会社員コルレオーネBlog

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人生は映画よりも奇なり〜ネブラスカ 2つの心をつなぐ旅〜

こんにちは、ビットコルレオーネです。 

人生において、映画的体験をすることがあります。
その体験故にその映画を生涯忘れ得ぬことになるのです。

僕にとってはそれが、アレクサンダー・ペイン監督の「ネブラスカ 2つの心をつなぐ旅」。
この映画と僕の人生が結びついたそんなお話。

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bitcorleone.hatenablog.com

 前回記事からの続きです。
少し距離感を感じていた親子が父の故郷を一緒にめぐることで、絆がうまれていく傑作ヒューマンドラマ。

ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅 [DVD]
 

 (前回のあらすじ)この映画を鑑賞した後に、僕と父と祖父(あと、父の姉である叔母さん)と父の故郷を巡ることに・・・

親子三代ネブラスカ
 父の生まれ育った大阪の野田に行くことに。
当日朝1コマだけ大学の授業があった僕は終わり次第、野田駅の隣の駅西九条駅に向かい、父の運転する車でピックアップしてもらいました。

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父の運転する車には既に、祖父と叔母が乗車していました。
車は穏やかに運転を続けます。

同じ関西圏に住んでたとはいえ、全く見たことのない街並み。
ここで父と叔母は育ったのか、祖父はここで一家を養っていたのか。
助手席に座っていた僕はハンドルを握る父の横顔を眺めていました。

とある一角にさしかかったあたりで車の速度は急に落ちました。

「ここだ、ここの小学校に通っていたんだ。」

声のトーンが高くなる父と叔母。
そこから過去父が通っていた通学路を行きました。

「この家の◯◯くんの家はお金持ちで、いつも最新のおもちゃを持ってた。プラモデルとかラジコンとか。羨ましかったなぁ。」

「ここの理容院でずっと髪の毛を切ってもらってたんだ、まだお店潰れてなかったんだね。」

「ここのお店でよく肌着とかを買っていたんだ。グンゼの肌着だったかな。」

などなどいつになく饒舌な父。

僕が物心ついたときから父は仕事熱心なサラリーマン、休みの日は読書をしたり、ラジオ英会話を聴いて常に勉強していました。
子供の頃、世の父親はずっと勉強しているものだと勝手に思っていて、友達から僕のお父さんはよくゲームをしているよと聞いて、びっくりしたものです。

父にもやはり少年時代があったんだと言う当たり前のことをこの時に改めて感じたのです。
祖父も老人ホームで会う際のような、くぐもった顔ではなく懐かしむような穏やかな顔をしていました。


野田の父、叔母、祖父が当時住んでた家は、改装され違ったマンションだかアパートになっていました。
戦争に行きたくなかった祖父、そのために理系に進み大学に行き兵役を遅らせた祖父、自分で貿易業を始めた祖父。
それまでに祖父が僕にしてくれた話は、主に戦争時の話が多かったのですが、この地に来てそうではない体験を聞くことができました。

遅めの昼食を野田にある水産市場である大阪市中央卸売市場で、海鮮丼を食べました。
これが美味しかった、昔旅行で東京に行った際の築地での海鮮丼に負けず劣らずの味、また食べたい。
体調の関係で手が震えて上手く食べれない祖父をみんなでサポートしながら、美味しく昔話をしながらの食事。
いつも手が震えている祖父も、普段よりも食事にかける思いが強く現れていたような気がします、「これは必ずこぼさず食べる」そんな思いが表情に出ていました。

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www.honjo-osaka.or.jp

 

ご飯を食べ終えると、もう夕方に。
奈良の祖父の老人ホームまで戻るともう良い時間、そろそろ帰ろうと言うことに。

滞在時間はわずか数時間でしたが、20数年生きて接したきた中で全く知ることのなかった父と叔母と祖父の一面を知ることができました。

映画「ネブラスカ」と同じじゃないか、故郷を巡って絆が深まるなんてネブラスカと同じじゃないかとしみじみしながら野田を後にしました。

 

後日談
その次の年に祖父は永い眠りにつきました。
最後は弱って自分で歩くこともできず、僕の名前も思い出せなくなっていました。
夜に家に病院から電話があり、駆けつけた時にはもうすでに・・・
 
僕はおそらく2度と「ネブラスカ 2つの心をつなぐ旅」を観ることはないでしょう。
それは父と祖父の故郷を巡った記憶とこの映画がリンクしてしまったから。
あの親子三代ネブラスカは1回こっきりだったから価値があるのです。
この映画をもう一度鑑賞すれば、きっとあの2度とできない体験が塗り替えられてしまう、そう思うのです。
 
人生は時に映画の様にドラマチックになることもある。
きっと、同じ映画でも見る人にとって受け取り方は千差万別、生きていればまた自分にとって特別な1本に出会えるのかな、ワクワクしますね!
 
ではでは!