読書

僕のトラウマ「車輪の下」!ヘルマン・ヘッセの残した解けない呪い!

会社員コルレオーネBLOG

関西出身、独身アラサー|ゆとり世代サラリーマンが、現代社会を生き抜くサバイバル術を発信|ABEMA primeに出演、あのひろゆきとも討論|一浪一留、GPAは平均の半分以下|就活で覚醒し内定5社。就職偏差値SSランクの企業へ、年収100万円UPで転職。|30歳で資産2,100万円達成|

今日は読書に関しての記事を書きたいと思います。
扱うのは僕のトラウマ本であるこの作品。

 

作者ヘルマン・ヘッセ 「車輪の下」

 

何がトラウマなのか、この本の持つ恐ろしさとは何か。
じっくり考えてみます!

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「車輪の下」ってどんな話?

この本は有名なので知っている方も多いかもしれませんね。僕がこの「車輪の下」と初めて出会ったのは中学生の頃でした。学校の教科書にヘルマン・ヘッセの「少年の日の思い出」という作品が載っていて、なんとなくその作風に惹かれて、違う作品も読んでみたいと思い当時の少ない小遣いで購入。なので、この本は10年以上も前に購入したものなのです。

 

あらすじはこんな感じ。

ひたむきな自然児であるだけに傷つきやすい少年ハンスは、周囲の人々の期待にこたえようとひたすら勉強にうちこみ、神学校の入学試験に通った。だが、そこでの生活は少年の心を踏みにじる規則ずくめなものだった。
少年らしい反抗に駆りたてられた彼は、学校を去って見習い工として出なおそうとする……。
子どもの心と生活とを自らの文学のふるさととするヘッセの代表的自伝小説。
(本の背表紙より引用)

何がトラウマなのか?

僕がなぜこの本がトラウマかと言いますと、当時の僕が思いっきり感情移入できたから。僕は公立の中学に通っており、当然私立と異なり生徒の学力レベルは様々な学校でした。

自分で言うのもおこがましいですが、当時の僕は正直勉強がかなりできる方でした。
まぁ、塾にちゃんと通っていたし、そこまでみんなのレベルが高くないというのもありました。

でも何故勉強しているかは分からず盲目的に取り組んでしまっていて、テストの点数が良かった満足感はもちろんありましたが、それ以上の喜びは無くどこか空しい気持ちを抱えていました。

 

主人公のハンスと同じで、周りに違和感を覚え、青春の楽しみを謳歌している実感を感じず、その不満を周りよりも少し勉強ができることの優越感でごまかす頭でっかちだったのです。
それだけに自分を見せられているようでとても辛かった。

 

※以下、ネタバレ含みます。

 

ハンスは、優秀な学校に入りますが、結局馴染めず退学し故郷に帰ります。そこで彼は以前内心小馬鹿にしていた勉強が苦手な同級生が先輩として働いている見習い工の職場に勤めることに。

ここで、彼は初めて失恋をし、お酒の味を覚えます。周りの同世代は既に経験済みだったことをここで遅れて味わうのです。

勉強ばかりに打ち込み、人間としての成長が伴っていなかったハンス。その勉強でさえも挫折してしまった彼にもう何も残っていませんでした。そして、この小説は彼が初めて泥酔した夜が明けて、川で亡骸になっているところを発見されて終わります。
自ら命を絶ったのか、酔いから川に落ちたのか、それは誰にも分かりません。

まとめ

この小説をつい最近、大人になって読み返しました。そこで、気付いたのは、今になってもハンスと共通点が多いということ。僕はその後、そこそこ良い高校に入学し、そこそこ良い大学に入学し、そこそこ大きな会社に入社し、彼と同じく人生で初めて仕事に就きました。

しかし、新しく進んだ新天地で生きづらさを感じています、人間関係であったり、本当にここが自分の居場所なのだろうかと。彼が努力して進んだ神学校での周りに馴染めないという悩みと、僕が努力して入った会社でのこの環境に馴染めないという気持ちとがシンクロしているのです。

 

思春期から今まで彼と重なる部分が多かった人生。しかし、この小説はハンスの死によって幕が閉じられたため、僕に回答は用意してくれていません。今の環境で頑張るべきか、新しく違う環境を探すのかさえも。僕は自分自身の手で、答えを見つけ前に進まないと行けないのです。

 

自分の人生の問題に気付きを与えるだけ与えて、答えを与えず、ほったらかしにする、何てひどい小説でしょうか!!

また、次の10年後にこの小説を読み返してた時に「こんなこともあったな」と言えるかどうかは全て自分次第なのです。

これからもこの小説は、僕のトラウマであり続けることでしょう・・・

 

ではでは!

  • この記事を書いた人

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