おそらく生涯で家を買うことはない、ローンを組むのは面倒だし、近所にヤバい人がいても引越しできないから。結婚したら分からないけど、少なくとも独身の間は車を買う気もない。ガソリン代・駐車場代は高い、あんなん金食い虫。
勢いに乗って言ってしまうと、結婚式もしたくない。1日の自己顕示欲の暴走のために、数百万円はさすがに高すぎ。
そう、僕は典型的な欲しいものがない若者なのです。というか人生で本当に欲しかったものはあらかた買ってしまったのです。

と最近考えました。人生に張り合いがなくなるという意味では、間違いなく不幸。「いい車に乗ってやるぜ」みたいな分かりやすい目標も設定できない。
しかし結論としては、幸福だと思うのです。この資本主義社会において、欲しいものがないというのはきっと解き放たれた特権階級なのではないでしょうか。
志を同じくする同士、募集中です。

・欲しいものがない人の心理がわからないから教えてほしい
という人にむけて書きました。
最初に結論から!
- 家も車もいらない、人生で買いたいものはあらかた買ってしまった
- 買いたいものがないということは、物に頼らず自分の行動で人生を良くしたい、という真摯な姿勢の裏返し
- 貯金をすれば、人のものが羨ましくなくなる
目次
僕には買いたいものがない
貯金は堅実にしている。昔は貯金をしようという強固な意思を貫いていました。しかしそのうち意識しなくなりました。
それは貯金癖がついたのも大きな理由ですね。自然と貯金体質になったって話。しかしもうひとつ大きな理由があります。

ってこと。欲しいものがない、だからお金を使わない、非常にロジカル。昔は休日にウインドウショッピングをしても、欲しい服がないのが悩みでした。
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しかし症状はさらに重篤化。今は服はおろか、それ以外のものでも欲しいものがなくなってしまいました。
まぁ正確に言えば、欲しいものがないわけじゃないんです。財布をブランドものに変えれるならそりゃ変えたい。今の財布長いこと使っているし。
便利家電とかもらえるもんなら欲しい。高級音響機器とかも自宅に置けたら、そりゃ楽しそう。
ただあくまで欲を強いて言えばって話。自分でお金を払ってまで購入するかとなると、「そこまでして欲しいわけじゃない」ってなってしまうんです。
タダでくれるならもらうけど、自分の身銭を切ってまでは別にいらないというバランス感。まぁ誰が好き好んで僕にくれるんだって話ではあるのですが。
内定をもらった中で、臆面もなく平均年収の高さだけで企業を選ぶ。その甲斐あってか人間関係が良好とは言い難いけど、給料だけは同世代よりは貰えている。これが今の僕。
完全に戦略通りですね、良い意味でも悪い意味でも。ちゃんと仕事はストレスフル、これまでにストレス解消に自分の欲しいものを買ってきました。
「自分へのご褒美」というOLさんみたいな名目で買い物をした回数はおそらく日本男子トップランカーなはず。
タグホイヤーの腕時計、20万円する革ジャン、高級ダウン、クロムハーツのネックレス、趣味の映画鑑賞用のTVとサウンドバー、最新のMacBook、ハーマンミラーのワークチェア、ドラム式洗濯機などなどこれまでに色々買ってきました。
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社会人生活5年目、そんな欲しいものを買う生活を4年以上経ちました。もうないんです、買いたいものがない。欲しいものは一通り買ってしまった。
家も車も別に興味ない。転勤あるかもしれないし、家を買うのはリスキー。ローンを組んで借金を返す生活に突入するのもノーサンキュー。
車なんかもっといらない。大阪に住んでいて、移動は電車で十分。車がないと行けない場所にそもそも行こうとは思わない。
車検高そうだし、駐車場代はかさむし、ガソリン代もバカにできない。なにしろ持っていても、1週間に一回乗るかも自信ない。となるといらない、買わない。
こうやって自分の中で整理してみると、

