デザイン、最近非常にデザインのことが気になります。ここで言うのは「デザイン思考」ということ。何か物を買うにしても、「お洒落なデザインだ」とかくらいにしか思っていませんでした。というか、デザインに関しては完全に享受する立場でしかなかったのです。
大多数の方がこうではないでしょうか?建築家や設計士やデザイナーじゃないし自分には関係のない世界の話だ、とこう思っているのではないでしょうか。ところが最近、全ての人に「デザイン思考」って必要なのではと考えるようになりました。
なぜなら、「デザイン=問題解決方法」だから。目の前の問題を解決する手段であり、決して一部のプロしかしてはいけないことではないのです。日本には、デザインを表彰する「グッドデザイン賞」というものがあります。その展示会に先日参加しました、デザインは奥が深いです!
デザインは自分には無縁かも・・・
デザイン思考を身につけたい!
という人に向けて書きました。
銀座・有楽町の「グッドデザイン賞」
東京を散策するのが、ここ最近の週末の楽しみ。梅雨で雨の日も多いのですが、色々なところに足を伸ばしています。こないだは銀座・有楽町に足を運びました。
やれザギンだなんだと言っていましたが、実際に訪れるとテンションあがりますね。コンセプトが行き届いたビルが至る所にある状況です。ヴィトンでビル一棟、クロムハーツでビル一棟、ユニクロでも10数階建て一棟とそんな有様。
ハイブランドのビルもずらっと並んだ国内で最もラグジュアリーな地区じゃないないでしょうか。しかし、唯一の難点はお金がないと楽しめないってことでしょうか。(笑)とは言え昔ほど物欲もないので、歩いてウィンドウショッピングしているだけで十分楽しめます。
そんな中、有楽町駅の近くで、とある建物を見つけました。それは期間限定の「グッドデザイン賞の展示会」。実は最近読んでいる本で、このグッドデザイン賞に関しての記載が多かったんです。「こういう偶然もあるんだな」と思い、早速入りました。
ここで、グッドデザイン賞を知らない方に軽く説明を。
グッドデザイン賞は、公益財団法人日本デザイン振興会の主催で、毎年デザインが優れた物事に贈られる賞であり、日本で唯一の総合的デザイン評価・推奨の仕組みである。 工業製品からビジネスモデルやイベント活動など幅広い領域を対象とし、これまでの総受賞対象数は5万件以上にのぼる。 (ウィキペディアより引用)
「グッドデザイン賞展示会」に入ってみた!
その年に、グッドデザイン賞を受賞した製品を一冊の本にまとめ、それが10冊近くあり閲覧できるというスペースでした。
ここで面白いのが、デザインの枠が広い。デジタル機器や文房具は当たり前、都市デザインや一般人が見ることはない現場の医療機器なども認定されています。
イヤホンとか身近なものも多く受賞している!
つまり、その年に形をもって生まれたものが全て対象くらいの勢いです。しかも、面白いのが無印良品の製品なども受賞しており、値段などによらないというところ。
そして、ここで評価されているのは「そのデザインが問題解決に寄与している」という点だと感じたんですね。
良いデザインとは何か?
お洒落なことが正義というよりも、使用者のことを念頭に置き使いやすくしているのが印象的。もしくは、その道具にまつわる今までの問題を、デザインを持って解決している。
何も見栄えがすごいとか、センスがあるとかではなく、形状・色合い・素材など様々な要素を組み合わせて使用者が抱える問題への解決策を提示するのがデザインなのではないでしょうか。
そう考えると、家の中で自分が物を取りやすい様に物を配置することもデザインと言えると思います。自分自身の問題を解決していますから。
最近僕が読んでいて感銘を受けた本は「バグトリデザイン」という本。ここに、グッドデザイン賞の話がよく出てくるので脳裏に焼き付いていました。この本の骨子は、世の中のバグをデザイン(見栄え+工夫)で直そうぜというもの。
バグとは大きく6つに大別できるとこの本で書いています。以下に書きます。詳しくは是非読んでみてください。価値観変わります、「お洒落=デザイン」という思い込みが覆りました。「悩みを解決する手段=デザイン」だと実感できます。
- 非効率のバグ
行為の中断や損傷、やり直し、後戻り、無駄があり次第に行為が非効率になる場バグ
駐車場出口の料金精算機で5000円札や10,000円札が使えないなど - 迷いのバグ
ユーザに迷いが生じて適切な判断選択ができなくなるバグ
店内で方向が分からなくなる大型商業施設など - 矛盾のバグ
矛盾を孕んだ結果を含むバグ
店内の奥にある落ち着いた場所が喫煙席エリアなど - 負荷のバグ
当たり前だと思っているものやサービス仕組みについて、実は不便を含んでいるのに気づかず、負のスパイラルから抜け出せないバグ
同時に使いきることができないシャンプーとコンディショナーなど - 心理のバグ
不満、苦痛、迷惑、恐れ、不安、怒り、セクハラ、パワハラなどの精神的圧迫のバグ
スーパーで繰り返されるテーマ音楽など - 誤認のバグ
勘違いや思い込みなど誤った認識がトラブルの誘因となるバグ
断熱カップで舌を火傷する、USB等上下の形状がわかりにくいツールなど
良いデザインは、多くの人の悩みを解決するのです。これらのバグを取り除く様に意識していきましょう!
デザイン思考を磨くということ
最近の体験を経て感じたのが、デザイン思考を磨いていこうというもの。まずは仕事でも普段の生活でも不便なこと、ミスが起こりそうな部分を見つけ何故そうなるのかを考えます。
そうして、仕組みやデザインを変更して解決できないかを考える。こう書くと簡単ですが、実際は結構難しい。。。(笑)
僕も以前ビジネス本の記事でも書きますが、実際そこで得た知見を使わないと意味がない。転用しないと読むだけムダなわけです。まず僕は、家の物の配置を見直すことにしました。
靴下とパンツを一緒にしまっていましたが、これをやめました。というのも、会社に行く際に靴下を揃いで探すのが面倒、在宅で家にいると靴下をそもそも履く機会が減っているなど思っていたんですね。なので、これらはそれぞれ別の袋に入れて保管することにしました。
めっちゃ小さい変化ですが、これもある種クローゼットのデザインを変えたと思うんです。(こじつけかな。。笑)実際に、毎日風呂に入る前にパンツを探す時間が減りました、会社前に靴下をすぐ見つけることができる様になりました。自分の問題が一つ解決したのです。
おそらくこのはるか延長線上に、もっと都市デザインとかあるんじゃないかなと思いつつ。何かを作り出す機会が少なくても、配置や組み合わせなどでもデザイン思考って発揮できるはずです。
まとめ
最後のこの記事をまとめます。
- グッドデザイン賞というデザインを表彰する制度がある
- 見た目ではなく、問題を解決する能力があるのものが優れたデザイン
- プロじゃなくても、日々の生活でデザイン思考を発揮できる
お洒落なものだけがデザインじゃない、これ僕の中で結構パラダイムシフトでした。これからデザイン思考をもって生活していきたいなぁ。まずは、目の前のバグを発見するところからですね。
ではでは!