めちゃくちゃ好きな漫画なんですが、なかなか登場人物の名前を覚えれらない。小学校〜高校生の頃に読んだ、ドラゴンボールとかジョジョとかハンターハンターとかは今でもスラスラ出てくるのに。
そうです、記憶力が落ちてきているのです。子供から大人になるにつれ、覚えれる力が徐々に弱体化しているんですね。
これを嘆いていても仕方がない。無い物ねだりなんてしている暇はありません。これはきっと神様が、
というメッセージをくれているに違いない。実際に大人になって、優れている人は記憶力という武器だけで優れているわけじゃありませんし。
・大人になると、なかなか物事を覚えられない・・・
という人にむけて書きました。
最初に結論から!
- 大人になると暗記力は低下する
- 覚えるコツは、ストーリーとアウトプット
- 物を覚える力よりも、覚えたものをリミックスする方が重要
大人になると暗記力が低下する
記憶力は中学生の頃が確かピークだったはず。そこからは下降する一方です。こう考えるとなかなかのエグさ。
100年時代と言われてる人生で、最初の15年くらいでピークを終えてしまうのだから。なかなかのハードゲーム仕様じゃありませんか。血も涙もあったもんじゃない。
大人になってからの方がよっぽど覚えないといけないようなことも出てきそうな気もするのに。ただそういう体になっているのだから、仕方がない。
僕が小学校高学年の時に、ニュートリノ素粒子の発見をして、小柴昌俊さんがノーベル賞を受賞されました。この偉業は学校の授業でも習ったし、当時大きなムーブメントになりました。
僕が当時読んでいた学研の雑誌にも、小柴昌俊さんのインタビューが載っていました。「これから中学生になる人に向けてのメッセージ」みたいなところで、
という内容のことを仰られてました。
当時の僕はなるほどと思い、暗記物を頑張るようにしたんです。我ながらなかなか勤勉な中学時代でした。
そして30歳手前になって思うことには、
ということ。何かを覚えづらくなっている。「あれ、前調べたんだけどな・・・」っていう展開が増える。
暗記力を美化し過ぎている現代社会に物申す
記憶力=頭の良さ、ではない
記憶力は確かに衰えました。ただ総合的に考えると、記憶力マックスだった頃の脳と、今の僕の脳だったら、今の脳の方が確実に優秀なはず。
きっと物事を考える回路が形成されているはずだから。覚えたものを加工して、自分の意見を生み出したり、新しい考えを思い付けるから。
物を無限に覚えれる人が、人類で一番優秀な脳の持ち主かというときっとそんなことはありません。覚えるだけなら、あまり意味がないからです。
覚えたものをどう反映させていくか、これが重要なんですね。
書店に行くと、「記憶力がぐんぐん伸びる」とか、「究極の暗記方」みたいな本が所狭しと並べられています。それも大人向けのビジネス書のコーナーにです。
って僕は毎回感じてしまう。なぜか現代社会では、「記憶力が良い=優秀な人材」と思われがち。
そうじゃない。覚えるのが苦手でも、思考して建設的な考えを思いつける人の方が優れているはずなんです。
会議の事前資料が隅から隅まで頭に入っているだけの人と、事前資料を覚えれなくても資料を見返しながら斬新な意見を出せる人だったら、後者の人の方が価値があるはず。
暗記だけできても仕方がない
持ち込みなしの試験なら、暗記力は必須です。覚えてないと、何も書けないから。しかし社会はそうじゃありません。
仕事中であれば、資料を確認したり、専門書を見ながらするのは何も反則じゃありません。逆に僕は先輩から、
と言われたくらい。まるまる覚えても仕方がない。必要な時に、必要な資料にアクセスできる程度の記憶力があればOKなんですね。
それよりも大事なのは、そのアクセスした情報を用いて、どんな意見を言うのかってこと。その材料から何を考えますかってこと。
ここばっかりは暗記できても仕方がないんです。覚えているけど、本当に覚えているだけ。こうなってしまうと、もったいない。
大人であれば、「覚えられない」と嘆くよりも、「情報をうまく使えない」と嘆くべき。覚えれないをサポートするものは世の中にたくさんあるからです。
スマホで調べればたいてい出てくる。手元に専門書を置いて、いつでも引けるようにすれば、すぐに調べられる。
繰り返しにはなりますが、重要なのは、なにを覚えるのかではなく、なにを考えるのか、ってことなんですね。
僕らはどうやって戦っていくのか
こうやって覚えるのが効果的
ストーリーとして覚える
とはいえどうしても覚えないといけないこともある。そういう場面もやってくる。そんな時には、覚え方のコツみたいなものが存在します。
ストーリーで覚える、これが鉄板ですね。僕は高校生の頃に日本史が苦手でした。理系ではあったのですが、センター試験では受験しないといけなかったんです。今は共通テストなんだっけ。
日本史はむずい、というか用語が多い。全然覚えられない。そんな時に先生からもらったアドバイスが、
というもの。個別の知識として覚えるのではなく、全体のストーリーを頭に入れて、細かい知識を付け足していくイメージなんですね。
確かに好きで見ている映画や小説やマンガなんかは、苦労しないでも結構覚えているもの。それは全部ストーリー仕立てになっているからなんですね。
人間は関連性のないものを覚えるのは苦手。しかし繋がりがあるものならば、覚えやすい。しかもいざと言う時に、ひとつ思い出したら芋づる式に他のことも思い出せます。
なので何かを覚えないといけない際は、ストーリーとして覚えてしまうのがミソです。
なんて人もいるでしょう。確かに全部マンガみたいに明確なストーリーがあるわけではないです。
