一気に涼しくなってきた。韓国旅行に行ってきた。人生を楽しむしかない。
今月のお金の収支
使ったお金まとめ
家賃 | 53,880円 |
駐車場代+保険 | 20,000円 |
電気 | 11,000円 |
水道代 | 2,500円 |
通信費(スマホ) | 3,281円 |
通信費(Wi-Fi) | 5,368円 |
Netflix | 1,490円 |
ブログサーバー代 | 1,100円 |
キックボクシングジム | 8,410円 |
合計 | 104,529円 |
食費 | 57,706円 |
本代 | 7,806円 |
韓国旅行 | 85,000円 |
その他 | 20,570円 |
合計 | 142,706円 |
変動費は少なめ。韓国旅行も行ったけれど、ホテル代、航空券、食事代など全部込みで、この金額。まあまあ安く済んだはず。
資産推移

証券口座 | 37,467,111円(+13,180,542円:+54.27%) |
銀行口座 | 534,611円 |
合計 | 38,001,722円 |
気がつけば資産が3,800万円を突破。ただアメリカ株は値上がり中、追加で買えていない。
JTの株を買いたいが、割高になっている。ここからも睨んでいくしかない。
今月に観た映画まとめ

- KCIA 南山の部長たち
スラスラ見れる感じでもなく、何回かに分けて観ていた作品。韓国の史実を元にしたもので、こう見ると、韓国ってかなり血生臭い歴史のある国だったんだなと思う。歴史的に考えても、かなりの大事件なのに、知らなかったなということで、自分の無学さを恥じてしまう。大統領の顔とか雰囲気とか、ねちっこい嫌らしさが前の会社の上司を彷彿とさせ、最後撃たれたシーンでは、よっしゃってなった。結末は分かっている話で、イ・ビョンホン演じる主人公が、自分の正義を貫こうとすることで、徐々に爪弾き者になっていく過程がリアルで良い。バカだけどイエスマンで周囲を固めたがる独りよがりなボス、というのは、時代を越え、国を越え、共通するものかもしれない。 - マン・フロム・トロント
気楽に見れる、アメリカのザアクションコメディーって感じ。めちゃくちゃフレッシュってわけではないけど、ベタな部分をきちんと消化してくれて、楽しめる。不運でコミカルな主人公が、危険人物だと間違われて、ドタバタに巻き込まれる過程はやはり楽しい。激ヤバエージェントが世界各国にいるって設定も良かったので、ここをもっと広げて欲しかったかも。そして「マン・フロム・トーキョー」として、山下智久が真っ黒の衣装で日本刀を持って出演したところで、テンションがめっちゃ上がる。一瞬で退場したけど。山Pはやっぱりカッコいい。あの衣装欲しい。 - エンツォ
犬は強い。犬は正義。犬から見たとあるレーサーの人間ドラマ。エンツォって名付ける時点でって感じ。そこまで目新しさはない恋愛模様と家族風景。奥さんが病気で亡くなった後の展開に、養育権を義理の両親と争う部分はとてもドロドロ。ただ最後の最後が良い。このシーンだけでも観る価値あり。エンツォという犬の生まれ変わりと思しき少年が、最後に主人公と邂逅する、アガる。ドラゴンボールの最後でウーブが出てきたと思しき感動。 - ベビーシッター
最高。主人公はひ弱な中学生。中学生にもなってベビーシッターがいるってところもポイント高め。しかもこのベビーシッターが良い。ブロンド、ホットパンツ、巨乳、サブカル詳しい、イケイケ。思春期でこんな人いちゃダメだろって刺激の強さ。しかし途中から血みどろの大惨事になる。主人公の危機回避のほとんどは運。でもそこが良い。ご都合主義も行き過ぎると、気持ちが良い。そして最後に主人公がベビーシッターと別れ、成長し、同い年のガールフレンドができる。ジャンルムービーとして文句なし。 - ハート・ロッカー
派手な爆破シーンもあるけど、そこまで派手じゃない。地を這うような戦争。地雷解体というヒリヒリ感。海の向こうではこんな争いがあったんだなとしみじみ感じさせられる。軍隊特有のマッチョ感もあるものの、内省的な一面も見られて、同じ人間なんだなと思わされる。 - マキシーン
X、パール、と続く完結編。パールの方が好きだけど、この映画も良い。ホラーではない。昔の男性優位のハリウッドをぶっ飛ばすような作品。パールとマキシーンは似たような状況だけど、時代が違い、周囲が違い、仲間が違って、結果が違った。テネットのキャットの女優も良い塩梅。占星術のシーンは、とてもA24っぽい。
今月に読んだ本まとめ
読んだ本リスト

- ベルセルク(43)
来た、最新刊。そこまで話が進んだ感じはしない。このままのペースだといつ終わるのか。鷹の団からの因縁めいたバーキラカが重要キャラに躍り出る。ガッツが無気力になってしまった姿が痛々しい。考えてみればそりゃそうで、ずっと目標に据えていたグリフィスに軽くあしらわれ、キャスカもいなくなる。現実世界の時間軸で見れば、10年以上の努力がムダだったみたいなことだ。ガッツの人間的なウェットさを噛みしめる。救われてほしい、デカいカタルシスが欲しい。時間は2027年発売らしい。くうう。 - 20代で得た知見(F)
