大学院は行かなくても良い。行く時間とお金があるなら、本当に興味のあることを勉強した方が良い。

って聞かれたら、

としか言えないけど。「大人の院進学」みたいな話も最近耳にするのですが、そこまでして大学院に行く必要はないのではと思っています。
かくいう僕は、バリバリの理系。大学に理系の学部に進学するのですが、学部で就職しました。
僕の大学の理系は9割5分は院進学をしていましたが、学部で卒業し納税者へ。つまり院に行く選択肢が当然のようにあるのに、それに背中を向けた人間なわけです。
院に行く目的は?
- 研究職に就くため
- 収入を上げるため、お金になるため
- 知識を身につけたいため
大きく分けて、院に行く目的はこの3つだと思います。この中で「知識を身につけたいため」が目的なら、独学でおそらく問題ない。
太陽に背を向けたひまわり、院進学を袖にした理系、そんな僕が院進学について考察します。

・大学生で院まで進むか悩んでいる
という人にむけて書きました。
院に進む社会人が増えているらしい
リスキリングが進む現代社会
先日書店でとある雑誌を見つけました。社会人になってから、大学院に進学した方の話が載っていて興味津々で読んでいました。
有名人ではEXILEのTETSUYAが、EXILEのメンバーになってからスポーツ科学を学びに院進学。ロンブーの淳も過去に院を卒業してるんだとか。
二人とも大学まで進んでいなかったらしく、ここはすごい尊敬してしまう。「人間はいくつになっても向上心が大事だよな」としみじみ。

とかどうも良いことも感じたり。
大企業に入社しても、転職するのも当たり前になってる。終身雇用は過去の話。変化が激しい現代社会で、どうも大人が教育機関で勉強するのが静かなブームになっているっぽい。
なんだかんだ僕も転職経験者だし、他人事ではない。当事者も当事者。
理系だけど院には進学しなかった
ちなみに僕の話を少ししておくと、ゴリゴリのゆとり世代。関西生まれのゆとり育ち、僕のブログ読んでくれてる人は友達。
ゆとり世代のせいなのか、僕の天性のクズ加減のせいなのか、一浪して大学進学。国公立大学の理系へ。ここまではまだ良い。
しかしあろうことか、最後の最後に必修単位を落とし、留年を決める。浪人と留年の、くそみそコンボを決めちゃった。
ここで人生を初めて深く考える。これまではなんとなくルートに乗っていたけど、真剣に検討。
高校は地元の新学校で、当たり前のように大学に進学し、当然のように理系であれば院まで進む。
特に違和感がなかったここの部分に、時間ができたことで疑問を感じるようになったんですね。考えた末に、院進学はせず学部で就職。
院に行くことが当たり前の状況、お膳立てされまくってる状態、そこまでされても院に行かなかった、そんなますらお。
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大学院に行く意味はあるのか?
こんな僕なので、主張はただひとつ。

そもそもコスパが良くない。2年間かかるし、国公立でも年間50〜100万円かかるし、私立ならその倍くらいはかかる。文系はもう少し安くなると思うけど。
院を卒業することには確かに達成感はある。履歴書の最後に、「〇〇大学院 卒業」なんて書けたら、そりゃ威張りもきくってもの。
しかし勘違いしてはいけないのが、院は手段であって、ゴールではないということ。本当に勉強したい知識を身につけるのが本当のゴール。

