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園子温監督は「悪い」映画を撮った時が真骨頂!

会社員コルレオーネBLOG

関西出身、独身アラサー|ゆとり世代サラリーマンが、現代社会を生き抜くサバイバル術を発信|ABEMA primeに出演、あのひろゆきとも討論|一浪一留、GPAは平均の半分以下|就活で覚醒し内定5社。就職偏差値SSランクの企業へ、年収100万円UPで転職。|30歳で資産2,100万円達成|

「邦画って面白くないよね。」なーんて思っている人にこそ知って頂きたい監督がいます。

それが園子温!!
大衆向け作品が多く作られている日本で、独自の美学を貫く稀有な監督です。
バイオレンスで、時に目を覆いたくなる描写もしばしば。
でも、目が離せない。

そして、そんな園子温監督が本領を発揮するのは、ノンフィクション犯罪映画なのです。
「冷たい熱帯魚」「恋の罪」この2本を観れば退屈など吹き飛びます!
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(ちなみに、「恋の罪」インタビュー時の写真を引用しています。)

実事件を基にする映画は総じて面白い

邦画派と洋画派、映画では大きく分けてこの2つの派閥がありますよね。
洋画派の主な意見としては、邦画よりも完成度が高い、見応えがあるなどでしょうか。
かく言う僕も洋画派、好んでみるのは洋画が多いです。

しかし、日本人が観て邦画が洋画を超える瞬間があります。
それは、「ノンフィクション犯罪映画」と言うジャンル。

実際に起こった凄惨な事件を軸に作られた作品は総じて、凄まじいまでのエンターテイメント性を誇っています。
映画を観る時は非日常を求めている人も多いかと思いますが、まさにその極み。
見慣れた日本の生活の中で行われている見慣れない犯罪行為というギャップにくぎ付けになってしまうのです。

海外でも同じ「ノンフィクション犯罪映画」ジャンルはあります。
これも間違いなく面白いのですが、胸に刺さり具合で言えばやはり国産の方が軍配があがります。
見慣れない生活での見慣れない犯罪は怖いですが、リアリティは若干薄め。
そこにギャップはあまりないです。
なので、国産の方が優秀という論理!

園子温は特にこのジャンルでは、かなり過激な名作を手がけています。

園子温的犯罪映画

冷たい熱帯魚

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これは、埼玉愛犬家殺人事件がモチーフ。

脚本は高橋 ヨシキ、尖った映画を愛する評論家・イラストレーターの方です。
赤く染めた長髪がトレードマークのナイスガイです。

この事件もかなり恐ろしい。
ていうか亡くなった犠牲者30人以上って規模ちょっと異常・・・
戦争時代じゃないんですよ、現代社会ですよ。
かなり猟奇的な気がしますね。

さて、この映画の見所は何と言っても役者でんでん

気さくなおじさん感出していますが、「冷たい熱帯魚」を見た後では、怖くて仕方ありません。
この映画個人的には、園子温最高傑作だと思っています。

人生でもあると思いますが、「気づいたらこんなところまで来てしまっていた・・・」という感覚ありますよね。
経験ないですが、ギャンブルでも最初は少額かけていたのにちょっとツイていて大金賭けだしたが運の尽き。
段々負けだし、挙句の果てに巨額の借金みたいな。
「あれ、気が付いたら引き返さないところまで来ていた・・・」という。

観ていたらこの感覚がすごい味わえます。
促されるまま犯罪の片棒担がされて、共犯関係になって引くに引けなくなって・・・

普通にいそうなおじさんがとんでもなく怖いのが、一番恐怖ですよね。
やっぱり実際にいる悪は平凡な人の皮をかぶっているんですよ、きっと。
近くにいるかも、考えたくないな・・・笑

恋の罪

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東電OL殺人事件をモチーフにした作品。
冷たい熱帯魚の次に撮られました。

被害者の数こそ少ないものの、狂気の度合いで言うとおそらくこちらが上かも。

実際の被害者であるOLを2人に分けたのも絶妙。
女性大学教員と小説家の妻、全く脈絡のない女性に見事に落とし込んでいます。
実際の事件の要素もふんだんに盛り込み、かつ園子温要素も入れ込むあたりはさすがの一言です。

この作品の見所は、小説家の妻が徐々に泥沼にはまっていくところ
毎日生き甲斐なく過ごしている人の前に思わず訪れる転機。
「気付いたら、戻れないところまで来てしまっていた」という感覚はこちらも共通です。
これすごいキングギドラの名曲「スタア誕生」を思い出しました。
東京って怖いな。。。

また、この小説家の旦那もいい感じに気持ち悪い。
間違いなく才能はあるんだろうが、その才能に見合った独特過ぎるこだわったライフスタイルを持ってるんですね。
僕は一緒に住めないなぁと。笑

個人的にこの映画で見た誰もが印象に残るであろう名シーン、全く愛のない親子喧嘩!
母と娘は表面上は穏やかに、しかし腹の底ではお互いを確実に憎み合って嫌味を言いまくるシーン。
ここスゴいです、正直ここだけでもこの映画観る価値あります。

推察するに、母親は大学教授の男性と駆け落ちして、娘が生まれる。
しかし、母親は由緒正しい家系だったために男性は居場所がなくなり、女性も「何故結婚したのだろうか」と悩みだす。
その男性を慕っていた娘、この娘だけが心の支え、そしておそらくそういう関係に・・・
なので、母親と娘はお互いを憎み合っているのかなと。

人間の欲望を描ききっていますし、観終ると人間って不安定な生き物だって再確認させられます!
ドストエフスキー的なパンチ力!

まとめ

昔新聞のインタビューで見たのですが、園子温監督は昔ナンパした女性とホテルに行ったそうです。
しかし、その女性は人生に悩みを抱えており、包丁を突き付けられ「一緒に死のう」と言われたらしい!
結果的に、説得して大事には至らなかったようですが、その時に自分の内に強烈な創作意欲を感じたとのこと。
そこから映画監督になることを決意した、、、やべぇ超クールやん・・

明らかに日本映画界において異端の才能を持つ園子温。
彼は人間の残酷な面・見たくない面を描いた時に圧倒的な魅力を放ちます。

すごい監督だよ、ホント・・・

 

 ではでは!

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