めちゃくちゃ好き。ただのハウツー本には留まらない。感傷的な要素と、実践的な心構えを載せた詩集に近い。万人が頷ける真理は得てして面白くない。それよりもある人にとっては間違っているかもしれない、骨太な持論を、言葉巧みに語ってくれる方が楽しい。もうディズニーランドに行けないというような、相手にトラウマを与えるのが恋愛の最大の楽しみ。贅沢品ではなく、身軽に外に出れるリトルブラックドレスと小さなカバンが良い。色気は、その人の規範を逸脱した瞬間に宿るなど。内容も面白いが、切り口と語り口で見せてくれる。手元に置いて、何度も読み返したい一冊。 - 全て真夜中の恋人たち(川上未映子)
感情移入はあまりできない。しかし恋愛小説のひとつの極北だと思う。極端なまでの主人公のキャラ付けは設定の妙を感じる。フリーランスで校閲の仕事をしている、というのもメタファーに満ちている。三束さんの捉えどころのない感じも良いし、最後も切ない。幻みたいな恋だったんだなと思う。外部の存在は排除されているものの、たまに入ってくる外の意見にヒヤッとする。作中唯一、主人公がオシャレをして、いつもと違うハイセンスなレストランに行った後の、急降下展開が個人的に一番印象的。 - 詐欺師入門
少し長いし、アメリカの詐欺師の話なので、日本にそのまま置き換えれない。しかし読む価値はあるし、詐欺の出自を知ることができる。詐欺の原液というか、メカニズムは、とっくに完成していて、あとはそれのアレンジに過ぎない。フィクサー、おとり、インサイドマンなど、役割分担の話。詐欺師はかなり魅力的なビジネスマンに近いというのも発見。詐欺師に必要な能力というのは、そのまま人間的な魅力や処世術に直結しているというのも面白い。 - 幽玄F(佐藤究)【再読】
2年ぶりくらいの再読。やはり面白い。佐藤究は、テスカトリポカ以前以後で、明確に面白さが違う。主人公の偏執的なまでの空のこだわりが良い。そしていざパイロットになって、覚醒し、呪いを受けるのも良い。そこからタイで地味とも言える生活を送るも、不時着の機体を発見し、イキイキとしだすのも好き。なんかわかんないけど、期待を見つけ、Airpodsを入れて、発見するアプリを使って、緯度と経度を暗記し、その後に、Airpodsを踏み潰す描写がめっちゃ良い。 - 時をかけるゆとり(朝井リョウ)
新作を読み、不意に訪れた朝井リョウブーム。面白い小説を書く人は、総じてエッセイも面白い。逆は成り立たないかもしれない。ここで知ったのだけど、朝井リョウは初めて文学賞に応募したのは12歳の頃らしい。なんでやねん。自分が大学生のことを思い返す。行動量にそこまで大きな差はないと思うけれど、それを文章としてコンテンツにしているのはさすが。実体験や思い出を備忘録に書いて、メイクマネーできるだけで勝ち組過ぎる。就活のくだりが好きで、ここから「何者」が生まれたのかなと思う。 - ミハルの戦場(2)
相変わらず骨太。今月観たハート・ロッカーを思い出す。チーム戦のシーンもアツい。ショウと離れ離れになり、生きているのか分からないまま、集合場所に行くと、すでに狙撃の準備を始めていたシーンも最高。そして最後にライバルと思しきキャラも出てくる。そうだよな、やっぱり、次出てくるべきはライバルだよな。 - 40歳だけど大人になりたい(王谷晶)
「ババヤガの夜」の作者のエッセイ。キャラがにじみ出ていて面白い。自身の外見の描写が面白く調べてみると、なかなか個性的だった。独身、サブカル好き、映画好き、物書き(比べるのもおこがましいけど)、という共通点が多く、親近感が湧く。書くことでしか社会に出れなかったという感じも、図太くかつ儚げで良い。文章も面白いのだけれど、刷数を見る限り、そこまで売れていなさそう。ダガー賞を受賞して本当に良かった。 - イン・ザ・メガチャーチ(朝井リョウ)
最高。改めて気が付いたけど、僕は朝井リョウの大ファンなんだ。直近の作品は出たら全て買っている。推し活の持つエグさとか、アイドルをプロデュースする側の狡猾さとかとにかく好き。推し活を語る番組で、発言をするプロデューサーを見て、「あいつ若い子の感性についていってる、すげえ!」となる同期のおじさんもいれば、「勘違いしててキモイ」という若い層もいたりと、心理の書き分けもさすが。推し活の持つ欺瞞性と中毒性を言語化しているのもすごい。人はストーリーに身を委ねる。ビジネス本や心理学の本読むよりも、これを読もう。 - 持たない幸福論(Pha)Phaさんの思想書。あまり目新しさはなし。ただ気づき力とか、俯瞰力とか、並じゃない。人のしている努力のほとんどは居場所を作るため、というパンチライン。ポジションと言い換えても良いかもしれない。シェアハウスを作ったりと、最低限の労力で、幸福度を高めようとしている姿勢が好き。ただ今年発売された「パーティーが終わって中年が始まる」で、今は一人暮らしをしていることも分かり、人の思想も常ならぬことを感じる。
面白かった表現まとめ
面白かったエンタメ
- 積読チャンネル
