若さとは福音でもあり、呪いでもある。男は20代よりも、30代の方が生きやすい。
・20代だけど、幸せじゃない
という人にむけて書きました。頑張って30代になれ、生きるのが楽になるから。
10代、20代、本当に羨ましいのか?
通っている格闘技のジムで、20代前半の大学生に定期的に会う。10代の大学生もいる。
というかトレーナーをしてくれている講師は20歳の大学生で、自分と干支が丸一周違う。「入った時よりもめちゃくちゃ上手くなりましたね」と褒められて、普通にやったぜと舞い上がってる自分もいる。
仕事でも大学に赴くことがあり、20代前半の人たちと会うことが多い。砕けた話になると、いつも決まって、
こんな感じで、大人ぶって、会話をしている。
しかし最近ふと考える。自分はどうだっただろうか?
19歳の頃にバーでアルバイトをしていた。当時は今よりも緩い時代で、10代のくせして、お酒を飲む営業が強制させられていた。
「10代か、めっちゃ良いやん、最高やん!」と、おそらく何度も言われたと思う。しかし自分では今ひとつ、ピンとは来ていなかった。
若いことは、間違いなく素晴らしい。少なくとも生物学的な意味では、もう疑う余地はない。でも100年時代と言われている現代で、10代や20代は幸せなんだろうか。
若さは福音であり、もしかすると呪いなのかもって時々思う。特に男。
- お金がない
- キャリアがない
- 女性にモテない
振り返ってみると、20代はこんなデメリットがあると思う。
20代のデメリットを考える
お金がない
お金はない。よっぽど稀有な才能を持っていたり、特殊な才能でもない限り、20代はそこまでお金はない。
スポーツ選手とか、ホストとかの水商売でもない限り、若さとお金は直結しづらい。企業に勤めたりすれば、お金の余裕は出てくるのはもっと時間が経ってから。
大学生の頃にテニスサークルでイケイケだった先輩が、しばしばクラブに行っていた。さぞかし良い思いをしているはずと思って、話を聞くとそうでもなかったらしい。
「サラリーマンがVIP席を取ってて、そこに女の子が取られてしまう、ちくしょう!」と愚痴ってた。若手社員は金はない、大学生なんてもっと金がない。
大学生の頃に、矢沢あいの「NANA」にガチハマりしてて、めちゃくちゃヴィヴィアン・ウエストウッドのアーマーリングが欲しかった。その当時で5〜6万円。
しかしお金に余裕がなく、結局買うことができなかった。かと言って30過ぎた男が着けるのも憚られる。ということできっと人生で着用することはないだろう。
大学生だった自分に、タイムスリップして、アーマーリングを買ってあげたい。今なら10本の指、全てにアーマーリングを買ってやれる。
インデックスファンドの配当金で買ってあげられる。若い頃は気持ちに金が見合ってこない。
キャリアがない
仕事なんてただの金儲けの手段だし、ツールだと思ってる。お金に貴賎はないし、自分で日雇で働いて稼いだ一万円も、投資に回したことでできた一万円も、女性に貢いでもらった一万円も、等しく同じ。
もちろん体感のありがたさに差はある。でも経済学的には、なんら差はない。
なので実家が、北斗の拳のハート様くらい、実家が太いならそれで大丈夫。ハイリスク投資や宝くじなどで、一攫千金できてるなら、それでも良い。
しかしそうでない場合は、お金のなさは、キャリアのなさと地続きである。お金を稼ごうと思うと、キャリアを積み重ねるしかない。
「若い人たちの意見は価値がある」と、大人は訳知り顔で言ってくる。あんなものは嘘で、仕事のキャリアがある人や、実績のある人の意見しか聞く耳を持ってない。
その人の経歴書が、どれくらいびっしり埋まっているか、ここが全て。
20代前半で、大学を卒業し、就活を経て、企業に入社する。しかしそこが顔が映るくらいの、テカテカなブラック企業だとする。
こうなるとなかなか逃げられない。キャリアがないから、すぐに辞めると、そこからの人生がハードモードになる。
壮絶なブラックだとしても、経歴書上は「新卒で入った会社を数ヶ月で退職」という一文のみが残る。
しかしキャリアがあり、社会人10年目で、転職した会社がブラックだとする。すぐに辞めても、経歴書上は「新卒で入った会社を10年勤め転職。だけど転職先が合わず、数ヶ月で退職。」となる。
こうなると見え方はだいぶ変わってくる。積み重ねたキャリアがあると、自由が増える。ある程度は敬意を払って認めてもらえる。
厳しい話だけど、キャリアを積み重ねていない20代は、尊敬すべき一人間として扱ってもらえない。そして苦しい状態に立たされても、逃げる選択肢を選びづらい。
