酒がめちゃんこ弱いんです。だけど、バーでバイトをしていました。笑 「バーでバイト」、どうですか?甘美な響きがしませんか?
大学生の頃に、深夜にバーのバイトをしていました。場所は大阪ミナミ。難波駅から歩いてすぐの「歌舞伎座」と呼ばれている地区。
そして、働き始めて気付きました。その地域にはニューハーフの方のお店やゲイバーが密集していたのです。東京で言うところの新宿二丁目にあたるのかな。
完全にノーマルな僕が、そんな地区で水商売の世界に身を置いていたと。今となっては良い思い出ですね。
バーのバイトのメリット・デメリット、大阪の新宿二丁目ゆえの珍騒動をお届けします。
・ニューハーフやゲイの方と会ったことが無い!
という人にむけて書きました。
最初に結論から!
この記事のまとめ
- バーのバイトは、あまりお金にならなかった、タバコ臭かった、生活リズムが乱れた。コレがデメリット
- バーのバイトは、生活圏外の人に会えた、普通に生きていたらなかなかできない経験ができた
- 大阪の新宿二丁目の様な地域で働いていたので、ゲイの人に襲われかけた
そもそも、なぜバーのバイトを始めたのか
軽音サークルの友人の紹介
まず、そもそもなぜバーのバイトを始めることになったのか。ズバリ、友人の紹介でした。
大学生の一回生の頃、入っていたのが軽音サークル。そう、一回生の頃に入っていて、一回生の頃に辞めたあの軽音サークル。笑
ギター初心者は、1年の間に9割は挫折するんだとか。何の迷いも無く、9割に入ってしまいました。笑
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そのサークルで、ボーカルとして入っていた友人がバーでバイトをしていたのです。
余談ですが、その友人はエアロスミスが大好き。スティーブン・タイラーを神様の様に崇めていました。
憧れ過ぎて、髪の毛を肩にかかるくらい伸ばしていたっけ。「ロックス」というアルバムがエアロスミスで最もクールと言われ、借りたりもしていました。
- アーティスト:エアロスミス
- 発売日: 2019/07/17
- メディア: CD
軽音サークルは、そういった「かぶれ」や「憧れ」をこじらせている人の溜まり場でしたわ、そう言えば。LUNA SEAのギタリストのSUGIZOにぞっこんな奴もいました。
そいつはすごかった。ギターの表面にびっちりとアルミホイルを貼付けていたんだから。なんか光ってる、なんやろ。で、近付いてみたらアルミホイル。
以上、余談でした。
体験入店をしてみた
一回生の夏休み。そのスティーブンタイラー大好きの友人から誘われます。
というわけで、友人の紹介を受け体験入店に行くことに。
バーで働いた時間は22時〜朝5時までの7時間。完全に夜行性の時間帯。
そして、友人に開店前に連れて行かれ、マスターから最初に説明を受けることに。
まず驚いたのが、バーのマスター。めちゃくちゃ男前!
ノリにノリまくっていた頃のGLAYのTERUに似ていて、おまけに超スタイルが良い。そのバースデーで年齢が40になるとのことでしたが、見えない。
すると友人が、
そうして、簡単なレクチャーを受けて、店がオープン。
とりあえず、大学生のサークルとかで覚えたコールを元気よく連呼。
元気よくしていたら、あれよあれよで「今後もバイトしてみたら?」となり、バーのバイトをすることに。
人生はふとした拍子で、思いも寄らない方向に行くものです。
やらしい話、給与事情はどうなの?
後々気付いたのですが、給料はかなり薄給でした。笑 深夜帯なのに、時給は1,000円でした。
現在の大阪の最低賃金は1,000円いかないくらい。深夜料金とすると、2.5割増なので、1,000円は超えるはず。
ですが、まぁ大学生になりたて。非常に情けない金銭感覚しか持ち合わせていなかった。特に気にすることなく働いていました。
ですが、臨時収入もありました。仲の良いお客さんでたまに数千円くらいチップでくれることも。
これは、お店にも夜かもしれませんが、水商売のお店ならそこまで珍しいことでもないはず。
あとは、仕事上がりに、マスターが朝食代として1,000円くれました。朝5時にお店が終わり、そこから始発まで時間があります。
バイト仲間と、難波の何とも言えない味の金龍ラーメンやすき家に行って、朝食を食べます。
そうこうするうちに、始発になり解散。これが仕事後のルーティンでしたね。
給料は基本は日払いで、夜22or23時〜5時まで入って諸々込みで、10,000円前後という感じでしたね。今思うと、もっとくれって。笑
僕の働いていたお店は、どれだけ飲んでも給料にはなりませんでしたしね。お客さんが高いお酒を頼んでも、バックはなしでした。
ここでも、特に関係のない思い出があって。バイト前にすき家で夕食を食べる。そうして、バーのバイト後に同じすき家で朝食を食べる。
すると、全く同じ店員さんが働いている。
接客してくれている時に思わず、
と聞くと、
その後、すき家がブラックだと報道された時には、何の違和感もなかった。やはり事件は現場で起きている。
バーのバイトでしんどかったことは?