通勤中にずっと聞いている。Interestingな意味での面白い話を聞きたい。しかしそれって難しい。そういう話は、得てして、発見や共感などが必要で、そんなに簡単に見つかるものではない。しかしそれを可能にするのが、面白い本を紹介するというもの。世の中にはまだ僕が知らない無数のInterestingな本があって、それを紹介してもらえる。ネタ切れはない、すごいことである。 - 今際の国のアリス(シーズン3)
ギリおもんない。マンガはめっちゃ好きだったし、これまでのドラマも好きだった。魅力的なキャラも多いのだけれど、主人公アリスと、ヒロインのウサギはそこまで惹かれるものはなかった。ただ今回はこの二人がメイン過ぎて、「まぁ、どうなっても良いっすわ」みたいなテンションで見てしまった。でもその他にも、魅力的なキャラはいた。ただカイジ、ライアーゲーム、イカゲームなど、このテの作品は、どこまでいってもその世界で行われるゲーム・競技の面白さにかかってる。智略を駆使するとか、心理を読むとか、ゲームの穴に気付くとか、まさかの裏切りがあるとか、そういうのがあって然るべき。ない。というか、ただの運ゲーもある。人事を尽くして天命を待つ、最後は運!みたいなことではなく、徹頭徹尾運ゲー。しかもフィジカル頼みのゲームもある。こういうのって、性別や年齢も様々だから、フィジカル特化ゲームって、センスないと思う。一気に見てしまったので、楽しめたんだけど、もうちょっと欲しかったなって感じ。最初の寺のくじ引きは良かったけど、あれはマンガエピソードなんだよな。
初めて経験したこと
車は意外とノロマ
車通勤をして二ヶ月目に入った。在宅勤務もしているので、平日毎日運転しているわけではないけれど、それでも週に三日くらいは運転している。
休日にはちっとも使わない。職場の人に、「車買ったんだから、どっか行ったりした?」なんて聞かれる。INA。否である。INAって書くと、ちょっとNISAっぽい。
分かるよ、質問の意図や背景。素敵な靴を買いました、ほうほう、その靴をどこに履いて行かれましたか?って聞くのと同じノリ。
勝負下着を買いました、ほうほう、じゃあそれはいつ履くの?って聞くのと同じノリ。
しかし好きで車を買ったわけではない。完全に通勤のため。趣味趣向ではない。僕は節約ガチ勢なので、車を乗るにも、かかるお金を計算する。
休日に都市部に遊びに行く。この時点で、車には乗らない。電車賃の方がやはり安い。そして駐車場代が高い。ここだ。駐車場代がとにかく高い。なめんな。
なんやねん。数時間、自分の荷物を置く、それだけで、2,000円くらい請求してくる。払いたくない、絶対に。それならユニセフに寄付した方がマシ。
体積あたりで考えたらコインロッカーよりも安上がりだとは思う。でもこの際はそんなことどうでも良い。
かと言って、自然豊かで、駐車場代なんてないスポットに行く気にもならない。キャンプみたいなアウトドアな趣味はない。
そもそも車を運転してまで行きたい場所など、僕にはないのかもしれない。本当に行きたい旅行先は、飛行機や新幹線でしか行けない。
車が好きで7年フルローンで、中古の600万円のスポーツカーを買った。そんな新入社員の子がいた。凄まじい。僕とは全く相容れない存在だ。
必要に迫られて、確実に使うという前提なのに、一括で120万円の中古車を購入。それが俺。
あと車を運転していて気がついたことがある。意外と走るスピードが遅いのだ。運転して初めて気がついた。
どういうことかと言うと、車の運転中は、時速60〜80kmほどスピードを出して走っている。これまで助手席に座っている際は、モニターを見て、そう捉えていた。
しかし車を運転していると、渋滞や信号待ちからは逃れられない。止まる、時速0kmの時間が存在する。
僕の車のモニターには、運転時間、その時間での平均速度が乗っている。調子が良くても、30km代。渋滞が混むと、時速は10km代だったりする。
電動自転車の平均時速は20km弱らしい。信号待ちはあるけど、自転車の渋滞はない。つまり車は条件によっては、自転車よりも低脳なのである。
「通勤のために高級な車を買いました、愛車はメルセデス、愛してンデス」よりも、「チャリで来た」の方が強い。泣けてくる。
仕事とお金の関係性
異動をして新しい部署で仕事をしている。改めてお金との向き合い方を考える機会になっている。
- 車通勤になった
マンションの駐車場代、保険料、維持費がかかる - 残業が減った
毎日のチャット量は激減、しかし残業代が減る
異動直後ということもあり、仕事量が減った。また異動前の仕事が、ポジション上とにかくチャットを多くしないといけなかった。
体感ではマジで1/10以下くらいになった。つまりサボり放題である。これはありがたい。しかし残業代が減る、ここがツラい。
日本の会社員なんざ、残業代ありきで、年収が組まれている。つまり僕は残業をしないといけない。正確には残業代をもらわないといけない。
僕は仕事はお金を稼ぐことを、一番メインに据えている。人の尊敬を得られなかろうが、金が欲しい。仕事は楽であればあるほどありがたい。
やりがいももちろんあった方が良い。しかし優先順位は、やはり金。