と思い至りました。僕は今欲しいのは、読書と音楽鑑賞が趣味なので、本とかCDくらい。
欲しいものがない、もしかするとこういう僕みたいな若者は多いのかもしれません。人生において買いたいものがない、果たしてこれは幸せなのか、はたまた不幸なのか。
ミニマリスト的な思考が広がっている
数年前から僕は軽度のミニマリスト思考。好きなスニーカーとかCDとかは数多く持っていますが、必要のないものとか用途がはっきりしないものは持たないし買わないという主義です。
これは僕に限った話ではなくて、世の中の風潮としても、「物を持たない=クール」という図式が成り立っているのを感じます。
僕が子供の頃は、年齢に関わらず男なら誰でも多少コレクター気質があった気がします。子供の僕らでもマンガとかゲームソフトとか遊戯王カードとかみんな集めていましたし。
そう考えると良い時代になったのかもしれません。生まれた瞬間は人間は何も持っていません、体毛すらもあるのやら無いのやら。

と言えるんですね。必死にお金を貯めて何かコレクションをしなくても、人から憧れられる生き方をできるのだから、こんなに楽なことはありません。パラダイムシフト万歳。
ちなみに、

って人には、ミニマリストしぶさんの「手ぶらで生きる」がおすすめ。僕も発売された3年前にすぐに購入し、今までに5回は読み返しました。
何が良いって、読むだけでミニマリスト思考の大枠が分かるし、真似するだけでムダ使いが減る。本自体は1,500円しないくらいですが、この本を買ったことで出費は数十万円減った気がします。
買ってよかった、無駄なものを買わなくなったからすぐに元が取れました。
ミニマリスト思考の中で、重要な考えのひとつが、一点豪華主義。ざっくり言ってしまえば、

というもの。この教えを愚直に実践している中で気付きました。

持たないことが美徳とされる価値観が市民権を得ている現在。その価値観を無視してまで、わざわざお金を払って欲しくなるものってかなり少ない。
欲しいものがない若者を代表して
欲しいものがないのは幸福か、呪いか?
さてここでもう一度疑問に立ち返ります。人生において買いたいものがない、果たしてこれは幸せなのか、はたまた不幸なのか。
僕の結論を言ってしまうと、

ギリではありますが。欲しいものがありまくるのと、欲しいものがないのを比較して、ギリギリ欲しいものがない方が良いかなって感じ。
欲しいものがないことのデメリットは、生活に張り合いがなくなること。目標がないとか、ハングリー精神がないとか、こういう表現に置き換えてもいいかもしれません。

と自問自答した時に、はっきり答えが出しづらいのがネックでしょう。欲しいものがある人なら、

とか、

とか具体的な目標を持てる。しんどいことがあっても目の前にニンジンがぶら下がっていないから走る気が起きゃしまへん、って踏ん張りが効かないなんてこともない。
これはデメリットですね、しかし唯一のデメリットだとも思うんです。
欲しいものがないことのデメリットってきっと他にはもうない。他はメリットだらけです。
単純にお金の節約になるのもそう。出費は減りますしね。しかしそれだけではありません。
人生において自分の行動を制約するものが減るのです。僕は学生時代とか、

と不満を溜めていた時期がありました。これはこれで結構辛いもの。手に入れられなさそうなものを、ずっと指を咥えて見ているだけって結構キツいです。
好きなあの子が誰かと結婚してしまって、もう自分には縁がないと分かっているのと同じ感じ。
買いたいものが多いってことはそれだけ不満があると言い換えても良いかもしれません。現状に満足できていなくて、「あれを買えばもっと人生が良くなるはずだ」と考えている気がするんですね。
人生の質を上げる買い物は間違いなくあります。しかし買いたいものがない人って、きっと頭のどこかで

と悟っていると思うんです。これが結構重要な気がするんですね。
自分の人生の満足度をあげるために、誰かが作ったものを享受するよりも、自分で何とかしようという意識があるんだと思うんです。
自分の人生を自分の手で前進させる、欲しいものがない人は良い意味で外には期待していません。自分の人生に対して真摯に向き合っているのです、これはきっと幸福なことのはず。
欲しいものができたら、値段を気にするな
欲しいものがないと言っても、生活に必要なものを買う機会もあります。また今は欲しいものがなくても、いずれ購入欲をくすぐられるものも出てくるでしょう。
その際に僕からのアドバイスは、