新卒社会人の一年間はめちゃくちゃ大変だった。しかしそれ以降は一年はあっという間になる。
女性にモテない
これは完全に人による。見た目の劣化があれば、当然20代の頃の方がモテる。
それに20代でも年下の女子を狙うなら、あんまり関係ない。しかし年上の女性を狙う場合は、大きなハンデになる。
見た目をそのまま維持できていると、20代よりも30代に入った方が確実に女性の評価は上がると思う。
手前味噌だけど、僕は見た目はほとんど変わっていない。むしろ今の方が、コンディションがいい。ベンジャミンバトン現象が起こってる。
こないだ19歳の初対面の女の子に、「10代って良いな、羨ましいぜ」と言うと、真顔で「いや、そんなに年齢変わらねぇんだからw」とツッコまれた。
僕はまだまだヤングであり、こないだ12回目の二十歳の誕生日を迎えたばかり。
見た目は変わらずとして、体感でいくと、確実に20代よりも30代の方が女性から評価されている気がする。先ほどの話で、金銭面にも余裕が出たのも大きい。
あとは生きていて、不条理な部分もあったし、人間関係に揉まれたのもあって、人間関係に執着がかなり薄れた。これも大きい。逆メンヘラ状態。
20代の頃は見た目はピチピチ、でもそれ以外に武器はない。若さゆえの行動力とか、無茶ができるメンタリティでもあればまた別だけど、そんな若い人ばっかりでもない。
どんな経験でも人生経験には違いないし、積み重なれば、人間として厚みが出てくる。
30代になって良かったこと
20代は選択肢の多さに苦しめられる
当たり前だけど、人は誰しも、歳をとれば肉体は老化するし、見た目も劣化する。
それでも30代の方が、20代よりは生きやすい。「20代で苦労した者だけが30代で夢の世界を見ることが出来る」って矢沢永吉の言葉がある。
正直なところ、自分が苦労したかは分からない。結婚も子育てもしてない。仕事の手抜きを覚えたのも20代後半のあたり。
それでも20代よりは30代の方が、見える世界は広がっている気がする。
20代は選択肢が多すぎるが故に苦しい。なんでもなれると思う瞬間は確かにあった。就活でどの会社を受けてもいい。
正社員ではなくフリーランスになる選択肢も、起業する選択肢もある。公務員試験を受けても良い。教員などの資格をとっても良い。
しかし選択肢が多いのもまた困る。結局は絞らないといけない。ある選択肢を選ぶということは、それ以外の選択肢を切り捨てることと同意。
ここがキツい。キツいが故に、人は選択できなくなるし、行動できなくなる。自分が行動したことで、他の選択肢が消えることに耐えられない。
ジャムの実験みたいなもので、選択肢が多すぎると人は逆に混乱してしまう。30歳過ぎると、選択肢はほぼない。
キックボクシングを始めたけど、プロになることはない。仕事をしていても、自分が会社を起業するタイプではないってのも分かってくる。
好きなものや得意なものは徐々に掴めてくる。逆も然り。嫌いなものや苦手なものも分かる。自分にそもそも無理な選択肢も消える。よって正解の選択肢を選べる精度も上がる。
有名企業に勤めていて、見た目が健康な30代の男、現代で最強
見た目も含め、肉体や健康を、20代と同水準に保つことができれば、30代は生きやすい。
有名企業に勤めていれば、なおさら楽に生きれる。「〇〇会社に勤めています」と自慢ができる、見た目が健康そのものな、30代男はかなり強い。
人類で最も社会的に強い人間は、アメリカのチアガール部でキャプテンをしている女子高生だと思う。それよりは劣るけど、こちらも負けていない。
そして資産ができあがってくるのもかなり大きい。20代の前半はとにかく金がなかった。食べたいものは食べれないし、欲しいものは買えない。
資産ができても、別に高価なものを買うわけではない。しかし資産額1,000万円を突破した時は、視野が広がった。
高級時計を持っている人を見ても、レクサスや外車に乗ってる人を見ても、「自分でも買えるしな」と強気に構えられる。家でも1,000万円あれば、頭金にしても釣りがくる。
一度資産が形成できると、そこからは増えるスピードはグンと上がる。最初の1,000万円と、2,000万円→3,000万円までのスピードは全然違う。
資本主義はお金があると、気持ちが穏やかに生きていける。お金が全てじゃないけど、お金で全てが潤う。人間関係だって、お金があることで好転するものも多い。
20代の人は大変な思いもあると思う。でも頑張ってほしい。そのうちに人生気楽に生きれるモードになるから。