とあるお笑い芸人が、「もし何もしないで良い仕事で、毎月200万もらえる。その代わりに芸人を辞めないといけない。そうなったらどうする?」と聞かれていた。
その芸人は、「いや、それでも芸人を続けたい!」と答えていた。あっぱれ。そして気持ちは分かる。
僕にとってのそれは、文章を書くことだ。「10億円あげるから、これから一生文章を書くな」と言われると、「うっ・・・」ってなる。
子供がお気に入りの玩具を取り上げられた様な気になる。もしこれが仕事であれば、即、首を縦に振る。メタルバンドのライブのモッシュくらい、首がもげるくらい、頷く。
働く必要がなくなるもん。いっぱい自由時間が生まれるもん。じゃあ僕は何をするのか。何をしても良い。無制限の時間の中で、僕はつい何をしてしまうのだろうか。
きっと文章を書く。ブログを書くし、小説を書いて、文学賞に応募する。こうなってくると、文章をいっぱい書いて遊びたい、そのために仕事をして金を稼ぐという図式になる。
となると会社の仕事をサボって、内緒で文章を書くという今のライフスタイル、すでに到達しているのかもしれない。すでに人生で最高のシチュエーションを迎えているのかもしれない。
その他
TOEICを受ける
TOEICを受けることにした。正直なところ、英語の勉強は避けていたのだ。そもそも業務で使わないし。
しかし転職サイトに登録していると、必ず英語のレベルを質問される。社内での昇格要件にもなっている。
海外旅行に行った直後は、「うわぁ、英会話勉強しなきゃ」とか、「英語話せるようになりてぇ」などと感じるのだけど、その熱もすぐに冷める。
熟成時間の短い情熱は、賞味期限もこれまた短いのかもしれない。しかし今の部署でそれなりに暇になってきたので、時間を有意義にするためにも、久しぶりに英語を勉強しようと思い立った。
調べると、TOEICのリスニング問題の読み上げも、アプリでできるらしい。CDしかなかったのがネックだったんだけど、これならなんやかんや対応できそうだ。11/16に予約をした。驚いた。受験料って8,000円近いのだ。
今年から値上がりしたらしい。しかもTOEICって期間は2年なんだよな。つまり半永久的に搾取できる構造になっている。すごい。証明写真みたいなやり口である。TOEICを実施している会社の株買ったろうか、まで思った。
しかしこの8,000円が、まったく無価値になる場合もあれば、恐ろしくレバレッジが効く場合もあるのが面白いところ。
高得点をとれば、年収アップの転職などもあるかもしれないし、いろいろな可能性がある。とりあえずゲーム感覚でやってみる。
小説を書く
文学賞のタチの悪いところは、結果が出るまで数ヶ月もかかることだ。
3月末の賞に応募し、落ちる。その結果は8月に出る。しかしそのタイミングでは、挫折感を感じる前に、9月末の別の賞に向けて、すでに小説を書いている。
つまり自分が斬られて、もう命がないと知る前に、走り出してしまっていて、そのままの勢いで応募するのだ。
んで、これと同じことが、きっとまた繰り返される。結果が出るまで数ヶ月ある。書く習慣が身についているので、待っている間に、また別の小説を書いてしまおう。
そうして書き上げて別の小説をまた書く。そんなことをやっている頃に、「残念でした、落ちてました」と言われる。
しかし「いや、落ちたのって、数ヶ月前の俺の実力で書いたやつだから、次のは違うから」と言って、また応募。そういう無限ループに陥る。
韓国へ行った
ウルトラ、ソウル
韓国へ行った。6年ぶり2回目。ソウル。完全に甲子園表記。
女性誌を見ていると、韓国にハマっているイケイケの女性たちが出ていた。実際に住んでいた人、住んでいる人、年に10回以上も韓国に行く人など、強火な韓国ファンが載っている。
韓国に行くことは、「渡韓」と表記をされていた。見慣れない字である。渡米、分かる。渡哲也、分かる。渡韓、ポカン。
韓国は「渡韓」で、日本は「訪日」。これは日本からの目線だからなんだろうか、難しい。
韓国は近いし、安い。飛行機で1時間半~2時間乗ればついてしまう。ただ毎回厄介なのが、海外ということで、空港に早めに着かないといけないということだ。
海外旅行だと、空港に2時間前に着くようにしている。韓国のフライトと同じだけの時間を、地上で過ごすのだ。今回は13:40~15:20くらいのフライトだった。
家を9時くらいに出て、10時過ぎくらいに空港に着く。旅行だ。なんてたって旅行なのだ。いつもは食べないものを食べて、しないことをしたい。
そういうことで、コメダ珈琲に入り、モーニングを食べる。事前に準備を済ませたくて、まず両替を済ます。ガイドブックを見ると、空港はレートが高いので、街中でするのがベターと書かれていた。
空港でコメダ珈琲
ほうほう。5,000円程度両替をする。本当に最低限。両替を終えると、店員さんがカードをくれた。割引券で、外貨を円に戻す際のレートが良くなるらしい。ありがたい。だけど、5,000円しか両替しない奴に渡すものでもない。
そのまま予約していたWi-Fiを受け取りに行く。店先ではなく、受取ボックスでの受け取りで、「なんて便利なんだ」と感じながら、パネルを叩いていると、エラーが出る。
