会社員コルレオーネBLOG

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「普通」ってそんなに素晴らしいのか?〜コンビニ人間を読んで〜

こんにちは、ビットコルレオーネです。

今回は、「コンビニ人間」をご紹介します。

この本で好きなポイントは「普通」であることの難しさ、そして実はこれを読んでいる自分たちも知らず知らず「普通」であろうと肩肘はって生きている事実に改めて気付かされるということ。

この本を読めば、人生をもっと自由に生きられるはず・・・

 

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2016年に芥川賞を受賞した作品で、当時ハードカバーにで発売されていた際に、図書館で借りて読み、とても考えさせられた記憶があります。

つい最近、文庫本で出版され、思わず購入してしまいました。
ではなぜ、この小説がそこまで僕の心を惹き付けたのか。

ちょっとネタバレ込みのあらすじは以下。 

ヒロイン古倉恵子は三十半ばだが、正規の就職をせずに大学時代に始めたコンビニのアルバイトを続けており、恋愛経験も皆無であった。
子供の頃から普通ではないと思われていた古倉は、周囲の人たちの真似をしたり妹の助言に従ったりすることによって常人を何とか演じ続けてきたが、加齢によりそのような生き方も限界に達しつつあった。
そんなとき、就労動機を婚活だと言った後に解雇された元バイト仲間の白羽という男と再会し、彼と奇妙な同居生活を始める。
それを「同棲」と解釈して色めきたった周囲の人たちの反応に若干は戸惑いつつも冷静に彼らを観察して、白羽との関係を便利なものと判断する。 のちに白羽の要求によりコンビニを辞め、就活を始めるが、たまたま立ち寄ったコンビニで、コンビニ店員としての自分を強く再認識し、白羽との関係を解消して、コンビニへの復職を心に誓う。
Wikipedia参照)

 

主人公の女性古倉さんがとにかく強烈で、読んでいてぐいぐい引き込まれます。

彼女はいわゆる「普通」ではないかなり変わった女性。
人の仕草の分析には長けているが、人の感情の機微はまったく分からないし、いわゆる「暗黙の了解」というものも察知できない。

しかし、彼女はコンビニで店員となることで、初めて「人間」になることができました。
生物学的意味でなく、ちゃんと社会の一員である「人間」に。

なぜならコンビニにはマニュアルがあるから。
どうすればまともになれるか分からなかったのですが、マニュアルに沿って行動すれば店員として、ひいては「人間」としてまともに扱ってもらえるという環境でようやく彼女は自分の生きる場所を見つけるのです。

同じ職場の人の話し方や怒り方を真似してみたり、同世代の女性店員の服のブランドを真似して着てみたりして、「人間」のフリをする古倉さん。

36歳で未婚・フリーターでも、妹のアドバイスに従って
「身体が弱いから」と友人に、
「親の介護があるので」とバイト先には嘘をつく古倉さん。

滑稽でありながらも、読んでいると胸に悲しさが募ってきます。
しかし、実はこれって僕たちは馬鹿にする権利ってないのです。

だって、こういった行動は古倉さんに限った話でしょうか?

例えば、学校のクラスで、職場で、バイト先で、部活の中で、友人間の中で、はたまた家族の中で、

少しでも何かを演じたことのない人っているのでしょうか?

内申点が欲しいから良い生徒の様に振るまってみたり、職場で浮いた存在になりたくないから良い同僚・部下・先輩のフリをしてみたり。
何かしら心当たりがあるのでは。

自分では違うと思っていても、周りの同調圧力に負けて、思ってもないことをしてしまったり、言ってしまったり。

古倉さんは極端な存在ではありますが、彼女の存在や生き方を完全に否定できる人って実はいないのではと思います。
それ故にこの小説は読む人の心を掴んで離さないのです。
なぜなら、誰でも少しは身に思いがあり、あるあると感じてしまう側面がこの作品にはあるから。

僕はこの作品を読んで、感じたのは月並みな言葉になりますが、
「自分らしく生きていこう」
ということ。

主人公のラストの行動には心が救われた気になりました。
人の目を必要以上に気にすることはないし、自分が本当に望むことすれば良いのだと背中を押してくれます。

誰が読んでも間違いなく面白いですが、
人生で生きづらさを感じている人や、周囲に何か馴染めないと感じている人には是非読んでいただきたい!
僕もそう感じていてこれを読んで救われたから!

 

コンビニ人間 (文春文庫)

コンビニ人間 (文春文庫)

 

 

一生自分の側に寄り添ってくれる可能性とパワーを秘めているそんな傑作です。

ではでは!