しかし「〇〇という背景があって、××が起こった」というのはどこにでもあるはず。「××という処理が必要になった」とかでもOK。ただ覚えるのではなくて、「なぜそうなのか?」という前後の関係まで意識すると覚えやすいですね。
知識の羅列はちっとも覚えられません。というか僕は無理。なんの因果関係もない円周率の3.1415以降なんて全く覚えられらないですし。
アウトプットして覚える
脳に定着する最も良い方法はアウトプットです。僕みたいにブログで発信とか、SNS・YouTubeで発信もそう。人に教えると言うのもそうです。もっといえば、問題を解くなんてのもそうです。
例えば資格試験。「このテキスト1冊まるごと覚えたら受かる」みたいなのも多い。じゃあそのテキストを読みまくったら受かるかと言うと、案外そうでもない。めちゃくちゃ時間かけて、細部の細部まで読み込めば受かるかもしれませんが。
やはり練習問題を解いたり、過去問を解いたりするって行為が必須なんですね。なぜならアウトプットしないと覚えられないから。
アウトプットすることで得られるメリットは、大きく以下の3つ。
- 曖昧にしか理解できていない箇所に気付ける
- 覚えた知識の優先順位が分かる
- インプットしていた知識を、効率的に復習できる
インプットして脳に入ったままだと、まだブラックボックスなんですね。実際に使ったことがないから、違った理解のままかもしれません。もしかすると、誤解して覚えているなんてこともあるでしょう。
これを一旦脳の外に出す。そうすると、「ん、なんでこうなるんだっけ?」となる、ここで自分の曖昧な理解に気付けます。
そして先ほどのように、実際に問題を解きだすと、ただ覚えただけの知識の中にしっかりしたランク付けができるんですね。
みたいな感じ。人は脳に入っているだけの状態だと、なんか自信あるんです。まぁ、だいたいは覚えれたやろって。
そしていよいよになって、「あれ覚えたはずなのに・・・」とならないためにも、アウトプットしてしっかりと脳に定着させるのです。
思考力を磨く
暗記力がなくても、思考力があればOKという話。例えば、僕は「1+1=?」という問題は、たぶん一生間違えません。「2+3=?」とか、「5+8=?」とかもそうです。
じゃあこの3つは覚えているのかというと、そんなことも全くない。足し算というロジックを理解しているだけなんです。
僕らが身につけるべきは思考力であり、ロジックです。これが習熟できていると、記憶力に頼らなくてもやっていけるはず。
「AとBという要素があれば、〜となって、Cになるよね」とロジックで理解しておく。ロジックを理解しているから、どの場面でも同じ答えが出せるんです。
しかも、「DとEが前提としてあるから、これはFになるな」というように、同様のパターンであれば、何も新しいことを脳に入れなくても処理ができるんですね。
以前に会社で同じ部署の仕事ができない人から質問受けました。昔僕がしていた業務が何度か担当者変更になり、その人に流れ着いたと。3年以上も前の業務でしたが、僕は対応することに。
その人は一応できているみたいですが、全く理解できていない。ただただ機械的に処理をしているだけ。「この数字を、このExcelのここに貼り付ける」みたいな作業として覚えてしまっているんですね。
何度もロジックを説明し、因果関係まで説明しました。そして最後の最後にその人が言った言葉が、
案の定、しばらくして「こいつには任せられない」ということで、その人は担当から外されていました。僕の教えた時間マジで無駄だった。
記憶力に頼ってしているうちはただの作業なんですね。理解して初めて柔軟性が出てくるんです。
覚えたもので戦うのは若いうち、大人はリミックスをする
なにかを覚えて、それで成果を出す、そんなのは若いうち。もしかすると義務教育で終わりかもしれません。大学生の卒論ですら、知識だけでは書けませんから。
覚えたものを使って、なにを新しく生み出すか、なにを考えつくかが重要なんですね。覚えたものは材料とかパーツに過ぎなくて、それ自体が成果物になることってもう滅多にない。
これは早いうちに理解しておいた方がいいです。大人がするべきは、思考することであり、「リミックス作業」なんですね。
リミックスは音楽用語で、オリジナル曲の素材を組み直したり加工して曲を作ったり、複数の既存曲を編集して新たな楽曲を生み出したりすること。
これを知識でも行うって話です。覚えたものを使って、自分の考えを生み出す。覚えた知識をくっつけて、新しいロジックを作る。
最悪覚えてなくても良いです。その場でググっても良いですし、本を見ながらでもOKです。
大事なのは覚える能力ではなく、覚えたものを活かすリミックス力や思考力なんです。まずは価値観を変えていきましょう。
なんて思った方もいるでしょう。個人的にオススメなのが、「直感力を高める数学脳のつくりかた」という本。
この本は数学の本というよりも優れた学習脳の作り方を教えてくれる本です。実際に実践できるアイデアも多い。覚えるだけの脳の使い方をしている人には、間違いなく目から鱗なはず。
まとめ
では、最後にもう一度この記事をまとめます。
- 大人になると暗記力は低下する
- 覚えるコツは、ストーリーとアウトプット
- 物を覚える力よりも、覚えたものをリミックスする方が重要
実際にブログを書いている時に、読んだ本を開きながら書いていること多いんです。書きながらきっちり理解するというか。
「どこに何が書いているか」くらいは覚えておく、あとはその材料を使うだけって感じですね。
このブログは、僕の実体験、考え、趣向をもとに記事にしている雑記ブログです。会社員をしながら、毎日少しづつ書き溜めています。
この記事が面白ければ、是非他の記事も読んでいって下さい。貴重な時間を頂きありがとうございました。ではでは!