そういえば、予約時に受け取り時間帯を、選択肢から選ばされた。11~14時とかにしていたんだと思う。時刻を確認すると、10:40。ええやん。フライングで出してくれや。
さっきまで便利だと思っていたけど、冷たいシステムだと、手のひらを思いっきりひっくり返す。
コメダ珈琲は混んでいて、整理券をとって少し待つ。おなかが減っていた。飛行機で機内食はない。
というか思い返せば、長らく機内食を食べた記憶がない。社会人になってからアジア旅行ばかりで、いつも安い航空会社を使っているからだろうか。
今回の韓国だって、飛行機往復2.3万円、ホテルは3泊で2.3万円だったのだ。大学生の頃の年収と、今の年収を比べるとおそらく100倍にはなっているだろう。
しかし金銭感覚はブレていない。っていう大学生の頃にアメリカに旅行したりしていたからか、機内食は食べていた。
よりお金を持つようになってから、機内食を食べる機会がなくなった。懐かしい。デルタ航空のクソまずかった親子丼さえも、セピア色の美しい思い出になってる。
そんなこんなで、コメダ珈琲でモーニングを食べる。シロノワールも合わせて注文する。食べ終わってみると、完全なる悪手。
食べ過ぎた感じもあるし、血糖値が天を衝くほど上がっているのが分かる。なんか値段も高い。1,600円くらいした。
モーニングってお得だよね!みたいな空気はあるし、そうだと思っていたけど、よくよく考えてみるとそうでもない。コーヒーはそこまで大きくないし、無料でセットになるトーストは半切れだ。これで600円くらいになる。
だったら朝マックとか、牛丼チェーン店の朝食の方がコスパが良い。その後にエポスカードのゴールドで、無料でラウンジを使えることを思い出し、ラウンジに足を運ぶ。コーヒーが無料だ、それなりに美味しい。なんや、これ。
と言いつつ、空港はやはり楽しい。非日常。飛行機に乗って、韓国へ。寝ているとあっという間だった。
韓国は近いし安い
金浦空港に降り立つ。今回初めて知った。仁川空港よりも圧倒的に近い。
地下鉄に乗って、ホテルのある明洞地域まで移動。空港で本を読んでいたので、気分転換にYouTubeを見る。11時以降に受け取ったWi-Fiが火を吹くぜ。
なんか分からんけど、おススメに出てきた、ポンジスキームを生み出したチャールズ・ポンジの人生を紹介する動画を観る。
なかなか数奇な人生だった。お金の使い方がとにかくめちゃくちゃだ。きっとポンジは機内食がない飛行機なんて乗らないんだろう。
そこからホテルに着く。良い感じで緩いホテルで、エレベーターに乗ると、カゴがあって、チェックアウトの際はそこにルームキーのカードを盛り込むらしい。部屋に入ってWi-Fiに繋ぐと、パスワードもなかった。
雨の明洞
友人は夜の便で来るので、一人で明洞をぶらぶらすることにした。雨が降っている。アジアで雨が降っていて、ネオンと屋台があると、どうしたってブレードランナーを思い出す。
街中の至る所で、アイドルの広告がある。aepsaメンバーが至るところで、澄ました顔をしているのだ。化粧品やコスメなどは当たり前。
アルコール飲料や、アパレルなど、とにかく色々なところにいる。スポーツブランドやアイウェアブランドにいる。
韓国はアイウェアが強いみたいで、ちょっとお高めなジェントルモンスター、お値打ち価格のブルーエレファントが二大巨頭っぽい。ジェントルモンスターは4万円くらいする価格帯。
ただ日本で買うよりも6,000~7,000円は安いのだそうだ。そう教えてくれた店員のお姉さんが、流暢な日本語で、「日本語上手いですね」と言うと、「日本人です、ワーホリっす」と返された。
ちなみに帰りの仁川空港でも、ジェントルモンスターの店舗があった。毎回店内が近未来感がある。
2店舗とも見て、いくつか試着して、出た結論は「Jinsでええやん」だった。
オリーブヤングというのが、大手コスメショップらしい。至る所で見かけた。カラー剤のパッケージもaespaで、さすがに「自分ら、そのカラー剤使ってないやん?」ってツッコんでしまった。
日本のカラー剤のパッケージは、名も知らないイケメンと、美人と相場が決まっている。
佐藤健とか、横浜流星とか、吉沢亮とか、そこには映ってはいないのに。
友人と合流
夜になり、友人と合流した。友人は成田空港から来ていて、夜の21時過ぎに着く便だった。しかし遅延が発生したらしい。
遅れて着くと、イミグレーションセンターが激混みで、ホテルに着いたのは日を跨ぐくらいだった。友人はWi-Fiを持っていない。
ホテルのフロントで、止められる可能性もある。僕の名前で予約しているのだから。しかしドアがノックされ、友人が入ってくる。
「フロントで部屋番号と、お前の名前を言ったら、許可された」とのこと。やはりガバガバなホテルだった。
前回香港に行った際に、知ったのだが、アジアではNetflixでジブリが観れる。結局この旅行で、「海が聞こえる」と、「耳をすませば」を、ホテルに帰宅した後に、ダラダラつけて観ることになる。
