裏と表、陰と陽、男と女、戦争と平和、そして肯定と否定。人から否定されるのって嫌ですよね、僕は大嫌いです。話をしていて一言目に否定から入る人も関わりたくないです。
会話の中で否定されるのはどうしても避けられないもの。できることなら一生肯定されて生きていきたいのですが、そんなガムシロップみたいに世の中は甘くないって話。
20代社会人で人生で否定された思い出の中で最もキツかったのは、きっと就活のはず。面接で1時間くらい和やかに話す、そんで落とされる。
否定されるのがツラい理由としては、自分という存在まで否定された気分になるということ。自分の意見が却下されただけ、向こうの都合で受理されなかっただけ、それなのに人格そのものまで否定された気になってしまうのが恐ろしいところ。
否定されるのが怖い、でも怖がっているばかりでは何も生まれない。否定されてもストレスをためない思考に、僕と一緒に切り替えていきましょう。

・自分の意見を否定されてしまうと、かなり凹んでしまう
という人にむけて書きました。
最初に結論から!
- 否定されるとツラいのは、人格まで否定された気になるから
- 否定されたのは単に状況のせい、そして僕らも人を否定しない様に意識すべき
- 今の否定は将来の肯定の第一歩目かもしれない
僕らは肯定と否定をされて生きている
日常生活を送っていると、人から否定をされます。でも肯定もされています。
割合は人によりまちまちでしょうが、おそらく僕らは肯定されている数の方が多いと思うんです。肯定の範囲をどこまで広げるのかによりますが、コンビニとかスーパーの買い物とかも肯定とカウントしてしまって良いでしょう。


これは肯定。「あなたには売れません」となると否定。そう思うと、世の中は肯定で溢れています。挨拶したら挨拶を返してくれた、これも肯定のはず。無視されたら否定、いや拒絶かな、まぁいいや。
しかしどうでしょうか、僕らが特に印象的に覚えているのって否定ではないでしょうか。肯定された思い出よりも、否定された思い出の方が脳に刻み込まれているんですよね。
人に肯定されたことはすぐに記憶から消えるのに、否定されたことは覚えているし根に持っている。
上司に意見を言ってすんなり受け入れられたものは全然忘却の彼方だけど、頭ごなしに否定されたあの件は今でもまだ鮮明に覚えている。
この時点でまず無理矢理に言えることは、僕らはある意味では幸福ということ。なぜなら肯定されることがスタンダードになっているから。

ってパターンの逆。肯定されている回数の方が多いから、否定されたのがより際立っていますと。
とは言え、さすがにこれで「めでたしめでたし」とは終われません。もうちょっと考えてみましょう。
否定されるのがなぜ怖いのか
先日行った病院で対応してくれた看護師さん。話していると、息子さんが今まさに就活中とのこと。こんな時期に就活とはなかなか大変だろうなと思いながら話を聞いていました。
息子さんはなかなか内定をもらうことができず、日々落ち込んでいるそう。特に面接まで漕ぎ着けて、そこで落ちた時は親子ともどもダメージが大きいと仰っていました。
僕は社会人5年目。就活は5年前、すっかり昔になってしまいました。しかし話を聞いていて当時の気持ちを思い出したんですね。確かに面接で落ちると、めちゃくちゃメンタルに響いた。
書類審査で落ちるよりも、面接で落ちる方が、パッキャオのボディーブローをくらったくらいに内面がやられる。くらったことないけど。
同じ不合格で何が違うのでしょうか。面接の方が選考が進んでいるので、より悔しさが増すからでしょうか。もちろんそれもあるはず。でもそれだけじゃない。
面接官と話す、書面では伝わらない自分の人柄が伝わる。自分の言葉で自分の考えやこれまでの経験を話す、そして落とされる。このプロセスこそが精神をごりごりエグってくるんですよね。
選考に落ちた、文字にするとこれだけ、事実もこれだけ。しかし僕らはこの不合格を受けて、

と思ってしまうんです。否定の恐ろしさはこれですね、僕らの人格まで否定された気がしてしまうってこと。
僕らの意見が否定されただけなのに、自分の人生そのものまで肯定に値しないと合点してしまう。しかも同じ意見でも、他の人が通ってしまうなんてことも結構多い。こうなると、

