCなどいないのだから!
(転用元:https://media.muevo.jp/articles/5602)
ジメサギ略歴
ジメサギは1991年生まれ。
東京都千代田区出身。
15歳頃からラッパーを志し、路上サイファーなどで腕を磨いていました。
そして、WEB上での音源配信、バンド活動を経て2012年にデビュー。
デビューしてからの暦は約7年、中堅ってとこでしょうか。
ジメサギを語る上で、切っても切れないワード、それが「ネットラッパー」。
これは、2009年頃のYoutubeやニコニコ動画で隆盛したネットラップの誕生が背景にあります。
現在は、インターネット経由で自分が制作した音楽を世界中に発信し、聴いてもらうことができるようになりました。
そして、音楽配信サービスに自分の作品を扱ってもらえないと、相手にされなくなってきました。
この変化を経て、現在はネットラップというシーンは成り立たなくなってしまったのです。
そして、ジメサギは今はないネットラップで、頭角を表したMCな訳です。
この当時は、現場でラップをするか、ラップが凄い好きでオタク的研究をしてネットで配信するかの2択だったようです。
そして、ジメサギは後者!
こうやってデビューして活躍しているMCは実は、今のシーンにかなり少ない。
2015年には、レーベル「インディペンデント業放つ」を設立しています。
レーベルまで抱えて、完全にネットラッパーで一番の成功者!!
この時点で既に、異彩を放っている訳です!
インタビュー記事を見て
少し以前に買った雑誌での、ジメサギのインタビュー記事。
その中で気になったものを一部抜粋。
インターネットから発信されるヒップホップを代表しないといけない。
自分の出自を踏まえて出た、覚悟の現れ。
実際、代表する存在になっていますので有言実行ですね。
俺の「何々はダメ、ダサい」とう簡潔なリリックは、SNS時代を象徴する短絡的な考え方の代表例。
みんな、簡潔に何がどう起きてるのか知りたがるし、結論がすぐ欲しいんですよ。
これ、かなり面白い発言です。
というのもジメサギのリリックスタイルを良く表しているから!
聴くとき、この発言を意識していると、発見多いです!
オススメアルバム
さてさて、ジメサギの凄さを堪能できるアルバムを紹介!
2枚紹介します、まずどちらか1枚を聴いて頂いて、良かったらもう1枚も聴くというスタンスでOKです。
「ジメサギ」と「LXVE 業放草」!!
![LXVE 業放草 [Deluxe Edition] LXVE 業放草 [Deluxe Edition]](https://i0.wp.com/images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51nzShPi7RL._SL160_.jpg?w=974&ssl=1)
- アーティスト: Jinmenusagi,Itto,#Pr0st8,Ghost Cheek,Pigeondust,Voldmars,Odetatsu,Yontz,Nekoze,Asamiya,Bonjour Suzuki
- 出版社/メーカー: LOW HIGH WHO? PRODUCTION
- 発売日: 2018/12/19
- メディア: CD
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まず、大きな特徴は全編トラップのビート。
トラップについては、過去記事で紹介しましたので、あわせて見て下さい。
ジメサギを聴いていると、独特の浮遊感!!
なにか、心地いいのです。
複雑怪奇な電子音で、異世界に誘われる・・・
そして、そのビートでジメサギの力の抜けたラップが炸裂。
ちなみに、「LXVE 業放草」の帯には、
理解の範疇を超える言葉のチョイスやテーマ、徹底的に破壊し再構築された”異”日本語が彼の武器
という様に書かれています。
なかなか、言い得て妙!
ワードチョイスが奇想天外だったり、「え、それ言うの?」みたいなイメージです。
例えば、先程のインタビュー記事を体現している曲で「ガウチョはダサい」 。
いや、タイトルすごいな・・・笑
(アルバム「ジメサギ」収録)
歌詞も凄いです、そこらへんのヒップホップとはまるで違います。
前髪事故った女 (原宿)
クラッチバックにコンバース
夜 立教大生とコンパ
何を思ってこの歌詞書いたんだって言うね。。。笑
以下の要素に当てはまる人は、絶対ジメサギの音楽を好きになるはず!
・悟り世代
・世の中ダルいと感じている
・量産型大学生とか笑えるわ〜
まとめ
いわゆるマッチョイズムとは程遠く、純粋に才能だけでシーンに風穴をあけた存在。
閉塞的な現代社会で、肩肘抜けたラップをする姿は痛快無比です。
是非、一聴してみて下さい。
ハマる人なら、すぐに虜になるはず。
前回記事はこちら!