「耳をすませばの雫って、ヒロインとして魅力に欠けるよね。あんまりタイプじゃないな」、そんな話をした。30代中盤に差しかかろうとしている男二人が、高校生ヒロインを糾弾。良くない。
「海が聞こえるの武藤って、性格悪いけれど、美人に振り回されるってシチュエーションは好きなんだよな。」、そんな話をした。しかもこのコメントをしたのが僕。良くない。
前の会社の近況を聞き、テンションが上がる
その友人は前の会社の同期で、近況を教えてくれた。同期の誰々が海外赴任している、誰々が辞めた、などなど。同期も3割くらいは退職したんじゃないだろうか。
僕がめちゃくちゃ嫌いだった上司がいたんだけど、その人が最近ケチだと、社内で裏で叩かれているらしい。僕は性格が悪い。だってこの話を聞いた時に、気持ちが高揚して眠気が一気に消えたのだから。
前の会社では、コロナ前は、大規模な忘年会が行われていた。ホテルの大きな会場を貸し切って、若手が強制的に出し物をさせられるというようなものだ。コロナ前に入社している僕は、その聖霊を、余すことなく喰らった。
ここでミソなのが、出し物をする若手は、忘年会が始まり、コースで出てくる料理をほとんど食べることができないということだ。席に座って、しばらくすると、裏に回って着替えたり準備をしないといけない。
そしてそのまま会の終盤まで、席に戻ることはない。しかし精算時には、きっちり一人前の料金を搾取される。
役員や上司を喜ばすため、準備をさせられ、当日は食事も与えられず、おどけてみせて、お金までとられる。北朝鮮の喜び組さながらである。
「あの忘年会をもう一回やりたいな〜」と、そりゃ上司からしたらそうだろって、提案を伝えたそうだ。コロナ前から進化がない、おっさんなんてそんなもんだ。
しかし若手は違う。今時の若いモンは、確実に入れ替わりを見せている。新入社員の一人が、出し物をするのが嫌すぎて泣き出し、結局開催はなくなったらしい。
ケチなくせに、出し物を強要する。あと新情報だけど、話も面白くない。「この俺様を、笑わせてみやがれ」ってスタンスで構えてる。ウザさの役満。しっかり嫌われてて安心した。
「俺が嫌いな人は、絶対にみんなからも嫌われてる」、そんな確信を持って生きている。ネガティブなジンクスだけど、今のところ当たってる。
結局悪口が盛り上がり過ぎて、かなり寝るのが遅くなってしまった。
ちなみにこの次の日は、33kmも歩くことになる。無計画すぎる。
聖水へ行く、読み方はソンス
聖水へ行った。「ドラクエかファイナルファンタジーのアイテムだよね」というネーミングだけど、読み方はソンス。
YouTubeで調べても、雑誌を見ても、最近韓国に行った人に聞いても、ソンスを激推しする人が多い。ソンスに行かないと損っす、そんなことを言われたとか、言われていないとか。
ソンスで朝食を食べる。意外と高い。オシャレめなカフェに行くと、1,500〜2,000円はする。
アパレルの店が多く、ひたすら入って、ウインドウショッピングをする。
青いコンテナが連なるコモングラウンドというショッピングモールにも行く。ヴィンツェンツォというドラマのロケ地にもなった。
外観はオシャレなのだが、ショップは弱め。滞在時間は数十分ほど。
ソンスに戻ると、街中で、謎のファッションショーが行われていた。スタイルがずば抜けていて、たぶんガチのモデルなんだと思う。
服飾の専門学校の卒業制作などではないはず。仕切っている韓国人の男性もイケてて、真っ黒なシャツを嫌味なく着こなしている。マッツ・ミケルセンの韓国版って感じ。
韓国発のadererror(アーダーエラー)というショップにも行った。全体的に黒×モードって感じ。ヨウジヤマモトとか、コムデギャルソンを彷彿とさせる。
中にあったオブジェを見て、遊戯王のダンジョンダイスモンスターズの、「鉄球魔神ゴロゴーン」を思い出す。
そこからカロスキルというスポットを彷徨う。韓国は過ごしやすい気温だったが、日差しは痛い。
知人に勧められた焼肉屋に行くと、行列ができていて、断念。aespaのカリナのサインを見つける。どこにでもいるな、ほんま。
そこから梨泰院へ移動する。梨泰院クラスである。前職を退職すると決まった頃に、在宅勤務をしながら、iPadでひたすら見まくったあの梨泰院クラス。
漢江を渡って、梨泰院まで移動する。
梨泰院は坂が多い。たどり着くまではひたすら上る。ブラックマヨネーズの漫才で、「上本町って坂の上やから、落としたら難波まで転がっていくぞ」って言ってた。梨泰院で物を落としたら、漢江にぼちゃんとなる。
人が多い。西洋人も多い。日本人も多い。アパレルエリアと、飲食店エリアで別れている。アジアの国あるあるで、賑わっているエリアには、Nike、Adidas、pumaなどスポーツブランドがある。
当たっているかは分からないけど、韓国は個人経営の飲食店が多い気がする。あと日本では見ないGS25ってコンビニも多い。
韓国は就職が難しく、かつリストラも頻繁にあるらしい。起承転結ならぬ、起承転チキンという言葉もあるそうだ。
リストラになってから、再就職は難しく、自営業になるケースが多い。その時にフランチャイズで、チキン屋を始めるようだ。