めっちゃお酒を飲まされる
まずはやはりこれ。お酒を飲みます。飲まされます。お客さんが、「店員さんもどうぞ」と飲ませてくれたりするわけです。
店の売上げにはなりますが、前述した通り、バックはなし。僕は飲まされ損です、ちくしょうめ!
あとは終始酔っぱらいの相手をします。これも大変、酔った中年男性の相手なんか面倒くさいったらありゃしないぜ。
ですが、これは僕がお酒を弱い体質なのが問題。もし「お酒好きだぜ、飲みまくるぜメーン!」って方ならここはメリットかも。
やはり水商売の場では、アルコールが基本。お酒が強いに越したことはありません。ですが、お酒が弱くても働きたいという方もいるかも。
そんな時は、喋りまくりましょう。「話していて口が忙しいから飲めてないんだな」と思わせるのです。
生活リズムが崩れる、夜型になる
ここが最も僕が頭を悩ませたところ。働く時間帯が夜、ド深夜。鬼も眠っているであろう丑三つ時でも、バーテンは眠らない。
大学は当然朝から。なので僕は基本的に金曜日にしかバイトをしていませんでした。
そうして、土曜日の朝早くに帰宅。シャワーを浴び、昼過ぎか夕方まで眠るという生活。完全に非効率。笑
思い返せば、金曜日は結構無理していました。
- 朝、通学の為に奈良→大阪へ
- 19時〜22時まで、奈良で塾講師のバイトがあるので大阪→奈良へ
- 塾講師のバイト後、23時からバーのバイトに入るため奈良→大阪へ
- 23時〜5時までバーのバイトをした後、大阪→奈良へ帰宅
という何とも無駄なスケジュール。何が悲しくて、奈良と大阪間を二往復もしないといけないのか。。。
とまぁ、深夜のバイトは翌日に疲れが出やすい。結局次の日は半日くらい動けないですし。
稼ぐだけを考えると、金曜の夜にバイトして寝て、土曜の朝にまたバイトしての方が効率的だし体にも良い。
タバコの匂いが体につく
これも嫌でした。バーは基本的に窓が無く、密閉された空間であることが多いです。居酒屋に比べて、面積も小さいですし。
客層にも寄りますが、僕のところはタバコを吸う人が非常に多かった。
店の中は常に白い煙が立ちこめている、そんな状態。タバコの匂いは苦手だし、体や服に匂いが付きます。
ぜんそく持ちだとか、タバコの匂いがどうしても無理だという方は、辞めておいた方が良いかもしれません。
ニットを着て仕事をした日などは、そのシーズンの間ずっとタバコの匂いがしていたものでした。僕が非喫煙者というのも、この嫌悪感に拍車をかけたのでしょう。
水商売の世界では、タバコの登場頻度は非常に高い。一時期のこち亀の「マグロ」くらいの登場頻度、分からない方はごめんなさい。
まぁ、僕なんかよりも遥かに納税されているので偉そうなことは言えませんが。
バーのバイトで良かったことは?
