日本語HIP HOPのMCバトル、実際誰が強いんですか?そして、何故強いんですか?有名なバトルMCを紹介するサイトは多くあれど、数字で表現しているのはあまり見ないので、今回やってみます。
とりあえず、フリースタイルダンジョンのモンスターを中心に今回はいきます!
評価項目は韻、フロウ、バイブス、ワードチョイス、そしてそれぞれの特徴に応じた項目で評価し、S〜Eでランク付けします。
ポケモン図鑑的に見て楽しんでください。
まずは、R指定かませーーー!
まずは、各項目は点数1〜10、高い程良いです。完全に私の偏見なので、悪しからず。また、あわせてこちらの記事も読んでくださいな!
www.bit-corleone.com
R指定
- 韻 10
- フロウ 7
- バイブス 7
- ワードチョイス 10
- 安定感 10
- 総評 S
まさに鉄壁!意味が通る固い韻に的確な表現力など全てが高次元。最近はバトルから引退したようですが、間違いなく今までいたMCの中で最強。R指定がいたからこそ、今のバトルシーンがあると言える、最重要人物。
CHICO CARLITO
- 韻 7
- フロウ 9
- バイブス 6
- ワードチョイス 7
- ビートマッチング 8
- 総評 A-
琉球を代表するMC。声質が非常に良く、聞いたら耳から離れない。
独特なフロウを持ち、ビートに粘っこいハメ方ができればかなりの確率で勝ってしまう。韻も固く、完成度が高いフリースタイルをする。
DOTAMA
- 韻 7
- フロウ 6
- バイブス 8
- ワードチョイス 10
- ディスの極み 10
- 総評 A
R指定のライバルとも評されることの多いMC。甲高い声で相手をディスるスタイルは唯一無二。凝り固まったMCの偏見、プロトタイプを打ち崩した見た目やスタンスなどかなりクレバーな人物。普通に言われたら嫌だろうなって思うことをバンバンライミングする。
漢 a.k.a. GAMI
- 韻 8
- フロウ 5
- バイブス 6
- ワードチョイス 7
- ムラ 10
- 総評 C(ノっている時はS−)
MSCのリーダー、日本語HIP HOPシーンを語る上では、欠かせない人物。ラッパーには珍しく、頭韻を得意とするMCでもある。彼の面白いというか人間臭いところは非常にムラがあること。弱い時はとことん勝てないが、自身の伝記でもある名著「ヒップホップドリーム」には「フリースタイルでゾーンに入れば負けない」と記述があった様に、ノっている時はまぁ負けない。それが如実に出たのが、戦極18章。呂布カルマ、mol53、mu-tonを下し優勝を手にした程。
お酒飲みながら見ると、最高です!
サイプレス上野
- 韻 6
- フロウ 6
- バイブス 6
- ワードチョイス 9
- HIP HOP偏差値 10
- 総評 B
横浜が誇るベテランMC。ネタ仕込み感は全くなく、単純に話としても面白うという本当の意味での即興を繰り広げる。自虐ネタも惜しまず披露し、経験に裏打ちされた戦い方の多彩さを見せてくれる。また、特筆すべきはHIP HOPにモンスターで最も精通しているB BOYとしての性能の高さ。サンプリングもかなり多く、マニアックすぎて周りがおいきれない場面もあり、能力の尖り過ぎにより少し損もしている。
T-Pablow
- 韻 8
- フロウ 6
- バイブス 8
- ワードチョイス 7
- かっこよさ 9
- 総評 A
若手バトルMCの筆頭株。彼は、とにかく「かっこいい」。見た目ももちろんだが、ワードチョイスがいちいちキザ。(褒めてます)韻は基本的に固く、韻にこだわる若手MCが多いのは、おそらく彼と言xTHEANSWERによる功績とも言える。独自のフロウを持っており、昔は上手く使いこなせてない印象だったが、後期ではかなりビートにハマる様になっていた。恵まれない家庭で、全身タトゥーだらけで、中卒の彼が己の技能のみで戦い抜き、バトルシーンを牽引する存在となった・・・かっこいいやん!!!