調べてみると、韓国ドラマと符合することも多い。愛の不時着で、砕けた場所では、チキンチェーン店で食事をしていた。ああいったチキン
チェーン店は、店のランクとしてはかなり格下らしい。車で通勤しているシーンも多いが、電車で通勤するのは下位層で、裕福な層は車通勤をするらしい。
映画「ウィンストンチャーチル」でも、チャーチルは一度も地下鉄に乗ったことがないと言っていた。
ただ梨泰院クラスしかり、ゴリゴリに稼いでいる金持ちもまた、飲食店業界なのだ。ラスボスも大手食品会社の社長だった。
韓国版「花より男子」の道明寺役も、親が焼肉チェーン店の会長だった記憶がある。そういえば、日本版の道明寺の親の職業ってなんだろう、考えたこともなかった。
考えてみれば、そりゃそうで、韓国のGDPの約2割がサムスンだそうだ。そう考えると、偏りまくってる。一般企業のトップみたいなのを描くとサムスンがちらつくのかもしれない。
そうして梨泰院クラスのロケ地にもなった飲食店を訪れる。入り口にはポスターも貼られている。ドラマに出てきたセットメニューを頼む。肉ともやしの炒め物が旨い。僕が作ったのと全然違う。
店内に入ると、プロジェクターで梨泰院クラスが流れている。あやかりまくってる。でも、美味い汁を吸えると判断した瞬間にしゃぶりつくその姿勢、嫌いじゃない。
そこからはしごして、焼肉の店へと訪れる。韓国へ行ったら、焼肉に行かないなんて選択肢はないのだ。
豚肉を食べる。美味しい。韓国と日本の焼き肉は何が違うのだろう。どちらも美味しい。焼肉はすでに完成してしまっている食べ物なのかもしれない。
梨泰院からホテルまで調べると3㎞弱。歩こうという話になる。ただ歩き出して分かったのだが、山を越えないといけない。南山タワーというタワーがそびえる山を跨がないといけない。
愛知にある南山大学と関係あるのだろうか。きっと、ない。
山を登る間に、解放村というオシャレなエリアを通り過ぎた。西洋人多め。入りたかったけどすでにおなかはいっぱいで、山越えをする。
そこからひたすら登って、ひたすら下った。友人となんとなく昔場をした。友人の地元の友達で、格闘技を始め、ボプサップと戦って勝った人の話を聞いた。
この旅行でなんとなく、この山越えが一番楽しかったかもしれない。韓国に行く人は多い。しかし聞いていると、だいたい似通った行動をしている。
夜に焼肉を食べた後に、山越えをするなんて、ちょっとレアな感じがして面白い。薄暗い山道を抜けて、明洞にたどり着いたときは都会すぎてびっくりした。
過去に奈良県の十津川村から、梅田まで移動したときのビックリしたことなんかを、ふと思い出す。なんなら友人にも、そう話した。
国立博物館は、まさかの無料
次の日は、国立博物館に行き、ホンデに行き、東大門を訪れた。この日も歩きまくった。地下鉄の移動は楽しくない。できるだけ歩きたい。
国立博物館はとにかくデカかった。しかも驚くべきことに、入場料は無料だった。これでコンビニのレジ袋が有料なのは意味が分からない。
この2体の阿弥陀如来像が目玉らしい。漆器とか、器系が多め。アジア圏は仏教色が強いのかもしれない。
ギリシャ系のものあって、これが一番テンション上がる。
展示物も多いのだけれど、面積も大きい。とにかく歩きまくれるところだった。
太古の将棋板を見つけたのだが、友人とほぼ同時に、「ハンターハンターの軍儀やん」とコメントした。10年来の友人だ。思考回路が似てきているのかもしれない。
そこからホンデに移動する。ほんで、ホンデに言ってん、みたいなことすら言ってしまうくらい陽気である。
結局何も買っていない、歩いただけ
結論で行くと、結局韓国では何も買っていない。コスメ、買ってない。服、靴、アクセサリー、買ってない。
韓国っぽいもの買ってない。会社へのお土産は買ったし、道々のコンビニで水は買った。でもマジでそれくらい。
博物館でも別に何も買わない。以前に韓国に来たときは、なんか諸々買っていた気もする。あまり覚えていないけれど。
良く言えば、選球眼が研ぎ澄まされた。悪く言えば、冒険しなくなった。あまり覚えていないようなものなのであれば、そもそも買い物をしないというのはきっと正解。
ただ旅先で後々使わないようなものに、惜しみなくお金を突っ込んでいる人を見ると羨ましくはある。なんだろうこの感情。
自分ではできないことをやってのける様が、見ていて気持ちが良いのかもしれない。
この旅行ではとにかく歩いたと書いたし、人に聞かれてもそう答えた。自分も無意識にしてしまっている行為なのだけど、旅行に行った人に、「旅行先でなにしたの?」とか「旅行はどうでしたか?」とか聞きがち。
これは正直なところ、かなり答えづらいと思う。漠然としすぎてる。「食べて一番美味しかったものは?」とか「どこのスポットで最も写真を撮りましたか?」とかの方がまだマシ。
面倒くさいので、「とにかく歩きまくったんですよ」と答えていた。「歩くのに邪魔になるから、気が付けば何も買ってなかったです」とも添える。
だけどもし一日中送迎タクシーが側についていたとしても、僕は何も買っていなかったと思う。