ということ。何かを買う時に、買った理由が値段だったら、満足のいく買い物とはならない可能性は高いです。
本当に欲しいものだけど高いから買わない、これもそうです。そして、そこまで欲しくないけど安いから買った、これも良くない。
もちろん明らかに相場から離れた値段設定がされていれば、購入するかどうかきちんと検討した方がいいでしょう。でもそうでないなら、値段は気にしない方が良い。
僕の話ですが、今年にした大きな買い物でドラム式洗濯機があります。値段は16万円弱、決して安い買い物ではありませんでした。
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普通の洗濯機を買うって選択肢もありました。しかしあえて高いお金を払って買ったんですね。結果大満足です。
値段に惑わされて、ドラム式洗濯機でない洗濯機を買わなくて良かった。買った満足感もそうですが、何より思うのは、

ってこと。生活に必要なものは特にですが、ひとつあれば十分なケースが多い。洗濯機が家に2個ある人はそうそういない。
ここで値段を気にして妥協した買い物をするとどうなるか。そのひとつの枠が満足のいかない商品で埋まってしまうんです。今よりお金に余裕ができて、買おうと思っても「まだ壊れていないし」と判断し結局買う機会を失ってしまう。
つまり値段に惑わされてその場しのぎでした買い物は、本当に欲しいものを手元に置く機会を数年以上も遠ざける可能性があるんです。買える時には、今よりも人生はもっと後半のページ。そんなのはやはりもったいない。
欲しいものがないなら、とにかく貯金をしておこう
欲しいものがないあなた、これからするべき行動を特別に教えちゃいます。

金を貯めるんです。

と思った方もいると思いますが、ちょっと補足させてください。貯金は大事です、そんなのわざわざ言わなくても知っておられるとは思います。
ただ僕自身が貯金をして感じた効能を述べさせて欲しいんです。

これ、マジでこれ。僕が社会人になって、人生の貯金額が初めて100万円を超えた際の出来事です。不意に周りの人の持ち物が羨ましくなくなったんです。
街中で高級な時計を付けている人、ハイブランドのバッグや小物を持っている人、激レアなスニーカーを履いている人、全く妬みの感情が消えたのです。
なぜなら家と車を除いて、世の中で人が持っていてお金で買える羨ましいものってたいてい100万円以下。僕は貯金額が100万円超えたら、

と思えたのです。こう思えると人生は生きやすい。「買えない」のではなく、「買うという選択をしていない」に切り替わるからです。
不思議なもので貯金額がある程度になってから、欲しいものが減ってきました。その気になればいつでも買えるって安心感があるからですね。また買えないからこそ出てくる、人のものを欲しがる心理が消えてしまったのも大きい。
そうすると余計なものを買わないので、貯金のペースも拍車がかかります。そうしてお金に余裕ができるので、本当に欲しいものに出会った時に価格を気にせずに買えるようになると。
僕は今はこの状態です。良い、マジで生きやすい。変な執着も昔に比べて消えました。心の中に余裕がふわふわ浮いている感じ。
欲しいものがないというのはチャンスです、心の平穏にめちゃくちゃ近い状況にあるんです。悪いことは言いません、貯金しましょう。
まとめ
では、最後にもう一度この記事をまとめます。
- 家も車もいらない、人生で買いたいものはあらかた買ってしまった
- 買いたいものがないということは、物に頼らず自分の行動で人生を良くしたい、という真摯な姿勢の裏返し
- 貯金をすれば、人のものが羨ましくなくなる
欲しいものがないと、肩肘の力を抜いて生きていけます。



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この記事が面白ければ、是非他の記事も読んでいって下さい。貴重な時間を頂きありがとうございました。ではでは!