- 韻 8
- フロウ 7
- バイブス 6
- ワードチョイス 10
- 言葉のウエイト 10
- 総評 S
R指定が引退した今のバトルシーンで君臨する最強MC。昔と異なり、韻もあちらこちらに忍ばせており、ビートアプローチも群を抜いて上手い。そして、何よりワードチョイスが秀逸の一言。
口喧嘩としてみても、まぁ呂布カルマは負けない。相手を的確に論破するので、中途半端に韻を踏むだけのラッパーでは絶対彼には勝てない。
個人的には呂布カルマ信者なので、以下の記事も書いた程。
www.bit-corleone.com
FORK
- 韻 10
- フロウ 6
- バイブス 6
- ワードチョイス 10
- 体力 4
- 総評 S―
ヒップホップ界の宮本武蔵。ICE BAHNのメンバーとして、日本語ラップを牽引してきた実力者。凄まじいまでの意味が通っており、固すぎる韻を踏めるライム至上主義を貫き通すMC。おそらくフリースタイルの韻と言う部分だけ見れば、彼が日本一。
そして、彼の声質と安定したペースも相まって、HIP HOP界随一の男前度を見せている。唯一の弱点は、「スタミナ」である。Round1はかなりの確率でFORKが勝つのだが、もつれ込むと負けてしまう場面も見られる。
だが、これはあくまで3Round制に限った話なので、普通の大会であれば、最初のバトルで勝てば問題ないので、そこまでの欠点ではない。
最初の一撃に全てを込める、居合い抜き侍MCなのである。
崇勲
- 韻 7
- フロウ 5
- バイブス 5
- ワードチョイス 10
- オリジナリティ 10
- 総評 A
類似を探すも、どのカテゴリにも入れるこのできないオリジナリティを誇るMC。人を喰ったようなワードチョイスや、ふざけた言葉、独特のユーモアを醸し出しており、どちらかと言うと玄人向け。
個人的にはかなりの実力者だと思っている。サイプレス上野に劣らぬHIP HOPの知識を持ち合わせている。相手をディスって勝つと言うよりも、相手よりも上手いこと・面白いこと言って勝つというスタンスでヘッズを魅了している。
裂固
- 韻 8
- フロウ 6
- バイブス 7
- ワードチョイス 7
- ポテンシャル 8
- 総評 B
現在モンスターの若手枠。バトルで緊張する場面や、言葉に詰まってしまう場面もあるが、随一のポテンシャルを誇るMC。全ての枠に伸びしろがあり、またその伸びしろが遺憾なく伸びていくであろう予感がする。(この記事の後、開花、完全に一皮剥けた手練のMCに進化。)
バトルでスイッチが上手く入った時は、的確な意味の通った韻をビートにあわせて叩き出す。後々のバトルシーンの最前線を牽引する存在になること間違い無し。
ACE
- 韻 7
- フロウ 5
- バイブス 9
- ワードチョイス 2
- まくしたて 8
- 総評 C
韻は固く、スタミナもある基本的には高性能のエンジンを積んでいるMC。しかし、バトルで韻を踏む為に脈略のないバースを吐く場面も見られる。たたみかける様な韻をコンスタントに踏むことができるので、複数人チームのバトルでは無類の働きを見せる。
とは言え、韻を踏むだけの若手MCにはそもそも積んでいるエンジンの性能の差から、滅多に負けることはない。
輪入道
- 韻 8
- フロウ 6
- バイブス 10
- ワードチョイス 9
- マッドマックス 10
- 総評 A
バトルシーンで最高級のバイブスを持つMC。基本性能も高く、レベルの高いバランス型とも言える。
最近のバトルでは経験による落ち着きも出てきたが、額に血管が浮き出てFury Roadを走り始めたら誰も彼には勝てない。彼はヘッズの血を滾らせることのできる数少ない存在なのだ。
般若
- 韻 7
- フロウ 5
- バイブス 10
- ワードチョイス 9
- 刹那度 9
- 総評 A-
ダンジョンが誇るラスボス。内容は毎回割りと似たようなことを言っているが勝率は高い。般若は毎バトルで、「ここで良いバトルができれば死んでも本望」という気概が見えるからだ。
本当に本気になることが減ってきている現代で、彼のバトルはあまりにも爽快なのだ。
格別に何かの能力がずば抜けているという訳ではないが、バトルになれば勝ってしまう、そんな少しずるい存在。
フリースタイル観戦はスポーツ観戦と同じ。生き様、信念などすべてがさらけ出されます。みんなバトル見ようぜ!!
第2弾はこれだ!!