非日常、ショッピングをどこまでも楽しめるスポット。そこで冷静に、「これ買っても、あんまり着ることはないな」なんて、ジャッジしている。もう習性として身についてしまったんだと思う。
ホンデは楽しいところだった。東京でいう下北沢みたいな感じかもしれない。劇場とかライブハウスはないけど、そうなったら、もうそこは下北沢なのか?とは思うけど。
何かを買うわけではなく、ひたすらブラブラする。30㎝くらいの、長いソフトクリームを意味なく食べたりもした。
映画評論などをしている、「大島育宙」という芸人がいるんだけど、そのYouTubeチャンネルのコンテンツで、それぞれゲストを呼んで、人生で影響を受けたコンテンツを100個上げる「100コンテンツ」という企画がある。
それを友人としだすも、小学校から中学校にかけてくらいで、どちらかが上げたコンテンツの話で盛り上がり、脱線して、気が付いたら関係のないことをずっと話していた。
延々と歩き続けるけれど、なぜかこの時間が楽しくて、旅行ってこういう楽しみ方でも良いのかもなどと考える。
韓国の大学に入ってみる
そこから弘益大学という坂の上にある大学に入った。ここは妙に覚えていて、実は6年前に初めて韓国に来た際に、この門のところまで来て、入ってみるかと思ったものの、坂の上にあり、疲れていたこともあって、もう良いやと結局足を踏み入れずに終わったのだ。
6年越しである。入ってみた。その時に在籍していた学生は、すでに全員卒業してるだろう。留年した院卒がギリいるくらい。
しかし日本にもありそうな名前の大学である。世界ランキングは1200位くらいだそうだ。分かんない。日本に置き換えると、近大くらいらしい。一気に身近に感じる。
大きなグラウンドがあり、いかにも大学といった見た目の校舎だ。中には入れたので、トイレを拝借した。大ね、小じゃないよ。
大をしていて、6年前に校門の前に立った際には、こうなることなんて想像もしてなかったなとふと考える。肛門だけに。
大学内には、就活イベントと思しきセミナーのチラシが掲載されていて、LG、カカオモビリティー、ヒュンダイ、サムスンなどの企業が並ぶ。
就活大変なんだろうな、頑張ってほしい。韓国の近大生たち。そしてそこから移動し、東大門へ。歴史的な建造物も多く、歩いているだけでも楽しい。
こういう羅生門みたいなのがあるんだけど、正式名称は知らない。ご利益はありそう。
激しい大便の後のタッカンマリ
夕食は人に教えてもらった、タッカンマリの店に行く。鶏肉の水炊きに近い。ただこのスープが、とにかく胃に優しい。
実はここに至る前に、夜の気温変化のせいか、東大門の歴史的建造物の近くで、強烈かつ残虐な便意に襲われた。
慌てて行動を開始するも、信号で待つ、入ったコンビニでトイレを借りれない、艱難辛苦を乗り越えて、駅のトイレにたどり着く。多分ここが今回の旅行のハイライト。
一番のカタルシス。熱闘甲子園なら、このシーンを擦り倒すはず。この旅行でかけてきた
食事代は、すべてこのシーンを生み出すための投資だったのかもしれない。
遊戯王の激流葬のごとき、ほとばしる魂を、便器にぶちまけた後の、タッカンマリ。染みる。ほぼ医療食である。
人と鍋をつつくというのも情緒があって良い。そうしてトッポギと、締めのうどんを投入し、ホテルまで帰った。
次の日は友人は朝一でホテルを出て空港へ向かう。僕は夕方の便だったので、ホテルで、なんか知らんけど「アリエッティ」を流しながら、準備をしてホテルを出る。
エレベーターで、その中にあるカゴに、ルームキーを入れてチェックアウト。そこからソウル駅まで歩く。
日差しはあるものの、涼しく、気持ちよく歩く。結局歩いてばっかりだ。月曜日の朝だったので、車は多い。
なんとなく無性に泣きそうになる。なんでだろう。社会人になってから、海外と言えばもっぱらアジアだった。
これまでは行った国が被ったことはなかったけれど、アジアの国で初めて2回目の訪問となった。同じ国に2回行く。これが何とも言えず新鮮。
あの時と違ったところが目に付く。そして韓国のソウルという街での自分の振る舞いや、心情に差を感じる。
昔は友人と二段ベッドの安いホテルに泊まった。でもその他の金銭感覚は変わっていない。使ったお金の総額も、大きな差はないはずだ。
しかし前とは違う。楽しいし、前よりもアクティブだったかもしれない。ただ行ったことのない場所に行くという刺激は乏しかった。
僕は決まった居心地の良い旅行先に何度も行くよりも、知らないところに行くというのを
何セットもする方が向いてるのかもしれない。ソウル駅でスターバックスのコーヒーを飲んで、ダンキンドーナツを買った。アメリカ過ぎる。
仁川空港までのスムーズな特急券は売り切れ、各駅でゆっくり向かう。空港に着き、チェックインを済ませ、中に入る。
欲しかったロエベのバッグが、免税店で39万円のものが30万円になっている。一瞬悩むも買わない。このお金で、行ったことのない国に行ける。
空港に着いて、まっすぐに帰る。地下鉄から出ると、すでに日は暮れていた。
家に着いて、近所のスーパーで食材を買って、長年使って擦り切れたエコバッグに詰めている時、僕はどうしようもなくいつもの日常を感じた。