非日常を垣間見ることができる
ここは水商売の醍醐味。非日常の世界を経験できます。とにかく、バーでバイトして思った感想は
ってこと。電車でも、街角でも、そこらかしこにいる肩肘張っている様に見えるスーツのおじさんたち。ですが、ビールの数杯でも飲ませればだいたい同じです。笑
居酒屋とは違い、バーは客とバーテンの会話がメイン。初対面の人とお酒を交えて、長い時間談笑するわけです。
社長、ホスト、バツイチの男性・女性、キャバクラ嬢、ガールズバー店員、ニューハーフ・ゲイの方達などバラエティ多種多様。
その人たちの素の姿を垣間見れるというのは、なかなか貴重な体験。
街中で出会っただけなら警戒されるのですが、バーのカウンターの奥にいるというだけで胸襟を開いてくれます。
そして、最も印象的だったのが、高価なお酒を飲めたこと。1本10万円する「ピンクのドンペリ」、通称ピンドンを飲んだこともありました。
べろべろだったので、味の違いもなかなか分かりませんでしたが。笑
人間観察をしだすと、退屈する暇がない。そんな場所がバーなのです。
生活圏外の人に会うことができる
先ほどの内容と被りますが、普段の生活では出会えない人に会えますね。大学と家の往復では会うことのないコミュニティの人達が大勢いる。
僕の場合で言うと、ニューハーフとゲイの人達。大阪難波の歌舞伎座、局地的にニューハーフやゲイが多い地域。
同じビルにも、ゲイバーが何軒も入っていたんですね。マスターや僕、他のスタッフは基本的に皆ノーマル。
つまり、その地域からすれば、レアなノン気のバーだったんです。
店に来たニューハーフやゲイの方に、「恋愛対象が男性か女性か」とまず聞かれるんですね。普通じゃなかなかないやり取り。笑
ニューハーフやゲイの方と会ったことがない方も大勢いると思いますが、僕は多分一生分お会いしましたね。笑
20歳の時期に、そういった方と大量に会ったのはかなりプラスでした。何故なら偏見が全くなくなったから。
世間的に、「LGBT」というワードが出始めた時に思いました。
つまり、世間的には理解が遅れていた為に、最近になってそういった言葉が出始めたのです。しかし、「LGBT」の方はずっと多くいたんです。
自分の世界が全てだと思ってしまってはいけないんですね。だからこそ、価値観が違う人達と会えた経験は大きかったなと。
チン体験、ゲイの人に襲われかけた話!
とは言え、トラブルもありました。僕は何故か、ニューハーフやゲイの方からモテました。笑
ニューハーフの方に、
などとスカウトされたこともありました。まぁ、僕の容姿どうこうよりも、「若い健康的な男」というステータスで票を稼いでいただけだと思いますが。
水商売の世界に一度でも身を置いたことがある人は、必ず痛感するであろうことが一つ。
それは、「自分の若さには価値がある」ということ。
同世代に囲まれていると、全く意識はないでしょう。でも実は、あなたのその若さには途方もない価値があるんです。
バーでバイトしていると、
としみじみ感じたものです。
ところが、そんな若さブランドも相まってか起こったトラブル。とある営業日、ゲイのお客さんが来店。年の頃なら30代後半、中年太りの体型。
店に来て、しばらく経って分かりました。このお客さんが、僕に首ったけだということに。笑
非常に妙な気分です、嬉しいのやら、悲しいのやら。
異性だったら、嬉しいのに。同性だし、おっちゃんやし。笑
ですが、その方はぐいぐいアプローチをしてきます。年齢、好きな食べ物、出身地、休みの日は何をしているのかなどなどを質問してきます。
夜が更けるにつれて、おっちゃんの勢いはどんどんヒートアップ。一生のお願いと頼み込まれ、何事かと聞いてみると、
面倒くさいので見せはしましたが。酔っぱらった男性に絡まれた女性の気持ちが若干分かった気がしましたね。
そうして、深夜3時頃、そのお客さんは帰宅することに。マスターに指示され、ビルの外までお見送りをすることに。
お店は4階にあり、4階から1階まではエレベーターで移動。エレベーターに乗ると、他には誰もいない。そのお客さんと僕の2人でエレベーターに乗り込みます。
ガバッ!!!
なんと、そのお客さんが後ろから抱きついてくるではありませんか。というか、もはや羽交い締めに近い。笑
お客さんの手は、僕のTシャツの中に入り、乳首をまさぐってきます。僕の頬には、お客さんの唇が。。。
良かった、4階で。高層マンションで30階とかに店が無くて本当に良かった。
すぐに1階に着いたから。エレベーターが1階に着くやいなや、外に脱出。
そのお客さんを見ると、「ちっ!やり損ねたか!」みたいな表情。そこから、
と言われ、ビルの玄関で30分ほど話す羽目に。モテるって大変だなぁとまさかまさかのタイミングで体感。
どうでしょう。この記事を読んだ方で、男性に襲われかけた男性、どれだけいるでしょうか。
僕の方がこの点では人生の先輩です、敬ってほしいんです。
まとめ
では、最後にこの記事をまとめます。
この記事のまとめ
- バーのバイトは、あまりお金にならなかった、タバコ臭かった、生活リズムが乱れた。コレがデメリット
- バーのバイトは、生活圏外の人に会えた、普通に生きていたらなかなかできない経験ができた
- 大阪の新宿二丁目の様な地域で働いていたので、ゲイの人に襲われかけた
結果的に半年も働きませんでした。塾講師のバイトや学校の兼ね合いですね。ただ短期間だったのにも関わらず、今でも思い出す様な刺激的な経験が盛りだくさんでした。
視野を広げたり、人生経験を積むためと思うと効果は大きいと思います。
短期でも良いので、非日常を経験するために働いているのはアリかもしれませんよ!
ではでは!