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2020年本屋大賞受賞凪良ゆう「流浪の月」を一気読み!人間関係・家族の怖さと尊さを考えさせられる劇薬的傑作小説!

会社員コルレオーネBLOG

関西出身、独身アラサー|ゆとり世代サラリーマンが、現代社会を生き抜くサバイバル術を発信|ABEMA primeに出演、あのひろゆきとも討論|一浪一留、GPAは平均の半分以下|就活で覚醒し内定5社。就職偏差値SSランクの企業へ、年収100万円UPで転職。|30歳で資産2,100万円達成|

お題「#おうち時間」

ゴールデンウィーク、お出かけをしないと家で過ごす時間は長いのではないでしょうか?そんな際に、是非オススメの小説が凪良ゆう「流浪の月」。面白過ぎて一気に読んでしまいました。

 

2020年本屋大賞受賞も頷ける作品です。人間関係や家族関係の怖さや尊さを思わず考えさせられました。人生には数奇な出会いもあるもんだなぁと。誘拐された(と世間的には思われている)女の子と、誘拐犯(と世間的には思われている)青年の話。

 

何か面白い本を読みたい!
「流浪の月」を読んで、余韻がエグい!

という人にむけて書きました。

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「流浪の月」のあらすじ(ネタバレはしません)

この本を知ったのは、活字に飢えていた私がとある本屋さんに入った時。東京に住んでいるのですが、 コロナウイルスで閉まっている本屋さんが非常に多いんです。やっと空いている書店を見つけることができたと喜び勇んで入店。その際に、「2020年本屋大賞受賞作品」とでかでかとポップが立てられ、紹介されていた作品がありました。それがこの凪良ゆう「流浪の月」

 

この4月に実家から上京しましたが、実家には非常に本が多かった。もともと本が大好きで色々読んでいました。しかし、本ってかさばりますね、アナログ派なので電子書籍も好きになれず紙で購入していました。新居では、極力本は買わない様にしようと図書館の近くに住んでいるのですが、なんと臨時休業中。笑

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耐えられずに、新居に移って始めて買ってしまったかくも魅惑的な小説がこの「流浪の月」なのです。笑

あらすじは以下です。

あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。わたしを心配するからこそ、誰もがわたしの話に耳を傾けないだろう。 それでも文、わたしはあなたのそばにいたい―。 再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人を巻き込みながら疾走を始める。 新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。(読書メーターより引用) 

 

いや、これじゃ分からん!笑

分かりやすく教えて!

仕方ねぇなぁ・・・

  1. 主人公は更紗(さらさ)という女の子。父親と自由奔放な母親と幸せに暮らしている。しかし、父が重い病気で他界。母親は新しい相手を見付けて娘をほったらかしにして蒸発。残された更紗は伯母さんに引き取られる。
  2. 引き取られ先は地獄。年上の従兄弟が性的虐待を加えてくる。新しい家庭にも馴染めず毎日公園で日暮れまで過ごす。しかし、その公園には「ロリコン」と噂されている美しい容貌の大学生がいた。
  3.  毎日、公園で遅くまで過ごす更紗。ある雨の日に、傘も持たず公園にいるとその大学生が傘を持ってきてくれる。亡くなった父とどこか似た雰囲気を持つその大学生からの「うちに来る?」と誘われ付いて行く更紗。
  4. 大学生の名前は文(ふみ)。文とそこから一緒に過ごすことに。文は型にはめた様な規則正しい生活を送っており、子供の頃からのしつけのせいだと言う。肉体関係も一切なく、更紗を養う文。親戚の家に帰りたくない更紗と、どこか陰のある文との同居生活がスタート。(ここがすごい楽しそう)
  5. ある日、動物園に行きたいと言い出した更紗。行方不明ということで大々的にニュースにもなっていたが顔を隠していたが、バレる。大捕り物スタート、引き裂かれる2人。
  6. 年月は経ち、24歳になった更紗。どこに行っても、被害者の女の子として扱われる。しかし、彼氏もできて幸せ。(と思っていた)しかし、とある日に文と再会し・・・。そして、今まで付き合っていた彼氏のヤバさがどんどん分かり出し・・・
【2020年本屋大賞 大賞受賞作】流浪の月

【2020年本屋大賞 大賞受賞作】流浪の月

 

ここが面白い!

読み終わった後に、色々考えさせられる。そして何より面白い!悩んだ末、GWに奈良の実家に帰省。新幹線は車両に4人のみ、静かだし寝ようかな。帰省前に本屋で買った「流浪の月」をちょっと読んでから寝ようかな。ページを開き、、、気付いたら京都駅!読み終わったのとほぼ同時。 笑

 

新幹線の最も良い過ごし方は、めちゃくちゃ面白い小説を買っておいて一気読みすることかもしれません。

 

個人的に好きだったポイントをざっくりまとめました。

  • 結構問題を抱えている、もしくは性格に難のある人物しか出てこない。
  • バイト先の店長とかは100%善い人も出てくるけど、真実や核心を捉えられていないのであまり役に立たない。
  • 性的な被害は何もなかったのに、世間の勝手なイメージで更紗と文の人生は超絶ハードモード。
  • 更紗の彼氏は徐々に本性が出て来る、暴走し出してからがパーティータイム。(でも、こういうヤバい人周りに1人くらいいるのでは?)
  • 読者のみ全てを知っている「神の視点」をだと思っていたけど・・・ 

家族や人間関係の絆は外からは分からないもの

僕の大好きな日本語ラップのグループのライムスター。いつも非常に味わい深い歌詞を書く重鎮達です。

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この「流浪の月」を読んでいて思い出したのがライムスターの「POP LIFE」という曲のとある歌詞。

こちらから見りゃサイテーな人
だがあんなんでも誰かの大切な人

人間関係って結局これに尽きるなと。同じ人でもある人から見れば善人、しかしある人から見れば悪人、これって実はとても普遍的なことですよね。

POP LIFE

POP LIFE

  • アーティスト:RHYMESTER
  • 発売日: 2011/03/02
  • メディア: CD
 

 

しかし、悲しいかなこの「流浪の月」は、大切な人と見てくれる人数が異常に少ない人たちの話なのです。世間のほぼ100%からは誤解され忌まわしく思われているのに、理解者が圧倒的に少ない。。。

 

以前記事にした「万引き家族」などの是枝監督の作品。こちらも少し思い出したりました。家族のあり方とか、他人だけど血よりも濃い絆で繋がっていたりとか。

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恋愛でもない、家族でもない更紗と文。ソウルメイトとか同士とかと言うとしっくり来るのでしょうか。他人からは完全に常軌を逸していると思われても、それがどうしたんだって。

人の絆って外からじゃ分からないもんさ

まとめ

本屋大賞受賞も納得の面白さを誇る「流浪の月」。別に、どんでん返しやサスペンスフルな描写は特になし。しかし、読んでいるうちに行き場がなくなっていく感覚を味わいます。

 

でも、同時に心の底で分かり合える人と出会えている人生を羨ましくも思ったり。ある種病んでいる人の話ではあると思うのですが、何かを抱えて生きていくしかないのは誰でも同じ。

 

一日家でゆっくりする際に、じっくり読破したい素敵な小説です。

ではでは!

 

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