これもまた僕の持論。今の人生で学んで良かったと思えることは、意外と自分で勉強したことの方が多い気がする。
院に行かなかったが、後悔はしていない
理系だけど文系就職をした
僕の人生は、間違いばかりでした。正しい正解を出せたことの方が少ないんじゃないかとさえ思います。
ただ間違いは多くても、後悔はそこまでない。院に進まなかったのも特に後悔はありません。
というか院うんぬんよりも、理系就職すらしていません。文系就職して、今に至ります。事実は小説よりも奇なり。
僕が内定をもらい、就職先を決めた際に、教授に報告。
「うちの研究室からその業界に行った奴は、後にも先にも君が初めてだ」と言われたっけ。うーん、奇なり。
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確かにそれなりに苦労はありました。新卒で入った会社は、そこそこの大手企業。「就活生が行きたい会社ランキング」でも、上位に入っているような会社でした。
しかし人間関係が終わっていた、映画の中のエンドロールで監督名出てくるあたり、完全にもう終わるとこ。そしてブラックだった、生活指導を逃れるために黒彩振ったギャルの髪の毛くらい黒々してた。
ブラックだったがゆえに、業務経験は積むことができたので、その経験をもとに転職活動を開始。
紆余曲折を経て、新卒会社から3ランクは上の会社に転職できました。結果オーライ、だと思いたい。
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学部の友人は全員が院に進学をしている
大学の友人はほとんど院卒ということもあって、他の人とは違った角度で大学院というものを見れている気はしています。
そんな僕が考える院に行く目的は、大きく3つあります。
院に行く目的は?
- 研究職に就くため
- 収入を上げるため、お金になるため
- 知識を身につけたいため
ここで目的が「1.研究職に就くため」なら、院まで進んだ方が良い。
研究設備は高くて、単純に個人では変えないから。個人で揃えて実験するより、院まで進んで勉強した方がコスパが良いから。
研究開発は参入障壁がめちゃくちゃ高い。だから院で研究をさせてもらった方が良い。
「2.収入を上げるため、お金になるため」という理由であれば、これも院に行く価値はあると思う。
履歴書に書けるし、最終学歴は「大学院卒」になる。初任給は会社によって異なるけど、基本的に上がる。あとはネームバリューがつく。
お笑い芸人とかEXILEとかの人たちが、院卒になると箔がつくし、お金につながる面も多そう。起業家や作家などは、経歴のところにも書けるので、信用を得やすい。
しかし、しかしながら、「3.知識を身につけたいため」なら行く必要はないと思う。
もちろん超専門的な分野で、その道の権威が大学院に行くとか、勉強材料を集めるのさえ個人では不可能ということであれば行くべき。
まぁただそこまで熱中できるようなニッチなテーマを持っている人なんて、ほとんどいない。ちょっと教養を身につけたい程度なら、院に行く必要はない。


院に行かず、独学するのが勝ち筋
興味があって自分で学ぶ方が身に付く
学部で習ったことは今に活きているとは思う。しかし本当に活きているスキルや、自分の身を守ってくれたノウハウは、自分で身につけたものがほとんど。

僕なら社会人2年目から、このブログを続けてる。文章としてアウトプットするには、そもそも書く材料がないと始まらない。
本を読んだり、人から話を聞いたり、自分で体験したり考えたりして、記事を書いていく。おそらくこの過程で、総合的にかなりスキルが鍛えられた。
無目的に院に行くよりも、自分で試行錯誤してブログを書き続けたこの約4年間の方が、間違いなく成長できているはず。


独学でインプットとアウトプットを繰り返し、延々と続く思考実験を繰り返している僕が、特に勉強しておくべきジャンルだと思うジャンルを紹介します。
したいことがないのに大金を払って院に行くよりも、重点的にこの分野を勉強することの方が効果は見込めます。
はてな
- 心理学
- ライティング
- お金の勉強
ではひとつひとつ見ていきましょう。
心理学
まずは心理学。正直心理学と書くと、ちょっと大袈裟すぎるかもしれないので、「人の心の動き」くらいのニュアンスかもしれません。
人の心や、脳の動きの本など、書店を探せば数限りがありません。名著は山ほどある。どれを読んでも、ある程度は勉強になります。
そんな中、今回オススメする本は、「影響力の武器」という最強の名著です。ベタっちゃベタ。というかもはやベタベタ。しかしベタこそ王道。
どんな分野でも、「タネ本」と言われる本がいくつか存在します。そのジャンルの一番源流に位置する本。そこから全てが派生していく始祖鳥のような本。
音楽のジャンルでいえば、ビートルズ的な存在。ビートルズが作ったものを、後継者たちがさらに発展させていきました。
お笑いでいえば、ダウンタウン。ダウンタウンが作ったお笑いの道を、後輩たちがさらに広げていった。
この「影響力の武器」はまさにそんな「タネ本」です。心理学の本を読んでも、

と必ず一回はなる。
人の心の機微、自分がどう働きかければ人は動いていくれるのか、人間の隠された心理のパターン、などなどこの一冊を読み込むことで確実にこれからの人生に活きてきます。
ライティングスキル
人にもよるとは思うのですが、ライティングスキルは必ず身につけておいた方が良い。
特に僕がブロガーだからなのかもしれませんが、「書く力」の重要性は力説してもしきれない。副業のブログでも、本業の会社員でも、文字は書きまくらなければいけない。
大卒で会社員になったら、工場のラインなどで仕事をすることは非常に少ない。デスクワークは避けられず、ライティングからは逃れられません。
現代社会において、重要な決定は必ず文章にしておく必要があるんですね。契約書とか稟議書もそう。口頭での説明もありますが、書くステップは必ず出てくる。
バキの世界で、戦闘力が低いキャラが出てきたら、メインのキャラにはなれない。デスノートの世界で、知能が低いキャラクターが出てきたら、重要な役割は担いづらい。
今の社会におけるライティングスキルは、バキにおける戦闘力であり、デスノートにおける知能。使いこなせないと、一生モブキャラ。


