ボキャ貧って言葉ありますよね。「ボキャブラリーが貧困」の略です。ボキャ貧の人って多くないでしょうか。
僕も偉そうには言えないのが歯がゆいところ。ついつい手垢の着いた無難な表現に逃げてしまうんです、あなたはどうでしょうか?
例えば、僕は何かを見た時に一番に出てくる感想が「スゴい」・「ヤバい」の2択であることが多い。
他にも多くの該当する言葉があるはずなのに、その言葉を自分の中から引き出すこと放棄してしまっているんです。
この事実がもうヤバい!笑
というわけで、今後「スゴい」と「ヤバい」という言葉は使わない様に生きていきます、いけるかな・・・笑

・いつも同じ言葉を使ってしまう・・・
という人にむけて書きました。
最初に結論から!
この記事のまとめ
- 日常会話は2,000語で成り立つ、意識しないとボキャブラリーは増えない
- 普段無意識に使っている言葉を、あえて制限してみるのが効果的
- 僕は「スゴい」「ヤバい」を使わない様にします
僕らは日本語のほんの一部しか使っていない
国語辞典って分厚いですよね?つまり、それだけ多くの日本語が存在しているということ。
ですが、どうでしょうか、僕らはその上澄みの部分しか使えていないのではないでしょうか。
普段使っている日本語は、きっと氷山の一角に過ぎないのです。しかし、それでも会話は成り立つ。
なので、僕らはそのいびつさを意識することなく日々生活をしているのです。
以前、似た様なテーマを記事にしました。これはあいづちの話、何を言っても「間違いない」・「それな」しか言わない人達への危険通告の様な内容です。
もちろん、僕も例外ではありません。世の中には、何にでも使える汎用性の高い便利な表現が数多く存在します。
つまり、そんな守備範囲の広いワードを選択すれば、会話自体は成り立ちます。
しかし、「カバーできる範囲が広い」ということは「浅い」もつながるわけで。
その場面では、より的確に、そしてピンポイントに使える「狭い」表現もあるハズなのです。
「英語で、日常会話で必要な単語数は2,000語」と言われています。というか、どんな言語でもそうらしい。
ボキャブラリーが少なくても、日常会話はできるという状態。
母国語なのに、この楽な状態に。あぐらをかいているとどんどんボキャ貧になっていきます。
よく使ってしまう言葉を禁止してみよう
言葉のプロから、言葉を学べ!
自分のボキャブラリーを増やしたければ、意識的に自分を訓練しないといけません。
最近、僕が買った本で非常に感銘を受けたのが、電通のコピーライターである阿部広太郎さんの「心をつかむ超言葉術」。
コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術
- 作者:阿部 広太郎
- 発売日: 2020/03/05
- メディア: Kindle版
僕自身キャッチコピーとか大好きで、街中で面白いコピーとかあるとついつい見てしまいます。言葉の力ってすごいなと感じる、ただの文字の羅列なのに。
世の中に、数多くある言葉を精緻に配置することで、人間の心をここまで大きく動かす事ができるなんて奇跡のようです。
テクニック面でプロの技を教えてくれるとともに、そもそもコピーとは何か・言葉の正体・伝えるということに関してまで教えてくれる、ここが面白い!

そして、この本の中で「素敵禁止」というものがあります。
あなたには、よく使ってしまう言葉はないだろうか?
特定の状況になった時に、反射的にその言葉を選んでしまうという様な言葉だ。「ヤバい」「スゴい」「エモい」など、使えば何でもいい塩梅になる「味の素」の様な便利な言葉。
僕は「素敵」という言葉がそうだ。どうしても使ってしまう。だから「素敵禁止」というマイルールを設けている。
その奥にある気持ちはなんだろう?いちいちそんな風に考える癖をつけている。


余談:表現力のスゴさを感じた小説を紹介!
ちょっとここで余談。先ほど、言葉を並べて文字にするだけなのに、人の心を動かせるという様な話をしました。
つい最近、このことを激しく感じた小説があったんです。
それが、平山夢明の「独白するユニバーサル横メルカトル」 。
この本は正直万人ウケは全くしません。多分嫌いな人は、グロテスクな描写に耐えられず不快感を感じて終るでしょう。
しかし、退屈な毎日に刺激を求めている人間からすれば「最上級の娯楽」に他なりません。一時的に食欲は減退しますが、めくるめく不穏な世界。
本当にこの作者は同じ人間で、同じ言語を使っているのか疑わしくなるほどの表現力。
気になる方はどうぞ、グロいのが嫌だという方は絶対読んじゃダメ。笑
- 作者:平山 夢明
- 発売日: 2009/01/08
- メディア: 文庫
あらすじ
タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。彼が語る、主人とその息子のおぞましい所行を端正な文体で綴り、日本推理作家協会賞を受賞した表題作。
学校でいじめられ、家庭では義父の暴力に晒される少女が、絶望の果てに連続殺人鬼に救いを求める「無垢の祈り」。
限りなく残酷でいて、静謐な美しさを湛える、ホラー小説史に燦然と輝く奇跡の作品集。
「スゴい」・「ヤバい」を制約してみる!
マンガ「ハンターハンター」でありましたね、制約。
自らの念能力に対して、制約とを課すことによってその能力と精度を著しく向上させるやつです。
というわけで、自分のボキャブラリーに制約を課すことで、きっと僕の語彙力も向上する・・・はず!笑
「スゴい」・「ヤバい」を使わない様に、しばらく生活をしてみます。
ちなみに、 「心をつかむ超言葉術」の作者の阿部さんは禁止というわけではなく、大事なのは自分の言葉選びのクセを意識することと仰っています。
制限するのは、自分のチャレンジ精神から来たものです。笑
しかしながら、自分の頻繁に使える言葉を制限すると結構不安になりますね。
でも、考えてみれば、スゴさ・ヤバさを表現する言葉は他にも数多くあるはず。
- 圧倒的である
- 言葉にならない
- 信じられない
- 体に電流が走った
- 孫の代にまで語り継ぎたい
- 今まで自分が見てきたものが、全て偽物に思える
- 脳内分泌物がほとばしっている
- 初めて「新世紀エヴァンゲリオン」の最終回を見たときの様な感覚
- 来世まで覚えていそう
などなど。その場その場で、適切な表現を出す様に心がけていきます。そう思うと、これまで安易な表現に頼っていたなぁ、自分。
あなたも、自分が無意識に口に出してしまっている言葉に意識を向けてみて下さい。
その言葉以外を意識的に使う様にすれば、きっと語彙力は向上するはず。
まとめ
では、最後にこの記事をまとめます。
この記事のまとめ
- 日常会話は2,000語で成り立つ、意識しないとボキャブラリーは増えない
- 普段無意識に使っている言葉を、あえて制限してみるのが効果的
- 僕は「スゴい」「ヤバい」を使わない様にします
さて、確実に生きづらくなりましたが、望むところ。きっと自分の内面には色々な言葉が眠っていると思うんです。
それを、丁寧に掘り起こしてあげないと。
ではでは!