なんて方向に頭がいってしまう。
人にした頼み事に「No」と言われる。こうなっても心のどこか奥で、自分が否定されたように感じてしまう。
なんでこんな仕様にしてなってんねん。これはマジで人間のバグだと思うんです。だってこんな脳内回路が設定されても、人間の生存確率上がらんやん。
人間の面倒な習性とか脳の反応とかって、古代の人間が危険に遭わないために搭載されているはず。なのに、なぜこれだけ。


僕らがいますべき心構えを考える
否定された時の心構え
嘆いていても仕方ありません。否定された時の心構えを考えましょう。

これですね。否定されても、自分の意見とか依頼とかを否定されただけ。この意識を徹底しましょう。
ここで全人類が読んでおきたい本を紹介しますね。「ハーバード流交渉術」という本です。交渉術の超古典であり、超名著です。
交渉です、否定される前提で行うものです。肯定されるのが前提の日常のやりとり。どうですか、完全にオーバースペックですね。
交渉術をマスターしてしまえば、日頃の否定など恐るに足りないのです。トイレで手を洗うくらいなのに、水深100mまで耐えれる腕時計を付けている感じ。田舎のカラオケ大会に宇多田ヒカルが参加しちゃってるみたいな感覚。
そのオーバーキル必至な交渉術で大事なポイントが4つあります。それがこれ。
交渉におけるポイント
- 「人」 と 「解決すべき問題」 を分けて考える
- お互いの立場ではなく、利害に焦点を合わせる
- 交渉で結論を出す前に、多くの可能性 (選択肢) を考える
- 客観的な基準によって交渉し、合意を目指す
今回ここで注目したいのが、1つ目と2つ目。1つ目なんかまさにですね、人と問題は全く別物。その人と問題を同一視してしまうから、否定されると自分自身の否定の様に思えてしまう。
交渉の名著でもこう言っているのです。否定されても自分という存在には全く関係がないのだという意識を強く持ちましょう。
というわざわざ本にして出版しないといけないくらい、その人の人格と問題を混同してしまっている人が多いんでしょうね。僕らだけじゃないみたいです。
そして2つ目。この利害に焦点を合わせるという部分に関する記述を引用します。
図書館で二人の男が言い争っているとしよう。一人は窓を開けたいし、もう一人は閉めたい。彼らはどれだけ窓を開けておくか、さっきから言い争っているが、なかなか埒があかない。
そこへ図書館員が入ってきた。彼女は、一方の男性になぜ窓を開けたいか尋ねた。「新鮮な空気が欲しいからですよ」 と彼は答えた。次にもう一方に、なぜ閉めたいか尋ねると、「風に当たりたくないんですよ」 という答えだった。
少し考えてから、彼女は隣の部屋の窓を開けた。こうして風に当たることなく新鮮な空気が入れられ、二人の男は満足した。
どうでしょうか。学ぶべきポイントありますよね。お互いがお互いを否定していますが、一歩踏み込めば折り合いをつけれる点があるんですね。
ここで僕らが胸に刻んでおきたいのは、相手の否定は都合と状況に応じて肯定に変わるってことです。今みたいに利害が一致すれば、否定は消えます。
そう考えると否定ってあくまでもその瞬間のその人の状況を切り取ったものに過ぎないのかもしれません。そんな場当たり的なものなんです、あなたの人間的価値に関係しているわけなどないんですよ。

こう思えると強い、めちゃんこ強い。スーパーサイヤ人4のゴジータよりも強い、マジで。
こちらも否定しないという心構え
相手が否定してきても、自分の人格には関係ないし、利害が一致すれば肯定に変わるかもしれない。だからいちいち否定されても傷つく必要はない。
これはこれでOK、もうこれ以上気にしない。しかしせっかくなので、違う視点で考えましょう。
それは僕らも否定する側に回っている可能性があるってことです。自分が否定されるとツラい、ということは自分が否定すると相手も同じくらいツラいはず。
先ほどの「人」と「問題」を分けるというのは、僕らも意識してコミュニケーションを取らないといけません。無意識のうちにしている相手への否定が、実はトラウマ級のダメージを与えている可能性もあるのです。
ここで参考にしたいのが、カリスマ男優しみけんさんの本「モテる男の39の法則」。身だしなみから、会話から、人としてどうすれば好かれるかまで教えてくれる親切な本です。
女性と関わることを仕事にして生きている人が言うこと、さすがに含蓄と説得力があるなぁと感じてしまいます。一生の間に成人男性の何倍の経験値積んでるねんって話。
まぁ紹介しておいてなんですが、あんまりにも読む人が増えると読んだ僕の優位性が消えるから、そこまで多くの人が読まれると困りますね。笑
この本には文字通り39の法則が載っていて、どれもすぐに実践できるもの。その中のひとつが、