ブログを書いているということもあり、ライティング関連の本はかなり読んできました。ブログ術から、書き方のスキルに関してまで、とにかく読みました。
そんな中で僕がオススメするライティングの最高の一冊は、「三行で撃つ」。
書く際のテクニックもさることながら、良い文章とは何か、書く人として何をすればレベルの底上げになるかが詰まっています。
小手先の話は一切なし。この本は5回は読み直しました。たぶんこれから10回は読み直す。ブログを書く際に常に手元に置いてある、僕にとっての教科書です。
お金の知識
最後はお金の知識。お金も子供の頃から使っているし、身近な存在でした。

とおそらく考えている人も多いと思いますが、これは大きな勘違い。
マネーリテラシーは人によって、レベルがまるで違う。ここで怖いのが、そのレベルの差を感じづらいってこと。
自分の貯金や年収の話、お金事情などは、よっぽど親しくないと話さない。だから他の人がマネーリテラシーが高くても、気付きようがないんですね。
自分がヤムチャで、周りの人がスーパーサイヤ人4ゴジータでも、全く認識できない。「自分は強い」とそのまま信じているヤムチャ、こりゃホラーですぜ。
日本人は大人になってから勉強する割合が極端に低い。38ヵ国あるOECD諸国の中では最下位なんだとか。
思い返してみましょう。義務教育、高校、大学、どこかでお金の勉強って習いましたか。なかったですよね。そんなカリキュラムも、シラバスもなかった。
つまり日本人の大人は、正しいお金や資産に対する知識は身につけてきていない。自分で物を買ったり売った経験だけに頼っている。そしてこれから勉強する予定もないと。


ということで騙されたと思って、お金の勉強はすぐにでも始めるべき。騙されることなんてないんだから。
勉強を一年間遅らせるだけで、きっと無駄なお金がドバドバ流出していってる。正しくお金の知識を身につけていないと、カモられるだけ。
スーパーでセールになっているものを買ったり、ポイント倍増デーにまとめて買い物するくらいの知識しか持っていなければ一生損し続けます。
個人的にオススメの一冊は「お金の大学」。迷ったら、まずはこの本を読めばとにかくOK。
自分一人でできないことの方が少ない
料理の方法が分からない、この問題で詰まっている。日々いろいろな悩みは出てきます。
しかしその問題は、結構一人で解決できることが多い。ネットで叩けば、ノウハウはすぐに見つかる。YouTubeで解説動画も山ほど出てくる。
ちなみに僕は運転が下手で、駐車がゴキブリと同じくらい苦手。しかしYouTubeを見てみると、めちゃくちゃ駐車解説動画が出てきました。
人に教えてもらうことももちろん有効ですが、基本は独学で問題ありません。自分で学んで分からない部分だけ、プロに教えてもらう。
大学受験とか高校受験の頃を思い返してみましょう。塾や予備校の授業を受けまくって、受かった人っていなかったですよね。
大事なのは自学自習の時間。能動的に吸収して、自発的に問題を解く時間が不可欠でした。
予備校に行かなくても第一志望に受かった友人はいました。しかし予備校の授業だけ受けて、自学自習の時間が0で受かった友人は一人もいない。

大学院に行くよりも、自分で学ぶ方が効率もコスパも良いことはなんとなく伝わったと思います。

というそこのあなた。そんなあなたには、「エッセンシャル思考」という本がオススメです。
敬虔なクリスチャンにとっての聖書が、僕にとってのこの「エッセンシャル思考」。
そもそも着手すべき問題が何か、どう選択すれば人生が充実するかを教えてくれる名著。やる気にはなったけど、やるべきことが見つからない人は、まずこの本を読んでみて下さい。
まとめ
では、最後にこの記事をまとめます。
この記事のまとめ
- 理系だったけど大学院には行かなかった、しかし後悔はない
- 院に行かずに独学でなんとかなる、心理学・ライティング・お金の勉強をするべし
- 人生で役に立っているスキルや知恵は、教えてもらったことよりも自分で学んだことの方が多い
このブログは、僕の実体験、考え、趣向をもとに記事にしている雑記ブログです。会社員をしながら、毎日少しづつ書き溜めています。
この記事が面白ければ、是非他の記事も読んでいって下さい。貴重な時間を頂きありがとうございました。ではでは!