自分のツボを刺激してやまない映画ってありませんか?もはやフェチと言っても良いかもしれません。僕に取ってはそんなフェティシュな映画の一つが、今回紹介する「her/世界でひとつの彼女」。
観ているだけで、終始気持ち良いものってありますよね。 飼っているペットだったり、お気に入りの服だったり。 おしゃれなカフェと言う人もいるかもしれません。僕にとってはそれがこの「her/世界で一つの彼女」。
万人受けはしないと思いますし、刺さる人には刺さる映画だろうなと。 分かる人だけで楽しみたい!笑
・オシャレな映画が観たい!
・AIと人間の恋愛映画を観たい!
という人にむけて書きました。劇場で観て、好き過ぎてDVD買いました。お題「#おうち時間」家にいる間にゆっくり観て楽しみたい映画です。
あらすじ
(映画.comより)
まずは、あらすじから。
「マルコヴィッチの穴」「アダプテーション」の奇才スパイク・ジョーンズ監督が、「かいじゅうたちのいるところ」以来4年ぶりに手がけた長編作品。近未来のロサンゼルスを舞台に、携帯電話の音声アシスタントに恋心を抱いた男を描いたラブストーリー。他人の代わりに思いを伝える手紙を書く代筆ライターのセオドアは、長年連れ添った妻と別れ、傷心の日々を送っていた。そんな時、コンピューターや携帯電話から発せられる人工知能OS「サマンサ」の個性的で魅力的な声にひかれ、次第に“彼女”と過ごす時間に幸せを感じるようになる。第86回アカデミー賞で脚本賞を受賞。(映画.comより引用)
監督はスパイク・ジョーンズ監督。様々な映画を撮っていて、ミュージックビデオの撮影監督もされていました。つまり、オシャレに撮ることに関しては一家言持った方なのです。
ちなみに、僕がこのスパイク・ジョーンズ監督の作品で始めてみたのが、「マルコヴィッチの穴」。これがスゴい映画で、そこに入ると実在の俳優ジョン・マルコヴィッチの脳内に入れる穴を、とある人形使いが発見。その穴を使って商売をするというすんごい展開。笑
「her/世界でひとつの彼女」はココが気持ち良い!
スカーレットヨハンソンと林原めぐみの声
まずは、最初のフェチポイントはヒロインにあたるOSのサマンサの声。字幕では、スカーレット・ヨハンソン。アベンジャーズのブラック・ウィドウなどで有名ですね。人工知能なのにハスキーボイスというこのギャップ!
コールセンターなどの応対してくれる機械の女性の声や、それこそiPhoneのSiriの声は無機質な感じがしますよね。かすれた声ってすっごい人間的じゃないですか!
そして、日本語吹替え版では、サマンサの声は林原めぐみ。有名なところで言えば、「名探偵コナン」の灰原哀、そして何より「新世紀エヴァンゲリオン」の綾波レイ!エヴァにハマった人なら観ないわけにはいかないでしょう!笑
とにかくオシャレである
そして、この「her/世界で一つの彼女」はとにかくオシャレな映画なのです。劇場で鑑賞し、そのアートワークに打ちのめされ、結局DVD買ってしまいました。笑 忘れた頃にたまに見返すというね。
まずは、予告を観てくれ!
映画『her/世界でひとつの彼女』予告編
舞台は近未来のロサンゼルス。そして、未来感を現すのがまた面白いんです。例えば、誰もデニムを履いていないし、ネクタイを付けていない、ハイウエストパンツが流行っているっていう。地下鉄が整備されているから、車も全く出てこない。
あとは、内装やインテリアもとにかくオシャレ。主人公の家を見て「こんな家に済住みたい」となるし、街並を見て「こんな街に住みたい」となること必至。あと、主人公のセオドアが夜な夜なしているテレビゲームも意味分かんないけど、すっごいやってみたい。笑
ちなみに、過去に発売された雑誌POPEYEには、「her/世界で一つの彼女」のオシャレ面をピックアップした記事がありました。
うーん、いいですねぇ。。。何と言うか、理屈じゃないんですね、永遠に観ていられるオシャレ感なんです。
恋愛映画として身につまされる
映画のジャンルとしては、「恋愛映画」に分類されます。ここは未来なのに、ちゃんと普遍的。自分のものさしで相手を測ってしまったり、自分の求める枠組みに相手を入れたがったり。でも、あるよなぁ、ある程度生きてきたらさ。
OSという非人間的なもの故に、客観的に見れてしまうというのも上手いところです。ちなみに、恋愛シーンで素晴らしい箇所、分かる分かるっとなってしまう箇所非常に多いのですが、個人的に最もトラウマシーンだけご紹介。
主人公セオドアはバツイチ、その元奥さんと再会する場面。
このオシャレな所で食事するねん
めっちゃええやん!
お互いの近況話したりしてね
めっちゃええやん!
で、奥さんに彼女はいるのって聞かれんねん
それでそれで?
今人工知能と付き合ってるって言って、のろけ話し出すねん
そんなん修羅場やん・・・
これは是非見ていただきたい。笑えるようで笑えない、ひと事ではない。。。笑 生きてたらこういう経験あるよね。。。
音楽のセンスが非常に良い
映像も良ければ、音楽も抜群。それがこの「her/世界で一つの彼女」の大きな強み。音楽は、アーケイド・ファイアが担当。2010年代を代表するロックバンドです、2010年代はアーケイド・ファイアの時代と言っても過言ではない。詳しくは、過去記事を見てね!
そして、本作の音楽の白眉は、アメリカのロックバンドであるヤー・ヤー・ヤーズのボーカルであるカレン・Oの曲。ヤー・ヤー・ヤーズもめっちゃかっこいいので、洋楽ロック好きは聴いてみてほしい。このアルバムが一番オススメ。
映画の重要なシーンでかかるこの曲「The Moon Song」。この映画見た後、夜一人で聴いたら超感傷的な気分になります。スゴい心に染みる。
www.youtube.com
この曲で、カレン・Oに興味を持ったら、 彼女のソロアルバムも要チェックです。
まとめ
さて、まとめます。「her/世界で一つの彼女」が素晴らしいポイントはこんな感じ。
- ヒロインサマンサの声が良い
スカーレット・ヨハンソンと林原めぐみ。鑑賞時はお好みで!笑 - 作中に出てくる街並、内装、生活様式、色合い、全てがオシャレ
- 恋愛映画として、そもそも面白い
痛い恋愛あるあるがいっぱいある - 音楽が全編に渡って良い
ちなみに、主演のホアキン・フェニックスは、亡くなったリバー・フェニックスの弟。2019年に大ヒットした映画「JOKER」では、主演のジョーカーを演じていました。マッチョさが全くないところが逆に魅力的な俳優ですね。
オシャレな気分・感傷的な気分に浸れる僕の琴線を刺激してやまない映画です。オススメです。
ではでは!