というもの。

となりそうですが、具体的に言えば、モテる男は素直だという話です。逆に残念な人は、自分の考えが正しいと思い込み固執しているので、反対意見を聞かずに先入観だけで判断してしまうんですね。
素直さを持っている人は信用されるし、人に好かれる。素直な人は言われたことに対して、否定せずに「はい」・「面白いですね」「喜んで」などまず自分で受け止める。そうです、人に好かれるためには否定はNGなんです。
ここで注意したいのは、「D言葉」は使わないこと。





人から好かれたい、人を傷つけたくない、そう思ったのであれば僕らも否定の言葉をなるべく吐かない様にしましょう。もし否定するのであれば、問題や意見の否定ということを相手に分からせてあげる様にしましょう。
否定されても問題ないと言いたい!
最後になりますが、否定されても別に気にしてはいけません。というか場合によっては、拒絶の果てにYesがあることもあるのです。
何回も告白されて、相手の熱意にほだされて付き合ってしまう女の子もいる。今された否定は、将来の肯定の1ステップ目かもしれません。
否定されても数打ちゃ当たることもある。就活なんかもまさにそう。たまたま否定されただけで、否定を恐れずにトライしていれば、いつか肯定が出てくる。
否定と肯定はフィフティーフィフティー、否定ばっかり出し続けるのもそれはそれで確率的にはなかなか困難なもの。そんな確率論なんか関係なく、否定ばかりされていることもあるかもしれない。
この記事を読んでくれたのも何かの縁。少なくとも僕はあなたを肯定します。僕みたいなもんが書いた記事をここまで読んでくれている、もう十分です、それだけであなたは良い人です・
人に否定されたり拒絶されると視野が狭くなり、その人以外の人からも拒絶された気になってしまいます。ショックで視野が狭くなってしまうんですね。
これは錯覚です、たった一人にたまたま拒否されただけ。違う人だったら、違うタイミングだったら、受け入れられていたかも。
最後にもう一冊本を紹介して終わろうと思います。それはジア・ジアンさんの「拒絶される恐怖を克服するための100日計画」。
人に拒絶される恐怖を乗り越えるために、あえて「No」と言われ続けるというショック療法を自分に試し、依頼実験を繰り返した方の体験談。読み物としても最高に面白いです。
面白いのは、僕らが単にビビっているだけで、頼んでみれば意外と周りは受け入れてくれるということ。否定や拒絶を恐れて、いかに僕らが自分の可能性を狭めているかが分かります。
この本を読めば、拒絶されても平気どころか、拒絶や否定はチャンスだくらいに思える様になります。ちなみにこの本で個人的に一番好きだったエピソードが、飛行機に乗った際にCAさんに、

と頼むというもの。意外や意外で、この依頼はすんなり通ってしまうんですね。
案外やってみればなんとかなる。やはり世の中には、肯定の方が否定よりも多いのかもしれない。
まとめ
では、最後にもう一度この記事をまとめます。
- 否定されるとツラいのは、人格まで否定された気になるから
- 否定されたのは単に状況のせい、そして僕らも人を否定しない様に意識すべき
- 今の否定は将来の肯定の第一歩目かもしれない
さて後日談です。息子さんが就活中の看護師さんの話です。日を改めてまた会う機会がありました。その際に、

と教えてもらいました。うーん、トライし続けてみるもんです。
このブログは、僕の実体験、考え、趣向をもとに記事にしている雑記ブログです。会社員をしながら、毎日少しづつ書き溜めています。
この記事が面白ければ、是非他の記事も読んでいって下さい。貴重な時間を頂きありがとうございました。ではでは!